第八話『絶望に立ち向かう者達』
天津猫です今回は戦闘シーンが少し多めな気持ちで書いてみましたので、是非最後まで読んで頂けると幸いです。
ではどうぞ!!
第八話『絶望に立ち向かう者達』
怒りの雄叫びを上げた消滅の捕食者、それに立ち向かう三人の青年、『絶対勝利』荒波なぬい、『|一つの弾丸は百の弾となる《ワンハンドレット・バレッツ》』上内陽太、『伝説の王が振るいし希望の聖剣』アルメルト・ペンドラゴン、彼らがやる事はただ一つ、菊とマレナ達が音の塔リルギナと水の塔ラナにあるオルガネである曲を流すまでの時間稼ぎ。
「菊とマレナ達が塔に着くのと曲を流すためには最低30分稼ぐ必要がある」
「つまり、30分が過ぎればボーナスタイムってわけだ」
「ならこの30分間はアイツの弱点や攻撃パターンを調べるといきましょうか」
「「だな」」
菊とマレナ達が塔に到着して曲を流すまでの最低30分、及びオルガネの音が鳴るまでの間、消滅の捕食者をこの場にとどまり続けさせる、それが第一フェーズである。そして、菊とマレナ達が無事にオルガネの曲を流し消滅の捕食者の無敵状態を解除できれば、後はボーナスタイムの第二フェーズに移行できるのである。
「グルガラァアアアアアァァ!!」
「来るぞ!」
「僕がヘイトを稼ぐ!その内に色々とコイツを観察してくれ!」
「「了解!」」
「アガラガァアアアアアァァ!!」
「さあ…掛かってきたまえ」
ガゴンッ!、ガキィィン!、ギギギ…!、アルメルトが最初の消滅の捕食者のヘイトを受け持ち、消滅の捕食者の大剣とアルメルトの伝説の王が振るいし希望の聖剣の激しい鍔迫り合い、お互いの剣は火花を散らしながら競り合う。そして、ガキン!、アルメルトが自身の持つ伝説の王が振るいし希望の聖剣よりも何倍もの大きい大剣を振り上げさせた。
「ガァ!?」
「確かに君の方が僕の何十倍ものパワーを持つ…が!技術では僕の方が一歩先を行く!」
バシュッ!、消滅の捕食者の大剣を持つ右手をそのまま斬り落とした。だが、この事態にアルメルトは少し困惑してしまった。何故、さっきまでは傷一つ付けることが出来なかったのを、アルメルトはさっきの一瞬で手を斬り落としたのである。
「(何故今になって攻撃が通用するようになった?)」
「おいなぬい!アルメルトがアイツの右手を斬り落としちまったぞ!」
「……成程…そういうことか……」
「どういうことだ?」
「アイツは確かに無敵状態には変わりない…ただ、アイツの体を見て見ろよ」
「あれ?なんかオーラが消えちまってる……」
「つまり…アイツはオーラを体中に纏っている時は完全無敵状態、逆にオーラを剣…いや、何処かに集中させている時は完全ではないにしろ、ある程度は無敵状態を解除していると言った所だな」
「成程…………うん?、アイツ…腕がくっついてね?」
なぬいの推測を裏付けるかのように、さっきまでの剣に纏っていたオーラを体中に纏い直している消滅の捕食者の姿であった。だが、そこで異変が起きのである。アルメルトが斬り落とした腕がひとりでに動き出し宙に浮きだし、斬り落とされたのに血が一滴も出ていなかった消滅の捕食者の右肩から、球体の時に出した触手を宙に浮いていた腕に絡みつき…バシュッ!、凄まじい速さでくっつき文字通りの再生を果たした。
「超再生か自己再生のどっちか…もしくは両方を持ち合わせているっと…実に厄介ですね……」
「これってもしかしてだけど……アイツ、少しずつ封印される前の状態に戻り始めてるんじゃ……」
「陽太の推測は多分だが正解だと思う、アイツが人型になった時も体を動かしている事から…復活直後の自身の状態について調べてたって所だな……」
「つまり俺たち3人は菊とマレナ達が塔に行きオルガネを鳴らすまでの30分間を稼がないといけなくて、でもってアイツは時間が経つにつれて全盛期の状態に戻ると……これ、負のスパイラルじゃね?」
陽太の言う通りであった、消滅の捕食者は時間が経つにつれて力を取り戻し、なぬい達は30分間を稼がないといけないという、時間が経つにつれてチェスで言うチェックメイトになっていくのである。しかし、こんな絶望しかない状況でなぬい達3人の顔は笑みであった。
「…………時間が経つにつれて強くなる?俺たちが少しずつ追い込まれる?…………はっ!、面白れぇこれぐらいの縛りがあった方が湧いてくるってもんだ!」
「良い事言うじゃないか陽太君!僕たちはこの程度では負けないさ!」
「その通り…自分たちに待っているのは敗北では無く…勝利のたった一つだけだ!」
この3人は絶望などしていなかったのだ。むしろ逆に勝つ可能性が上がったと言うのだ、まさに絶望に立ち向かう者達である。
「「「掛かって来い!!!」」」
「グルガラァアアアアアァァ!!」
「次は俺がヘイトを受け持つ!」
3人のボルテージは100%を超えた1000%にボルテージを引き上げた。そして、次は陽太が消滅の捕食者のヘイトを受け持ち前に出た。すると、ガゴンッ!、ガンッ!、なんと消滅の捕食者の大剣をリボルバーで受け止めたのである。
「やっぱりな!なぬいの推測を聞いてある程度は答えが出てたが……やっぱりお前、あの禍々しいオーラを剣に纏わせてなかったら、剣も弱体化するみたいだな!」
陽太はなぬいの推測を聞いた時点で新たな考察を立てていた。それは…体中にオーラを纏っていなかったら完全無敵状態に為れないのであれば、剣もまたオーラを纏っていなかったら弱体化するのでは?…と、この考察を確かめるために一旦ヘイトをアルメルトから変えるように声を出した。おかげで陽太の考察は事実へと変化した。
「何処かのガンマンが言ってたぜ【銃は剣よりも強し】ってな!能力『|一つの弾丸は百の弾となる《ワンハンドレット・バレッツ》』!!」
消滅の捕食者から距離を取る為に後ろに下がった陽太はある人物の言葉をぶつける。そして、自身の能力『|一つの弾丸は百の弾となる《ワンハンドレット・バレッツ》』を消滅の捕食者に向けて放った、体中にオーラを纏っている消滅の捕食者にはダメージは無い。だが、陽太の狙いは消滅の捕食者ではなく消滅の捕食者の剣であった。陽太の狙いは見事に…パキィィン!、消滅の捕食者の剣を撃ち砕いたのである。
「よっしゃ!」
「ナイスだ陽太!」
「剣が砕けた今の内に!」
「………………」
消滅の捕食者は落ち着いていた、本来なら自身の今手に持っている唯一の武器を壊されれば動揺する筈だった。だが、消滅の捕食者は刃の部分が砕けた柄のみの剣を見つめ…ポイ…興味が失せたかのように投げ捨てた。
「自身の剣を捨てた?」
「壊れた武器は持ってる意味が無いからか?」
「……いや…まだ何かある」
「…………スゥ……ギャガァアアアアァァ!!」
剣を捨てた消滅の捕食者は天高く咆哮を上げると、自身の広い胸から赤黒紫の禍々しい魔法陣が現れた。そして、その魔法陣からは消滅の捕食者がさっきまで持っていた剣の比ではない程のオーラを持つ剣の柄が見えていた。
「!陽太!、アルメルト!、全力でアイツが引き出そうとしている剣を阻止しろ!」
「「分かってる!!」」
「(絶対勝利の危険感知が最大級の警告を出している…つまり、あの剣は8割を封印している絶対勝利では少し厳しいと言うこと……)」
なぬい達の行動は無慈悲にも無駄に変わってしまった。そう、消滅の捕食者は剣の柄が出た時点で柄を持ち、無理やり引き抜いたのである。
「「「!!!」」」
「………………」
「……どうやらアッチも本気で自分たちと本気で戦う気になったようだな」
消滅の捕食者が剣を引き抜いた瞬間、少し大きい爆発が起き、なぬい達は宙に浮いている地面のギリギリの所で止めることが出来た。そして、爆発が起き煙が焚き上げたことにより姿が見えたなかった消滅の捕食者、煙が治まるとそこに居たのはさっきまで持っていた大剣が棒に見えるほどに大きく、その大剣の中央にはくっきりとした右目が付いており、消滅の捕食者のオーラは莫大に跳ね上がっており。完全戦闘モードである。
「………………」
そして、なぬい達を赤黒いオーラを放つ目で睨みつけていた。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。次回もなぬい達vs消滅の捕食者です。そして次回の更新は火曜日になると予定しています。
それではバイバイ!!




