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亡国の皇女は旅をする  作者: astry
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誘われてダンジョンへ

 私の旅は始まった。

まずは伝説の浮遊島イース、そこに行くためにはまずは孤島ローレライを目指す。

そして、孤島ローレライに一番近い港町ダーナへ行こう。

その道中にいくつも町や村があるからそこで冒険者としての依頼をこなしていこう。

 そうやって旅をしながらギルドランクの上げていこうと思っている。

私が向かおうとしているところ中にはギルドランクが高くないといけない場所があるので上げておいて損はない。


 ボーゲンから離れ、二つの町を越えたところの町のギルドで前の町で受けた薬草採取の依頼の完了を報告した後、移動しながらできる依頼を探していると後ろから声をかけられた。


「お~テ(・)ィ(・)ア(・)ナ(・)なのだ。」


呼ばれて振り返るとそこには先に旅に出ていたマオウがそこにいた。


「早い再会なのだ。ティアナのことだからもっと先に行っていると思ったけど?なぜここにいるのだ?」


マオウは心底不思議そうに私がここにいることがおかしいと思っているようだ。

グランニューレに乗って移動すれば確かに早いけど、ギルドランクも上げているので移動速度が遅くなっている。

依頼は護衛以外、受けた場所でしか依頼報告はできない。

ただし例外として常時依頼の薬草採取だけ、受けたところとは別のところで依頼報告しても報酬はもらえる。

今それをしながら移動しているため移動速度が遅い。

そのことをマオウに話す。


「おお~、そんなことができるのか」

「できるんだ。何か用かマオウ。用があるから私に近づいたんだろ」

「違うのだ。いや、違わないかな?でも用があるから近づいたわけではないのだ。ただ見つけたから声をかけただけなのだ。でも、ティアナがちょうどここにいて助かったのだ!」


 再会したのは偶然だが、マオウは何か困っているようだった。


「助かったってどういうことだ?お前の実力なら私がいなくても・・・」

「一時的でいいからマオウたちのパーティに入ってほしいのだ」


マオウは私の話をさえぎられて、一時的にパーティに入ってほしいとお願いされる。

確かマオウが入ったパーティは現在最高峰のパーティだ。

メンバーはかなりの手練れで仲間たちの絆は固いと聞いている。

なのにパーティメンバーを養成施設でスカウトしに来たかというとパーティメンバーが結婚して家庭を持ったため。その結婚はパーティメンバー全員で祝福したという。

どこかのパーティから引き抜きやソロでやっている人たちに声をかけようとしたけど、ソロの人たちだとその人の目的や趣向などでパーティに入りたくないと希望している人たちが多い。引き抜きはその人たちの人間関係を壊す可能性あるのが嫌でやめたという。

それなら一から自分たちで育てようと思い私やマオウをスカウトしに来たといっていた。


閑話休題


それなのに一時的とはいえパーティメンバーを募集しているとはどういうことだろうか?


「マオウ、説明を!」

「今すぐ来てほしいのだ!」


またもや遮られ今度は手首をマオウにつかまれ引っ張られて連れていかれる。


 マオウに引っ張られて来た場所はギルドに併設されている酒場だった。

そこには四つのパーティがいた。

そのうちの三つは私をスカウトしようとしてきたので知っている。

残り一つは初めて見るパーティだった。


 マオウに説明なしでいきなり連れられて来たせいで、状況がさっぱりわからん。

すぐさま私はマオウのパーティリーダーに説明を求めた。


「マオウ。彼女に説明をしなかったのか」

「あっ!?すっかり忘れていたのだ。ナハハハ。でもティアナはお人よしだから受けてくれるのだ」


あれ?私ってマオウからそうみられているのか?

私ってお人よしなのか?ただ遅いから代わりにやっているだけなのだが・・・。

それか!代わりにやっているせいでお人よしに・・・。

それだけでお人よしと呼ばれないな。

これまでも行動でそう思われるようなことをしてきたからかな。自重する気はないが、マオウみたいに何も聞かずに何でも受けてもらえるという評価だけは払拭したい。


「マオウよ。さすがにないだろう。現に彼女は困惑している。すまないユースティアナ君。時間がないから一時的なパーティ加入については後で説明させてくれるか」

「なら席を外すけど」

「待ってほしい。もし加入した際にそなただけに説明をするのが手間だから一緒に聞いてほしい」


もしかしてこの話を聞いたら、この話が終わるまで放してくれない系かな?聞くだけならタダだし聞くだけ聞くか。

私はマオウと一緒に席に着く。


 それからリーダーから何らかの説明が始まる。


「始めましてから久しぶりまで“ゾーディアン・マズダー”のリーダー、バルバトル・カイトスだ。っと言っても、一つのパーティ以外は冒険者養成施設で顔を合わせていたな」


残り三つのうちの二つのパーティの人たちはバルバトロに同意して笑ったりしていた。

もう一つのパーティのリーダーは面白くなさそう。それどころかかなりイラついている。


「各自リーダーはギルドからクエストの要請があってそこから説明を受けていると思うが、まだメンバーに詳しい説明をしていないと思う。よってこの場を設けさせてもらった。今回、ギルドから突如現れた縦穴式ダンジョンの調査を依頼された。すでに複数のパーティが調査に出向いたが未だに帰ってきていない。故にギルドは実力のある我々に調査を依頼された。我々の目的は縦穴式のダンジョンの調査及び先に調査に出たパーティの安否確認だ。これまでの話で質問はあるか」

「はい、突入したパーティの数と人数、あと特徴を教えてください」


私は手を上げてバルバトルに突入したパーティの数と人数を聞いた。

私が真っ先に手を上げて質問したせいか驚いている人の顔がちらほらいる。

まだパーティに加入していないため、話に加わらないと思っていたと思われる。


「ユースティアナ君、質問するということは我々“ゾーディアン・マズダー”に一時的に入ると思っていいのか」

「さすがに複数のパーティが行方不明になっているのを聞いてスルー出来るほど人間的ができていない。たとえパーティは組んでいなくてとも、冒険者ギルドに所属する仲間だからほっとくわけにいかない」

「わかった。加入を認める。あとで受付に行き書類を書いてもらう」

「了解した」


教えてもらった突入したパーティの数と人数と特徴は、

突入したパーティの数と人数だが、突入したパーティの数はすでに4つ、合計人数は26名となる。

まず“エルドラ”という5人のベテランパーティが最初に行っている。

次に“暁に吠える”という6人の若手のパーティ、

次に“常在戦場”という7人の新人ベテラン混合のパーティ、

次に“アトミック”という8人の中堅パーティだ。


その後、バルバトルは聞いているパーティ全員に確認を取り、ほかに質問がないために次に進める。

今度は報酬についてだった。

報酬は一つのパーティに金貨一袋もらえる。

さらに追加報酬としてダンジョンの攻略、4つのパーティの救助人数によっても増える。


 クエストの目的、報酬の話が終わり今度は集まったパーティの自己紹介が始まった。

私は四つのうちの三つのパーティリーダーは知っているがメンバーは知らないのでちょうどよかった。


まずはパーティ“ゾーディアン・マズダー”の自己紹介から始まった。

リーダー、戦士のバルバトル・カイトス。武器は斧を選択している。

怒りだすと誰も止められないバーサーカーとなりえる。

メンバー一人目、剣士のガイウス・オルテンシア。剣と盾を所持している。

一番前に立って仲間に攻撃がいかないように盾なる。

メンバー二人目、弓使いのアーミィ。この人は自分のことをハーフエルフと言った。

エルフの特徴的なとがった耳をしおらず耳は丸かった。

メンバー三人目、魔術師のメルシンク・ホム。

この人は人の姿をしているが実は錬金術によって作られた人、ホムンクルスである。

自己紹介でそのことがいえるとはすごい。さらに体がやばいく物凄く妖艶で肌を出し過ぎている。肌を露出する理由は体に刺青を入れているからだろう。

メンバー四人目、治癒術師のクレス・カイトス。リーダーのバルバトルの弟。

回復から支援までなんでもござれと張り切っている。

メンバー五人目、荷物持ちのヤス。ヤスは本名ではないらしい。

人で発音が難しく最初の二文字をとってヤスと呼ばせている。なお種族はドワーフ。

パーティの物資の運搬と回収を務めている。

そして、六人目、マオウ。主に遊撃を担っている。

全員で7人のパーティそれが“ゾーディアン・マズダー”である。

私は一時的ここに加入して共クエストに向かう。


二つ目のパーティの名は“フェイト”という。

リーダーはアルトリウスという。分け合って姓を名乗ることができないとのこと。

ここは合計五人のパーティである。女性がいない男性だけのパーティである。


三つ目のパーティの名は“テイルズ”という。

リーダーはルーク・カリオンといい。彼がまとめている。

ここは女性の方が多いパーティである。


四つ目のパーティは自己紹介をせずリーダーはさっきとは違いニヤニヤしていた。

このパーティ、よく見ると何かがおかしい。

リーダーが男一人で他の三人が女なのは仲間を集める際にそういう風になってしまったと想像はつく。

でも、女三人とも男に対して恋(・)情(・)を抱ているように見える。

一夫多妻制は理解できるが、なぜか目の前のこいつらからはそういう関係ではないように思える。

それに男はここにいる女性に対して値踏みをするかのような目だ。

なんて嫌な目だ。あんな目で見られると気持ち悪さで鳥肌が立ちそうだ。

バルバトルが自己紹介をするように言うが、聞き入れない。

どうやらただ偶然ここにいただけでギルドが招集したパーティではなかったと結論して話を進めようとしたら、男は慌て始めて自己紹介を始めた。


「俺の名は飯沢建夫って言うんだ。よろしくな」


なんか好青年ぽく挨拶しているがさっきのといい物凄く胡散臭いこちらとしてはこれっきり二度とかかわりたくないそう思える男だ。


飯沢が名乗った後、残りのメンバーも名前を名乗り始める。

一人はセシア・マリアヒルトと名乗る。

マリアヒルト確か魔導国家ヴェルハザードを治めている家の名前だったはずだ。

噂ではエルレインほどではないにしろかなりの魔力を持っていると聞いている。

確か婚約者がいたはずだが・・・、なんで飯沢にくっついているんだ?

母国の婚約者とうまくいっていないのだろうか?


もう一人はブリュンヒルデ・ロマンシアと名乗る。

外見は一目で女騎士を連想するような姿をしている。

一歩引いた感じで後ろにいるがこいつも様子がおかしく飯沢にくっついているセシアを見て何かそわそわしている。


最後の一人はレイア・ルーツと名乗る。

クレスと同じく治癒術師で修業時代に何度か見かけたことがあるという。

だが、まじめな人物で、自分よりはるかに優秀だという。

今では昔ほど優秀そうには見えず変わり果てているという。いったい何があったのだろうか?

こいつもこいつで飯沢に恋い焦がれているようだ。


全員が飯沢に恋い焦がれるのは私たちは関係ない。

だけどこうまでモテる要素がどこにもなさそうな奴がモテるというのは内面がいいやつだと思うんだが・・・、とてもそう感じられない。

女を値踏みするような奴どこがいいんだか。


閑話休題


レイアの紹介が、終わると飯沢があほなことを言い出す。


「自己紹介が終わったから、俺が全パーティの代表だ。全員俺の指示には絶対に従うようにしろよ」


私としては心から嫌悪したくなるような奴の指示なんて受けたくない。

話にはまだ続きがあった。


「なんたって俺は勇者なんだからなぁ!」


冗談にしては笑えない。

勇者だから全パーティの代表になれるかというとそうではない。

誰からも信頼される奴がリーダーをやるべきなんだ。

ここで最も信頼されているのはバルバトルだ。

リーダーやりたいならクエストの説明する際に何かしらモーションを起こせよ。ずっと見ていただけじゃないか。

それに聞いている最中にこいつの顔を盗み見ていたけど、バルバトルの説明を聞いて驚いているところを見ていると他のパーティリーダーと一緒にクエストの話をギルドから聞いて理解しているとはとても思えなかった。


 そのせいか飯沢のパーティ以外の人たち満場一致で却下された。

代表にできない理由をバルバトルが言い。私を含めて全員が納得した。

招集されたときに話を聞いていなのはないよ。

全パーティの代表はバルバトルに決まった。

最後にダンジョンまでの移動手段はギルドから馬車を出してくれるそうだ。

明日の朝に出発するとのことなので今日一日は全ての準備をするよう言い解散となった。

飯沢以外のパーティは立ち始めてそれぞれ準備を開始する。


私はこの時気づいていなかった。

飯沢が、私たち女性に何かをしていたことに。


私は一時的に“ゾーディアン・マズダー”に入るとのことなのでバルバトルについていき、受付で一時的なパーティ加入の書類を書いて提出する。

書類に不備はないとのことなので、無事に受理されて私も一時的といえマオウと同じく“ゾーディアン・マズダー”の一員となった。

パーティのルールとして些細な異変でもバルバトルに報告すること、下手に一人では動ないなど注意事項を教えてもらった。

その後、パーティ全員でダンジョンのための道具や食料を買い付けて明日に備えることにした。

マオウはユースティアナのことをティアナと呼びますが、ユースティアナはそのことを許していません。

養成施設で訓練中、いつの間にかマオウがユースティアナのことをティアナと呼ぶようになりました。

ユースティアナが何度も注意しても聞かないので半ばあきらめ気味です。

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