【39】 寡婦年金の受給条件
美南「鯉じゃなくてアオウオだったんですね」
千歳「でも、それ以外あの女性の話すべて本当だったのね」
◇
後日。
美南「あの女性、寡婦年金をもらえそうですね」
千歳「受給条件は?」
美南「これです」
書類を見せた。
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【寡婦年金受給条件】
・死亡者が、保険料を25年以上納めている
(免除期間を含む)
【注:平成29年8月1日以降の死亡は、十年以上に変わった】
・夫との婚姻関係が十年以上ある
(事実上の婚姻関係を含む)
・死亡当時、その夫に生計を維持されていた妻
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千歳「ほんとだわ。該当しそうね」
美南「あの女性が、60歳になったら、65歳になるまでの5年間もらえますね」
課長「65歳以降は?」
美南「自分の年金がもらえるので、打ち切りです」
課長「あっ、そうか」
金塚「まぁ、年金を5年早くもらえると思えばいいんです」
課長「なるほど。で、事実婚でもいいんだね」
金塚「それで、私がしつこく聞いたのです。事実上の婚姻関係があればOKです」
課長「じゃあ、私も今の本当の結婚生活以外に『事実婚』と言うのをやろうかな?」
美南「それは『不倫』です!」
課長「ははははは」
千歳「ははははは」
金塚「ははははは」
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【後書き】
本作『予想屋六さん、最後の勝負!』を最後までお読みいただき、ありがとうございます。
『ボートレース戸田』で実際にあったアオウオの事件をモチーフに、勝負師の粋と、窓口から見える人間模様を紡ぎました。
金塚の言葉で「人生『何年生きたか』じゃなくて、命を閉じるときに『幸せだったと思って死ぬ』か、『つまらなかったと思って死ぬ』か、です」。
客に言われた「いい予想だったよ」は、死にゆく六さんが幸せに思えた一言でした。六さんのように「幸せだったと思って死ぬ」ことの難しさと尊さが、読者の皆様の心に少しでも残れば幸いです。
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【結びに代えて:この物語のメッセージ】
この物語は、単なる年金の制度解説ではありません。
「法律」というルールの中で、どう「心」を救うか。
「死」というゴールを前に、どう「生きた証」を残すか。
六郎が賭けたのは、お金ではなく「愛する人の未来」でした。
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【後書き】
物語をより深く楽しむために、穴吹六郎が
命を懸けたボートレースの特殊なルールと、
命を分けたポイントを整理しました。
1.「イン」が圧倒的に有利な世界
ボートレースは1周600mのコースを3周する競技ですが、最大のルールは「左回り」であることです。
1コース(最内)の有利さ: 最も走行距離が短い内側を走る1号艇が、勝率約50%以上と言われるほど圧倒的に有利です。
カド(角):4コース付近の艇が、助走距離を長く取って一気に加速し、内側の艇を飲み込んでいく戦法を「カドまくり」と呼びます。
2.運命を分けた「アオウオ(鯉)」の正体
六郎が結婚を逃した伝説のレース。その原因となった「スロットルレバーを離した」行為は、本来なら八百長を疑われるほどのタブーです
3.予想屋という「粋」な商売
競艇場に立つ予想屋は、単に数字を売るだけではありません。
トッピング: 六郎が例えたように、レースに「夢」や「期待」という色付けをする仕事。
ご祝儀: 予想が的中した客が、感謝の気持ちとして渡すチップ。六郎が最後に受け取った大量の札束は、彼の数十年に及ぶ予想屋としての信頼の証でした。
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【作者よりお願い】
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
一人の予想屋が最期に賭けた「人生の勝負」と、
残された人々の想い……。
もしこの物語が少しでも心に響きましたら、
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ブックマークをいただけますと幸いです。
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