第53話 小鬼の集落
私とトムは酒呑童子を倒し、光り差す大和神国の西の果ての地で戦いを終え、私達は乱入負傷者のコスプレ冒険者の神楽坂祐奈と、転生者のプリティベアのユーキさんと共に、紫乃さんが助けた小鬼の集落に着いたが、何故か紫乃さんに助けられた御礼や私達の歓迎ではなかった、何故か私がか嫌いなワードが飛び出すのだった。
「先程は助かりました、俺の名前は鬼丸と申す者です、勇敢なる新しい勇者ど…………」
「違います、私は勇者何て疫病神ではありません」
「…………勇者殿だろ?」
鬼丸と名乗った人間に近いイケメン鬼は、トムを見ながら言う。
「違うよ、僕は勇者のお供ではないよ、マサさんの旅の家族であり仲間てだけだよ」
「…………そんな馬鹿な!」
何が『そんな馬鹿な!』かは知らんが、私は勇者に成る気は無いしそんな厄介な役職は、そこで青い顔をした鉄砲玉ちゃんに、言ってくれかいかな。
「………そうですか? では冒険者殿、助けて頂きありがとう御座います」
何か不服そうに言う、鬼丸てイケメンの鬼はこの小鬼達の纏め役であり、一番の戦闘力の在る武人らしい………、鬼だから鬼神の類いだろうか?
「たまたま白夜て、猫狸妖怪に頼まれたのでね」
「貴方は、妖怪が見える人間殿とは失礼した、それにしても人間に救われたのは初代勇者様以来です」
初代勇者が、どんな人物を指すかは分からないが、たぶん死んだ方やその後に活躍したこの大和神国が発展した、その火付け役者の方では無い気がする、何か感じたらしく鬼丸さんは私に言う。
「初代勇者様は、我々の間では黒髪で優しい方で我々に、戦う術や開墾の仕方を教えてくれたりした、種族差別をしなかった優しき勇者と伝わってます、確かサツマイモやもろこし等の農業指導を、先人達にしたのも初代勇者様ですから」
どうやら、智乃さんのお母さんの友でもあった彼の功績は、ちゃんと勇者として残ってるらしい。
「それに我々の忌むべき勇者は、茶髪で傲慢な大和神国の汚点の歴史に残す、厄災淫乱魔王とか言われてますね、一部の真実を知る我々以外は知らないでしょうが」
歴史図書館には、隣の大陸の小さな半島に国を作った勇者がそうらしい、あと一部のエルフから反感を買った日本人勇者だ、特に転生者や召喚された地球人が一部エルフ達に嫌われる、原因の元凶の一人だ。
「そう言えば、自称勇者と名乗って我々や獣人をいたぶった、カスが昔居た様です………何故か俺様が二代目スーパー勇者とか、イキり立ってたと聞いてます」
その馬鹿は、最悪のDQNな気がするな二代目の馬鹿茶髪の勇者? は、色々仕出かして嫌われたのだろうな、たぶん山田ではないだろうな。
「初代の嫌な勇者は、同じ仲間の初代勇者様を奴隷扱いしたクズらしいです、まあ厄災魔神を倒した後自分一人の手柄にして、世界中の美女に淫乱三昧して各国から依頼され、初代勇者様に討伐されましたが…………後に、仲間に殺されるなんて」
何か歴史図書館の内容と、違う部分も在るがまあ世の中噂が先に歩くからな、自分達の都合が良い噂からね。
「ハイエルフ様を連れた、ハーレム勇者様一行もたぶん数十年前に来たみたいですよ、何か神樹で仕出かして追われてたらしいですが、確か海の向こうのハイエルフの国でもやらかしたとか」
たぶんそれ勇者山田だろう、しかもミリスタ言ってたいけすかないヤツだろう、確か数百年て聞いた気がするのだが、まあ山田はどうでも良いや。
「此処は、我々小鬼族集落の一つです、俺の故郷にして妻と子も居る守るべき場所です、人間殿達のおかげで我々の生活は数年振りに、平和を取り戻せましたので今日は御ゆっくりと休んで行って下さい、サツマイモを使った芋焼酎等も振る舞いますよ」
【小鬼の里】
妖精属の穏やかな戦いを好まない鬼や、傭兵や畑等力仕事等に秀でた鬼人が住まう集落の一つである、奇病等の鬼とは違い魔物の類いではなく、貴重な大和神国の特別な種族の一つである、戦いに置いて実は最強の武装種族でもあり、残念な馬鹿勇者を実は結構倒してたりする、因みに仲間に死人が出はない限りは勇者やその仲間に対し、戦いにおける命のやり取りは基本しないが、小鬼が無抵抗で殺された場合は血の地獄を見る程、もやしの様に量産型即席勇者程度は勝てない。
そして集落てより、村と言って過言ではない集落に入ると、童話に出て来る鬼とは違うファンシー的な小さい鬼や、何かお笑い系なゴブリンぽい団子鼻の様な抜けた者達や、鬼丸さんに似た人間体型の鬼達が暮らして居た、ゴブリンぽい小鬼は農業に能力が高い連中らしい、他には芋焼酎や麦焼酎を造ってる連中も居るらしい。
何か平和な集落だけど、異様な倉が数件建っている………酒倉だろうか? それか、野菜等を入れる倉庫の蔵かな?
「すいませんが、この子を休ませたいのですが」
「それなら、長老の家が良いベェ~」
ゴブリンぽい団子鼻の小鬼、なんか某スライムに出て来そうな感じだが、服装は昔話に出る農民の継ぎ接ぎ着物姿だ、手拭いで汗を拭いながら長老の家を指差す。
「…………では、そこを案内してくれないか」
「任せろだべ」
集落の建物は、倉以外日本昔話より家の維持が良く隙間が土壁等に無い、茅屋根は長老や戦いを得意とする小鬼や一部の百姓の家らしい、木の屋根に石が置かれてたりしてる長屋の様な家は少ないが、歩く先の奥に大きな家があり何処の地主だよと言いたくなる。
「此処が長老の家だべ」
「俺の父の家だ」
鬼丸さんの実家らしいが、最初から案内を鬼丸さんがしてくれた方が早くないだろうか? そして、縁側でウトウトうたた寝している仙人の様な鬼の爺さん、なんか隠居の爺化した鬼がそこに居た。
「長老………長老……」
「父上…………」
「もう昼飯の時間か?」
危うく全員ズッコケる所だった、いや祐奈とユーキさんがズッコケてた、その拍子に大八車から落ちたカシム王子が、やっと目覚めたが寝過ぎだろう。
「長老違うだよ」
「ではワシはもう少し寝るから、昼飯の時に起こして…………何か猫精霊様にそっくりな………」
また勇者とか言われる、パターンが見えて来たな…………もういい加減にしてくれ。
「昼はとっくに過ぎてるぞ、父上」
「鬼丸、そうな嘘はワシには通用せんぞ」
「僕は旅の猫精霊族だけど?」
「「え″!?」」
フリーズし固まる鬼達、トムはうんざり顔で小鬼達を見る、鬼丸さんは細めた目で私を見ながら何か言いたげだ。
「トム師匠は、何処でも有名種族ですね」
「? ………そうかな? 僕は、種族で偉く思われたくないね」
「はっはぁ………猫精霊様、貴方様が一族の救世主ですね」
何か水戸黄門頭が高いが、セルフで始まったぞ水戸ではないトムよ。
「違うけど」
水戸黄門に頭を下げてる、悪役や役人者達の場面が頭を過る、まあトムはどっちかと言ったら、黄門より八兵衛だろうよ。
「ではこの者達は、猫精霊様の家臣で」
新しい反応が来た、家臣て…………何処の殿様扱いやら。
「違うけど」
「まさか異世界勇者……」
「違うよ、私は異世界の勇者とかでは無いよ」
『カシム王子と智乃さん以外は、全員異世界人だけど。』
何故か混乱する小鬼達、近くに居たさっきは居なかった小鬼達までも、鬼丸さんは疑いのジト目のまま私を見る、祐奈ちゃんや桜子さんや紫乃さんではなく私だ、まあトムは私の息子の様な存在だからね。
「まさか勇者様でなくとも、ご一緒してるとは」
「我々もさっき、彼等に救われた所だ父上」
「鬼丸、生きて帰ったか…………それはおもてなししなければな」
何か親子らしいが、まったく長老と鬼丸さんは親子にしては、何か似てない気がするのだが。
「息子が世話に成りました」
「まあ、白夜て猫狸妖怪に頼まれたので」
「白夜………はて? 昔、ワシが子供の頃に爺さんに聞いた様な、名前じゃな」
まあ妖怪だし、色々な場所に言ってるだろうし、あの呑兵衛ニャンコの報酬と魚魔物を釣ってまた宴会したいからね、未成年は参加きんしだけど。
「まあ、そんな訳で勇者とかではなく、知り合いの妖怪に頼まれて来ただけですから、ついでに助けたに過ぎません」
何か智乃さん以外の四人から、冷ややかな視線を感じる。
「「「「…………………妖怪て…………」」」」
こうして私達は、祐奈お嬢ちゃんを長老の家の客間を借り寝かせ、私達は歓迎と呪われた地を解放した御礼の宴席を、まあ未成年に酒を飲ませずに私が前に倒した、土蜘蛛の魔物食材を渡したら目を滾らせ、大鍋担いでカニ鍋成らぬ土蜘蛛鍋大会に変わり、桜子さんの食べ過ぎなハイペースも構わず、小鬼達は飲んで歌えや腹踊りと騒ぎ楽しんでた。
そしてユーキさんはゴブリンぽい小鬼達の、女性陣と話をしながら何か悪酔いしながら芋焼酎を飲んでた、因みに生前は二十歳過ぎらしいから問題はないが、その一時間後にユーキさんは酔い過ぎてダウンした、その近くでトムもダウンし長老に頭から焼酎を掛けられてるトム、まあその長老も千鳥足だったがその五分もしない内に、長老もノックダウンしたのだった。
そして私は何故か、智乃さんと紫乃さんから左右で腕を捕まれ、身動きが出来ずに二時間柔らかい感触に腕と理性が限界だ、鎮まれ私の中の暴れる本能よ二人はシャロさん達と違い、合意は今はない…………いや在ったな本人の口からはないが、でもな智乃さんに手を出したら、何かあの智乃さんの母親の思惑の道理で悔しい気がする。 紫乃さんはまだ大切にしたいし、たまに誘って来るが勇気を出してるのは伝わるが、その前にだ頼むから色々吹っ飛ばして既成事実はやめてね、桜子さんと紫乃さんは特に私以外と幸せに成って欲しいからね、まあ嫌いではなが可愛いしもう色々限界何だよな、男としてね………智乃さんに手を出さないのは、現地人だけど本人の意思表示は無いからだ、因みに言葉にせずに寄り添うだけで襲ったら、勘違いダサ野郎に成ってしまう。
「そろそろ辛いな………アレが」
「何が?」
「何がですか?」
うっかり口に出したが、まあ内容がバレて無ければまあ問題はない、私は違う方向の事を言う事にした。
「焼きそば食いたいなとな」
「やきそば?」
「あの庶民が食べる、焼きそばですね」
この世界に焼きそばは無いんかい! まあ、蕎麦やうどんは江戸時代には存在してたし、水戸黄門の辺りで中国から入って来た麺が、確か日本のラーメンの始まりだった筈だな、そこから中華麺が日本クオリティーに進化したな。 今は何でもかんでもとんこつだけど、昔ながらのラーメンが好きでとんこつが苦手なオッサンからすると、とんこつだらけにされたくはないな…………私は味噌派だし。
「その内麺の開発でもするか?」
「麺? うどんか蕎麦ですか?」
智乃さんからするとそうなるよね、まあ水戸に行ったら意外にラーメン在ったりしてね、餃子とかも普通に在ったりしてね。
「ラーメンには餃子だよね」
「ラーメンなら、少ないですが諏訪岡湖周辺の裏路地とかに、夜限定で開いてますよ…………確か勇者様が、夜に食べる特別な夜食として広めたとか」
「「…………………」」
私と紫乃さんは、智乃さんの言葉に呆れて声すら出なかったが、その考えだと社畜の労働鬼畜な会社員が夜中の一杯や、仕事帰りに酒を飲んだ後の〆にラーメンを食べる、商社とかのサラリーマンかも知れないな。
「しかも他国から来た勇者様が、水戸で餃子を見て発狂した後に広まったと噂されてますよ」
「ラーメンが、食いたかったんだな」
「そうですね、私は食べた事がありませんが」
そして智乃さんから聞いた話は、そばうどんを売る昼から開店する店の夜遅くにラーメンは出るらしい、諏訪岡や筑摩では味噌ベースで水戸は醤油ベース、他にも魚介ベースダシベースも在るらしい…………在るんだなラーメン。
「焼きそばは知りませんが、何処かに在りますよ」
「そうだね、智乃さん」
屈託もなく、眩しい純粋な笑顔で私に言う智乃さんは何故か、誇らしげに余り無い胸を張り鼻息をフンとしながら言う、何か背伸びした女の子が言ってるにしか見えない光景だな、頭でもモフモフと撫でとこう。
「……………何か腹が立ちますよ、雅史さん」
頭を撫でられ喜ぶ智乃さん、何かトムとは違う癒しを彼女には在る、ム○ゴロウさんの気持ちが分からなくもないが、何故か笑顔で紫乃さんから怖い気配を出しながら言われた。
「もっと撫でて下さい、雅史さん」
うるうる瞳で言わないでくれ、智乃さんや…………頭を再び撫でなくなる衝動がぁ! 。
「私の頭を撫でても構いません、智乃さんは許しませんよ」
紫乃さんは笑顔だが、何か言葉に刺が鋭過ぎる気がする……嫉妬ではないよね?
「私ですよね? 雅史さん」
「雅史さん私ですよね?」
何だこのモテ期の様な反応は、私は遂に異世界でモテ期がバグり爆発したのかは分からんが、だが後で地獄の穴が開いて残酷にも勘違いだったオチも嫌だな、まあ気の迷いとしとこう今は…………私が美少女にモテる筈はない、何かアニメとかのタイトルぽいな。 それに私と長く居てそれでも一緒に居たら、考えよう…………一応智乃さんに後で指輪を渡そう、あと三つ在るしたぶんその三つの指輪も、何か意味が在るかも知れないし、それに指輪が主を選ぶらしいから智乃さんが、指輪に選ばれるかも知れないからね…………まあ、私の負担が増えるだけに過ぎない気がする。
「さてと、トムを撫でるか」
「「何で!?」」
だってどっちか撫でたら、角が立つし後々私が二人のどちらからか嫉妬するし、それに私の一番の癒しはやはりトムだな…………なにも考えず、無の心で居られるからね。
「マサさんぁ~ん」
猫の姿で、寝ぼけてやって来たトムを膝に置き、優しく撫でると満足げに幸せな顔に成る、酔ってるが…………。
「クッ! 最大のライバルはやはり、トムさんですね」
「クッ! 私負けないもん………」
後にあっさり雅史は、とある姫とその従姉妹にとある転生者を、あっさりと抱く相手が現れるが、まさかなし崩し的にとある人物が仲間に成るとはまだ先だが、桜子や紫乃や智乃に危機感と精神的ダメージを与えた後、雅史になし崩し的に弱いと知り三人も雅史に抱かれるのは、意外にそんなに遠くない未来である。 だが現時点で雅史は溜まっていた、それはシャロとアリシアによる関係で起きた事だが、後に桜子や紫乃は普通に雅史のハーレムにどっぷりハマってしまうのだが、それは後に雅史の嫁人数に関係してくるのである。
因みに桜子や紫乃達と結婚後に、この雅史の嫁が増えた歴史は無いのだった、果たしてこの過程に何人フィアンセを増やすかは、後に判明するがヒントは実際にもう在ったりする、そうもう決まってたりする。
トムを撫で安らぎながら、桜子さんは未だに何か食べてるし鬼丸さんは、芋焼酎を飲み過ぎて奥さんらしき美人さんに、お盆で殴られてるし………しかも角でフルスイング、アレは血の雨しか降らないな。 こうして私達は、小鬼達の宴会を夜中まで楽しんだ………因みに私はジャガイモを貰い、アルミホイルで巻いてから焚き火に入れてイモをホイル蒸し焼きにして、バターを切り込みに乗せじゃがバターとして食べた、何か小鬼の子供達にガン見されたが。
こうしてこの日は、小鬼の村と言って良い場所で一晩泊めさせて貰ったが、実際は私は妖怪達に報告に行ってそのまま、拠点で二時間しか寝てない…………後で何処かでゆっくり寝よう。
次回に続く。
作者∶次回は西の地、筑紫の地域の話に成りますが、白鯨に行けるダンジョンは在りますが、知っての通り雅史がマスターに成ってるので祐奈は攻略に行っても、まったく白鯨の禁書庫迷宮には行けませんね、残念無念祐奈の苦労は水の泡です。
高貴なL様∶確かにね、まあどうせ雅史と当分一緒に旅よね。
作者∶それはその内分かります、因みにまだルーシエ達は旅立ってはいません。
高貴なL様∶あの王様だし、時間掛かるのは当然ね…………。
作者∶ではまた来週。
高貴なL様∶来週も読んでね、バイバイ。




