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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘  作者: 橋本 直
第二十四章 戦地への出撃の時

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第114話 姿を現す『新兵器』

「ひよこさん!オールグリーンだ!」 


 ようやく決心の付いた誠はひよこに向けてそう言った。


「よし!誠さん、頼みましたよ!」 


 ひよこに背中を押されて誠はコックピットに身を沈めた。ハッチと装甲板が降り、全周囲モニターが光を放つ。目の前では搬入のために起動したかなめの二号機がゆっくりとハンガーを出ようとしているところだった。


『どうだ?異常はないか?』 


 回線が開いてカウラの心配そうな顔が映る。


「大丈夫ですよ、ひよこさんとかが完璧に仕上げてくれましたから」 


 そう言うと誠は関節を固定していた器具の解除のランプがついたのを確認して操縦棹を握り締める。一歩、そして二歩。誠の機体が歩き始める。


『こけないように』 


「馬鹿にしないでくださいよ」 


 突然開いた回線で笑っているアメリアに誠はそう返すとそのままハンガーを出た。足元では大漁旗や自作の寄せ書きを振るう整備員の姿がある。そのまま誠は彼らをすり抜けて後部のハッチを全開にした輸送機の格納庫へと機体を移動させた。


『2号機積み込み完了!固定作業開始。続いて3号機!』 


 管制を担当するパーラの声に合わせて誠は機体を輸送機に移動させる。一歩、一歩、確実に滑り止めのついた輸送機の後部搬入口を歩く。


『こけるんじゃねえぞ』 


 心配するかなめの声がしたのを聞くと誠は機体を振り返らせ、固定器具に機体を沈める。すぐに整備班員が間接部の固定作業に入る。誠はそのまま機体の上腕を持ち上げた。そこに先日誠が試験した05式広域鎮圧砲と仮称が決定したばかりの大型のライフルがクレーンで下ろされる。


「確かにこれは大きいですね。空中ではどうなるか分かりませんよ」 


『おい、誠。そんなの抱えて空中戦をする気かよ。酔狂だねえ』 


 モニターの中でかなめが嫌味な笑みを浮かべる。誠はただ黙って目の前の大きな砲身を見つめていた。


『それじゃあ1号機!』 


 パーラの指示がカウラ機に移ったのを確認すると誠はハッチを開けて斜めに倒れこんでいる05式乙型から飛び降りた。


「ご苦労さん!それじゃあアメリア達のところに行くか」 


 そう言ってかなめが狭い通路を歩いていく。かなめの機体、誠の機体。整備班員は忙しくそれぞれの機体の固定作業に集中していた。かなめは前部の倉庫のハッチを開く。そこには仮設の司令室が作られ、運行部の女性士官達がセッティング作業を行っていた。


「カウラちゃんも搭載完了!それじゃあ菰田君。発進準備、よろしくね」 


 部隊統括であるアメリアは誠達に手を振りながらパイロットの菰田に指示を出した。


「大丈夫ですよ!大船に乗った気でいてください」


 珍しい自分の戦場での見せ場に菰田の顔に笑みが浮かぶ。


「本当にあてにして良いのか?」


 かなめはいつも顎で使っている菰田のご機嫌そうな様子に不服そうにそう言った。


「何を言うんですか!この機体には俺が一番慣れてるんです。ここを留守にするときはいつだってこいつのコックピットに乗ってましたから。任せてください」


 自信ありげに自分がただの電卓人間ではないことを愛するカウラに示そうと菰田は必死だった。



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