2 スライムはおっぱいでは無い
ブクマ、有難う御座います。
構想がまだまだぼんやりとしか出来ていませんが、少しでも良い作品に出来るよう頑張ります。
見捨てずにお付き合い頂ければ幸せです。 頼運
鑑定と収納が使える事が判ったので、次はステータスの確認。
攻撃スキルや武器は貰えなかったけど、ステータスは高い筈、だったらいいな。
気合を入れて大声で叫ぶ。
「ステータスオープン!」
・・・・。
あれ?
アニメで良く見たウィンドウの様なものが出ない。
もう一度。
「ステータスオープン!」
・・・・。
ステータスウィンドウは無いらしい。
鑑定と収納が上手く出来たからと、調子こいた俺がバカだった。
ステータスウィンドウが使えない小説やアニメも沢山あるのは知っている。
使えなくても問題無いと気持ちを切り替える。
ふと気が付くと足元に50㎝位の小さな水たまりがあった。
あれ?
何となく違和感を覚えた。
さっきまで水たまりなんて無かった筈。
水たまりをもう一度見る。
水たまりがゆっくりと動いている?
水たまりをじっと見つめる。
「鑑定!」
”スライム“
スライムは丸くてポヨンポヨンしている物と思っていたが、この世界のスライムは違うらしい。
水たまりみたいなスライムがゆっくりと近づいて来る。
そのまま見ていたら、足元から這い上がって来た。
「友達になりたいのか?」
「・・・・。」
返事が無い。
じっと話し掛けられるのを待っていたが、“僕、悪いスライムじゃないよ“、とかは言わなかった。
どうやらこのスライムは話が出来ないらしい。
何となく嫌な予感がして手で払おうとしてみたが、足に絡みついて離れない。
ゼリーの様なプルプルした感触がおっぱいみたいで気持ち良い。
気が付いたらムニョムニョ、ムニョムニョと揉んでいた。
めっちゃ気持ちいい。
どこかにコリコリした突起があればいいのに、何て思ってしまう。
「いてぇっ!」
足に激痛が走った。
スライムが何かの攻撃をした?
どうやらスライムはおっぱいでは無いらしい。
あっ、そうだ。
ササヤカお神が怪我をした時用に回復を付けてくれた事を思い出す。
「回復!」
スライムが絡みついてズキズキする足に向かって叫んだら、俺の足がボワッと光った。
あっと言う間に痛みが消える。
回復すげぇ~。
回復も使える事が判って、めっちゃテンションが上がる。
あれ?
足に纏わりついていたスライムがいない。
足を見ると、スライムが纏わり付いていた所だけズボンが無い。
スライムの攻撃でズボンを溶けた?
せっかく可愛がってあげたのに、俺を攻撃するなど言語道断。
飼いスライムに足を咬まれるとはまさにこの事だ。
飼ってはいないけど。
ともあれ今はスライムだ。
周りを見渡すが、どこにもスライムが居ない。
動きが遅かったスライムがこの短時間で逃げたとは思えない。
ひょっとして回復でスライムを倒せる?
ササヤカお神が時間配分を間違えたせいで、攻撃魔法は1つも貰えていない。
たとえ最弱のスライムでも、回復で魔獣を倒せたら有難い。
回復が攻撃に使えるかも知れないと思ったら、少し嬉しくなった。
草原を歩いてスライムを探す。
仮説を検証する事は大事。
いた。
ゼリー状のスライムが草の上をゆっくりゆっくりと動いている。
スライムが動いた跡は草が無くなって土が見えていた。
どうやらスライムは草を食べるらしい。
「回復!」
スライムに向かって回復を使う。
スライムがボワッと光って、消えた?
屈んで調べて見ると、5㎜位の小さな青っぽい石が1つ落ちている。
「鑑定!」
“ませき”
魔石は魔獣の体の中にあるというのは異世界の常識。
スライムは魔石だけを残して死んだようだ。
回復でスライムを倒せることが判った。
スライムを倒しながら塔の先端が見えていた森の方向に歩く。
「鑑定!」
”ざっそう“
「鑑定!」
”ざっそう“
色や葉の形が違う草を見付ける度に鑑定を掛ける。
魔法は何度も使えば練度が上がる、これはファンタジー小説のお約束。
「鑑定!」
”ざっそう“
「鑑定!」
”雑草“
「おおっ!」
頭の中に浮かぶ文字が漢字になった。
鑑定のレベルが上がったらしい。
嬉しくて大きな声を上げてしまった。
「鑑定!」
ふと閃いて、自分に鑑定を掛けてみる。
ステータスウィンドウが無くても鑑定出来れば問題無い。
“・・・・”
何も出ない。
人間を鑑定出来ないのか自分を鑑定出来ないのか、・・判らん。
鑑定と回復をバンバン使いながら歩く、歩く、歩く。
ちょっと疲れた。
「回復!」
自分に回復を掛けてみる。
体がボワッと光り、体の奥から力が湧いてくる感じがする。
回復は怪我だけでなく体力の回復も出来るようだ。




