プロローグ 『熾天使 シラン•エクセルサス』
『な‥!!なんだと!!
シランが‥!!悪魔の子を身籠っただと!?!?』
『馬鹿な‥!!シランは、最も高貴な熾天使なんだぞ!!』
『それが‥まさか‥
悪魔の子を!?』
天界がざわついた。
シラン•エクセルサスは虚な瞳で遠くを見つめ
口を閉ざしていた。
『あり得ないわ!!
シランは熾天使。
天界の1番神に近い場所にいるのに
どうやって悪魔と出会うと言うの!!』
皆一斉にシランを見つめる。
皆の視線を感じながらも、シランはただ
一点を見つめたまま 動かなかった。
天界を仕切る首長がやってくる。
首長『シラン。悪魔の子を身籠ったのは本当なのか。』
シラン『はい。』
首長『本来、熾天使は熾天使同士で結婚する掟。
熾天使と位の低い天使が結婚することも
許されざることだと言うのに
シラン。お前は本当に悪魔の子を身籠ったのか?』
シラン『はい。』
首長『言いたくはないが、産むことは許されん。
真っ白な天界で、邪悪な悪魔の子を育てるなど、言語両断。』
首長はシランに杖を向ける。
首長『今すぐその子供をおろすのだ。』
シランは手に膨大な魔力を込め、
大きな魔力の玉を創り上げる。
シラン『私の子供を害すのなら‥
首長なれども容赦はしません』
シランは冷たい瞳で首長を見つめる。
首長は後退りした。
それもそのはず
シランは天界ではまだ若い娘でありながら
最も魔力を持つ、最も高貴な熾天使だったからだ。
首長『くっ‥‥‥!!!!』
首長は杖を仕舞う。
首長『その子は悪魔の血が流れている。
生まれた子供は堕天使か?悪魔か?
お前は熾天使。どうするつもりだ。』
シラン『大丈夫ですわ‥
この子は、必ずや
天使として生まれてくる。
必ずね‥。』
シランは表情を変えずに言った。
しかしその声には力が宿っていた。




