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パーフェクト・ナンバー  作者: なつ
第五章 そしてこの事件は収束する
32/33

 6

 帰りの電車、篠塚桃花は甲斐雪人の肩に頭を預けて眠っている。

 あの瞬間、動こうとした木林さゆりを権藤警部が押さえ込んだ。もしあの場で、木林さゆりが、あとで知った凶器のことをつい言ってしまっただけだと言い訳をしたら、どうなっていただろうか。いずれ別の線から彼女の犯行だと警察は判断するだろう。けれどそれでは間に合わない。

 間に合わないとは、芹沢雅の誕生日に、ということだが。

 それに、もし篠塚が一緒に来なかったとしたら、やはり間に合わなかっただろう。注目すべき点をきっと間違えていた。そして、結局甲斐は会えなかったが、神田勇治郎の存在にすら気がつくことができなかっただろう。

 とうてい甲斐には届きそうもない。

 高嶺の花。

 それなのに、どうしてこんなにも無防備で、幼く、小さいのだろう。

 隣で眠る篠塚を見ていると、甲斐も自然と眠たくなってくる。

 まだ道は長い。

 少しくらい眠ってしまっても大丈夫だろう。

 甲斐は念のため時間を一度確認してから、目を閉じた。


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