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めんどくさがり、後処理をする。

ルナのはたらきもあり、迷宮の階層を駆け上がって、俺たちは迷宮の入り口まで戻ってきた。ニックとサムにはそもそも転移されたことを秘密にするようにしてもらった。


…ルナは途中からずっと「おふとん、おふとん…!」と繰り返していたことからも、さっさと帰りたそうなので、転移先以外で狩った魔物の素材を換金して、寮に直帰する。


「おふとんっ…!」


大胆にダイブするルナ。しばらくすればすやすやと寝てしまった。


俺ももうすることがないし、深夜だし、寝てしまうか。


…


─────────────────────────────────────


レイに合図されたから得物を抜く。下級天使であった私を、「いい剣だ」と気に入ってくださった武神様からもらった神剣。名をグラムという。


悪魔との戦いなど、来るべき時に備えて磨き続けた剣術。


武神様は私の剣の腕を絶賛なさっていた。実際戦ってみれば、時間稼ぎがやっとだったけれど。


レイと出会う何十年か前に魔法神様の元に異動になって、そこでも鍛えてもらったけれど、やっぱり私は剣が向いている。


手に馴染む。


ぞわっと肌が粟立つ。レイが持つ剣に、尋常ではない強さを感じる。


ありえない。あの剣からは、神剣の中でもかなりの業物と並ぶほどの力を感じる。


…レイに聞くのは後。今は、魔物を斬る、それだけ。


グラムは、何でも斬れる。その代わり、持ち主の好き嫌いがすごく激しい。


私は、グラムにすごく気に入られたらしく、他の剣を持ってもかなり違和感を感じるようになってしまうくらい手に馴染む。


というか、いつもよりよく斬れる…


グラムも、久しぶりに使ってもらえて嬉しいのかもしれない。


ふと気配を探れば、レイの周りの魔物が勝手に真っ二つになっていく。対処は剣より強く周囲の魔力を支配するあるいは自分の周囲に魔法を使えない領域を作るしかないだろう。


レイについて行って正解だった。


レイはあったかいし、強い。一緒にいて安心する。


上へ、上へ、上へ、上へ。おふとんに帰るんだ…!


気づけば、そこは入り口だった。


帰ったら、おふとん…!


「おふとんっ…!」


レイの膝の上もいいけど、おふとんもいい…!


すやぁ…



「…み、ん…すみません。」


ん…?だれ…?


「レイさんいますか?」


レイに用事があるみたい。でも、レイ、寝てる…


レイが寝てることを伝えて、別の時に来てもらおう…


「はい、どちらさまですか?」


「っ!」


来た人は私を一目見ると、目を見開いて───


「何ですかこの生き物はっ!かわいすぎます!レイさんはずるいです!こんなかわいい子を連れ込んでいただなんて!私にも触れさせてくださればいいのに!」


早口でそう言いながら私をぎゅっと抱きしめて頬擦りしだした。


「あなた、だれ?」


「私はね、イルミナっていいます、君は何ていうの?」


「ルナ。」


「ルナちゃんか!よろしくね〜、あ!お菓子持ってくるからちょっと待っててね〜」


そう言って持ってきたお菓子を食べてみると、甘くておいしい。


この人は、悪い人じゃないかも。



そうやってされるがままにしていると、レイが起きてきて、


「…王女様、何してるんです?」


と、訳のわからないものを見る目で言うのだった。

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