第250話 新メンバーは、ちっちゃい女勇者。
「よし集まったな、では紹介しよう、まずは改めて、俺はリーダーのグンタ、弓使いだ」
「はい、エステイラ=フォン=グリークガスターです、12歳勇者です、よろしくお願いします」
「まだ受け取ると決まった訳では無いが」「でしたら、三年間はここで待たせて頂きますので!」
ほんっと薄い金髪の縦ロールが、
公爵令嬢のお嬢様にしか見えないなあ、背が低いし!
これで勇者とか、おそらくこれが『宝の持ち腐れ』になるパターンか。
(全然、鍛えてないもんな)
おっと紹介を進めよう。
「こちらはサブリーダーのメリッサ、大魔法使いだ」
「アタシのグンタに色目を使うようなら、承知しないわよ?」
「それは困りました、グンタ様に嫁入りするつもりでしたので」「そ、そうなの?!」
いや声! その声!
素のイレタちゃんが出ちゃってるから!!
「ウッホン、続いて謎のアサシン、エネルだ」
「エネルよ、名前以外は教えるつもりは無いわ」
「アサシンさんなのですね、よろしくお願い致します!」
身長はエネルの正体たるカロリちゃんとそう変わらないんじゃないかなエステイラちゃん、
下手すると少し低い、まであるかも、並べたら一発でわかるけど正体を明かす訳にはいかない、
まだ今はね、というかまだどうするか決まっていない、地味ハーレムの意見によっては普通に返品もある。
「次は君と同い年、12歳の盲目聖女クリスだ」
「初めましてですわ、公爵令嬢とお聞き致しましたが、なぜこのような所に」
「はい、元々私は売られる予定でした」「それはどこへですの?」「秘密の上位貴族オークションです!」
うっわ闇を見た、このあたり突っ込みてえ、
とはいえ陛下の命令でこうして来ているのであれば、
ある意味で助けられたのかも知れない、いや俺が受け取る前提じゃないかそれ。
「今度はサキュバスのモリガだ」
「あらー、かわいいお嬢ちゃんね、食べられる覚悟はおありかしら?」
「はい、もう私はグンタ様のものですから、捨てられたらオークション行きですので!」
変な脅し方するなあ、
アトリちゃんも内心で冷や汗かいてそう、
そしてなぜかこのモリガの姿でメイド服を着るのはどう? と思ってしまった。
「更に拳闘士のチェキだ、ご覧の通り、ムキムキだ」
「力で私に勝てるとは思わないことね、普通の素手の力じゃないわよ」
「全面降伏します! ですので今後とも」「え、ええ、わかっているなら良いわ」
そんな速攻で仰向けになってお腹見せちゃうみたいな、
このお嬢様、もう自暴自棄すなわちヤケにでもなっているんだろうか?
ウォルちゃんも最後はわかりやすく焦っていたし、いや俺もちょっと扱いに困ってる。
「最後はセニカだ、踊り子という今は忘れ去られたクラスだ」
「華麗に舞ってみせましょう、貴女の運命と共に、わかりましたかエステイラさん?」
「はい、なんだかよくわかりませんが、わかりました、これから一緒に頑張って行きましょう!」
なんだこのマネアちゃんのNNNでのキャラクター、
まあ本人もアレだ、マネアとしてテイマーだの踊り子だの、
色々とまだ定まってないというか迷走しているので、夏休みの間に詰めよう。
「以上がNNNのフルメンバーだ」
「私もそこへ加えていただけるのでしょうか?!」
「それはこれからというか、本人の意向次第だな」「好きにして下さい!」
いや、投げられても……
と思ったらそもそも報酬を陛下に投げたのは俺だ、
その投げたものが、こうやって投げ返されている気分だな。
「ではいくつか質問だ、公爵家に戻りたい気持ちはあるか」
「もう捨てられたようなものです、元から政略結婚要員ですから!」
「良いのかそれ」「運命です、生まれによるものです、公爵家では、当たり前です!」
まあ確かに。
「なら、この状況を、甘んじて受け入れると」
「国王陛下の命令ですから、むしろ我がグリークガスター公爵家は大喜びです!」
「陛下が直接くれた縁談だからか、だが相手は正体不明の俺だぞ?!」「問題ありません!!」
12歳にして、
この開き直りっぷりよ、
いたなあ芸能界でこういう子役。
(もうちょっと年齢があれば『ママに言われて来ました』っていやなんでもない)
前世の関係者が聞いてたら、
慌てて止められるようなお話だ。
「冒険者になる覚悟はあるか」
「勇者ですから、7日に1度は勇者の先生に教えて貰っています!」
「……その先生、女性で、でかくない?」「よく御存じで」「いや、もういい」
依頼料たんまり貰ってるんだろうな、
おそらく国王案件だからな、淫乱バーサーカーが潤うな、
いつまで王都に居るんだろう、いやさっさと出ていけとまでは思わないが。
「最初言っていたが、俺と結婚するという覚悟は本当か」「大歓迎です!」
「それがこのような政略結婚でもか」「今までのリストからすれば一番マシです!」
「いやいや、もう少し言い方をだなぁ」「更にはオークションよりもは、よっぽどです!!」
純粋な目が、
俺の心を痛める。
「ちなみに俺は、ここだけの話、地味な女の子が好きなんだが」
「お好きなように改造して下さい!」「いやせめてカスタマイズとか」
「言われた通りの冒険者に、勇者に、そして妻になります、どうか私を受け取って下さい!」
よし、情報はある程度出そろった、
ここで正妻側室にざっと意見を聞こう。
「では、俺以外みんなの意見を、NNNみんなのな!」
と、うっかりSET隊に戻らないように釘を刺す、
まずはイレタちゃんことメリッサさんからだ、正妻から、
その隣にカロリちゃんことエネルが立ってるからこの2人からだな。
「グンタ様に絶対服従を誓えるかしら?」「メリッサ様、誓います!」
「メイドみたいな事も出来る?」「エネル様、ご命令とあらば喜んで、通いメイドに教えて頂きます!」
「そういえば1人で寝てて大丈夫なのか」「はいグンタ様、治安は良い地域なので!」「まあ王城の近くだからな」
と思わず俺が突っ込んでしまった、
確かにこのあたりは城兵がうっろうろしているからな、
こんな所で悪さしようなんざワニの池に飛び込むようなもんだ。
(続いてクリスちゃんことルシアちゃんことクリスちゃん、って面倒臭い)
隣に立つのはアトリちゃんことモリガさん、
相変わらず割れた腹筋見せるファッションは、
マニアには大喜びだろう、えっ俺? まあ、そこそこ。
「わたくしはロワイエクール教会出身のクリス=ヴィクトワール=バシュロナルカンですわ」
「はい存じ上げております、その布の下は盲目、しかし心眼で見えてらっしゃるのですよね?」
「そうですわ、ちなみにわたくしと面識は」「ありませんが、過去にあった事件は憶えておりますので」
そのあたりは公爵令嬢として知識に入っているのか、
ちなみにクリスちゃんは盲目なので布をアイマスクにして覆っている、
しかし心の目で周囲が見えている、という設定の元、本当はちゃんと見えている、ややこしい。
「私はサキュバスよ、偏見は無いかしら?」
「はい、側室仲間になるのですから、普通に受け入れます!」
「淫魔村でインキュバスに欲情したりはしないわよね?」「グンタ様しか見ません!!」
そして残りふたり、
ウォルちゃんことチェキと、
マネアちゃんことセニカだ。
「グンタのために、命を張る覚悟はある?」
「はいチェキ様、張れと言われましたら、グンタ様のご命令ならば」
「冒険者は甘くないわよ?」「でも、それが私の道となるのでしたら!!」
これ逆に、
自由に生きて良いよって野に放ったらどうなるんだろ、
それこそ公爵家が回収してオークションかな、可哀想に。
「私は気になったことがひとつだけ」「はいセニカ様!」
「グンタさんのことを『グンタ様』と呼ぶのはクリスと被るわ」「えっそこ?!」
「わかりました、ではグンタ様のことは今後『主様』と呼ばせていただきますっ!」
御主人になるからか、
前世でやったソシャゲのRPGでそんなキャラいたな、
11歳だったっけ、テレビアニメ化もされた、なぜかママ呼ばわりもされてたな。
(さて、絞めるか)
最後は俺が。
「では大切なことを言う、俺は合意があれば相手にスキルを付与できる」
「それは素晴らしいです主様、スキル付与術士として一生、食べて行けます!」
「いやその気は無い、そこでだ、俺の好きなようにスキルを付け」「構いませんお任せします!!」
話が終わっちゃった。
「わかった、前向きに考えよう」「はいっ!」
「それで、そちらからも質問があれば」「では3つ程」「どうぞ」
「明日からどういたしましょう」「そうだな、とりあえずここで待機、定期的に見に来る」
冒険者学校へ編入はマズいからな、
あくまで彼女を貰ったのはグンタであって、
グランとつるませられない、するにしてももう少し時間が必要だ。
「あと、陛下からこちらのアイテム袋を」「中身は何だ」
「エリクサー12個分の代金となる最高級魔石だそうです!」「それで売れと」
「グンタ様のお仲間になれば、連れて行っていただけますよね?」「まあ、そうなるな」
それくらいは、
もう許してやるか。
「それで最後にですが」「ああ、何でも聞くが良い」
「皆さんはいつ、グランさま、イレタさま、カロリさま、ルシアさま、アトリさま、
ウォルさま、マネアさまになられるのでしょうか?!」「何で知ってるのおおおおお?!?!?!」
とまあこんな感じで増えた7人目のハーレム、
まさかまさかの勇者を貰った我々NNNそしてSET隊は、
このあと、どうなって行くのであろうか、冒険者学校は無事卒業できるのか?!
(まあ、地味ハーレムとの連携と結束、あと愛を深める期間ということで!!)
そんなこんなで第三章へと続く。




