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プロローグ ササヤカお神

”お仕事は下着の洗濯”の投稿再開を前に、第1部・第2部の原稿を読み直していたら、何となく違う作品を書いてみたくなりました。

9月一杯は毎朝10時に投稿予定です。

”お仕事は下着の洗濯”は予定通り10月1日11時に投稿再開します。

宜しくお願いします。


「わーい、久しぶりの魂なのじゃ!」

甲高い声に目を開けたら真っ白な部屋。

俺の前には薄い、いや殆ど丸見えのベビードール?を着た綺麗なお姉さん。

オーラが凄いので見た瞬間に神様と判った。

神様とは判ったけど・・・。

その衣装、いくら何でも見えすぎじゃね?

しかもめっちゃ短いし。

ここは神界のオッパブか?

いやオッパブにしてはお姉さんの胸が“ささやか”すぎ。

ささやかだけど、めっちゃ形が良くって、俺の目が釘付けになる。



待て待て、おっぱいに夢中になっている場合か。

ここは間違いなく神様の部屋。

ファンタジー小説のお約束では転生者に特別な能力やスキルを与える所の筈。

何故俺がこの部屋にいるのかは判らないが、今この瞬間に、俺の異世界人生が掛かっている事は確実。

セクハラはダメ、絶対。

心の声は聞こえているが、おっさんのすけべ心は不屈の魂で心の声を跳ね飛ばす。

ごくりと唾を飲みながら、女神様の胸を見つめる。

ささやかな膨らみなのに、目が離せない程美しい、いや神々しい。

神様だから当たり前か。

おっぱいは大きくても小さくても至高の存在だと実感した。

「ふむふむ、前世はおっさんか。おっさんはすけべぇだから嫌いじゃ、子供にしよう。」

すけべぇだから嫌い?

すけべぇなおっさんの前にエロい衣装で出て来るな。

心の中で思っただけ何に、神様がじろっと睨んだ気がして背筋が寒くなる。

すみません、ごめんなさい。

私はドジでマヌケなスケベエです。

「幼児では生き残れぬから、まあ10歳位が限界か。じゃが10歳だとすぐに大きくなって可愛く無くなるな。見目美しい少年を愛でるのは目の保養じゃ。成長を遅らせて長く楽しめるようにしよう。」

何となく物騒な事を言っている。

10歳の児童相手に如何わしい事をしたら犯罪だぞ

お巡りさん、こいつです。

思わず叫びたくなる。



今は俺の異世界人生がどうなるかの正念場。

「あの~。」

どうでもいいことばかりを呟いている女神様に思い切って声を掛けた。

「今は忙しいのじゃ!」

怒られた。

「すみません。」

神様オーラが凄くて、めっちゃ怖かった。

「顔がおっさん臭いな。スベスベプニプニの女顔の方が良いのう。女顔に髭は似合わんな。ムダ毛が生えない様にしておこう。」

女神様も全くムダ毛が無くてツルツル、ゲフンゲフン。

一瞬女神様が睨んだような気がして、慌てて目を逸らす。

出来れば俺のそこだけはムダ毛を生やして欲しい。

「お肌を綺麗に保つには健康でなくてはいかん。うん、病気にかからない様にしよう。」

どうやらアバター的なものを設定しているのだろうが、女神様の顔がだらしなく緩んでめっちゃエロい顔になっている。

「マッチョは嫌いだが力が無いのは拙いか。柔らかくても力を出せる筋肉にしよう。わらわはプニプニの腕や太腿が好きなのじゃ。」

女神様が俺の体を舐めるように見ている。

自分の体を見下ろすと素っ裸。

めっちゃ恥ずかしい。

女神様、様も要らないか。

いや服がスケスケだからスケベ姉ちゃん?

ちょっと失礼過ぎるか。

胸がささやかだからササヤカお神にしておこう。

こらササヤカお神、俺の裸をエロい目で見るな。

しゃがんで下から覗くな。

しゃがむなら足を閉じろ。

「ふむ、好みの体にするのに時間が掛かったが、なかなかうまく出来たぞ。」

ササヤカお神がエロい顔して満足そうに頷いている。



「しまった。能力を与えるのを忘れてた。早くしないと設定時間が終わってしまうのじゃ。」

おいおい、異世界に行くのなら一番大事なのは能力だろ!

姿形よりも能力の方が大切だぞ。

何の能力が貰えるかで俺の異世界人生が決まるのだ。

今こそ俺の意見を言わなくては。

勇気を振り絞ってササヤカお神に声を掛ける。

「あの~。」

「じゃかましい、忙しいといっておるじゃろうが!」

凄い剣幕で怒られた。

あまりの恐ろしさに、ちょっとちびってしまった。

ダメだ。

ササヤカお神は俺の話を聞く気が無いらしい。

「え~っと、確かぁ、無限収納・鑑定・言語理解は標準装備だからぁ、まずは身を守る術がいるかぁ。剣と魔法の世界だからぁ、剣技とバリアを付けてぇ、怪我をした時の為に回復も必要かぁ。」

そうそう、まずは命を大切にだよね。

「さて、ここからが大事な所じゃ。わらわの世界で活躍するには強力な魔獣を倒さねばならぬ。めっちゃ強い武器に優れた防具、破壊力絶大な攻撃魔法が必要じゃ。武器はどれにしようかな。え~っと・・何じゃと、もう時間か?」

俺の体から光が溢れ始める。

「間に合わなかった~!」

ササヤカお神の悲鳴が遠くに聞こえた。



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