前へ目次 次へ PR 86/125 20世紀シーン3 吉永帰還 吉永はそれ以上は、口を噤んだが、 「ああ、そうそう、上官の石橋少尉の元に身を寄せているんだ。俺は」 「ああ・・知ってますよ。こっちに戻って来てから聞きました。何でも、石橋総業㈱は、山根組とは対立関係にあるそうですね」 「俺達はヤクザじゃない。実業家だ。まあ、又近い内に会おう」 「はい・・」 この日は分かれて、金城はその晩、石橋に吉永がこちらに戻り、山根組の板場に身を寄せている事を告げると、石橋の顔が少し曇った。