『【最後の時間】』最終段
「はは・・・あはははやったぜやっ殺ったぜ!」
鏤飢を刺した中の一人の生徒が喋り出した。
「みろ俺達の手であの双子を殺ったんだ!」
「あぁ、殺ったんだ!」
鏤飢と篦菊を、刺し撃ったのは鏤飢と篦菊のクラスメイトだった。
「よっしゃーざまあみろ!」
「この化け物共め!」
鏤飢と篦菊のクラスメイトが喜びの声を挙げていると。
刺されて死んだと思われていた鏤飢と、撃たれて死んだと思われていた篦菊が突然動き出した。
【あぁ〜あ、お洋服が穴だらけだよ】
『帰ったら蔭お兄ちゃんに直してもらわなくちゃね』
「えっ!?何でお前ら生きてんの?」
【鏤飢と篦菊は、特別なだからこの程度の傷じゃ死なないよ】
『傷もすぐ治るしね♪』
篦菊が、言ったように鏤飢と篦菊の体にあった筈の傷はかすり傷一つ残ってはいなかった。
「まじ・・・かよ・・・」
クラスメイト達の額には汗が滲んでいた。
【鏤飢、こっからは本気でいくからね】
『篦菊も本気でいくらね』
「くそ、お前らもう一回双子を殺すぞ」
「オ、オォォォ!」
一斉に鏤飢と篦菊に向かって攻撃を始めた。
【いくよ!篦菊!】
『いくよ!鏤飢!』
『【It is resounding bell in the stairs of time. 時の階段で鳴り響く鐘』】
鏤飢と篦菊が、叫ぶのと共鳴するように鏤飢の大剣と篦菊の巨大な銃は赤く光り出した。
『【いくよ!】』
タンッ!
鏤飢と篦菊は、クラスメイト達に向かって跳んだ。
「うっ、撃て!」
バンッ!ダダダ!バンッ!
何発もの銃弾が鏤飢と篦菊に向かって飛んでいったが鏤飢の大剣によって消滅させられた。
【効かない!今の鏤飢の剣は全てを燃やし斬る高熱の剣だからね!】
ドンッ!
篦菊の放った弾丸は銃を持ってたクラスメイト達に向かって飛んでいく。クラスメイト達は、とっさに銃身を盾にして防ごうとするが・・・
『無駄だよ!篦菊の銃から放たれる高熱の弾丸は全てを貫くよ!』
「まじかよ!」
篦菊の弾丸を防ごうとしたクラスメイトは弾丸に体を貫かれた。
【よそ見しない方がいいよ】
「えっ?」
ジュザッ!
鏤飢の大剣は、熱で相手を切り裂くことによって血を出すことなく相手を殺すことができる。
ドンッ!ドンッ!ドンッ!!
篦菊の弾丸は、高熱を纏うことによって全てを貫く弾丸になっているためたとえ何かで防いでもなんの意味もなく貫かれるなだ。
「ぎゃあぁぁぁ!」
「ぐあっ!」
『【鏤飢と篦菊を本気にさせたんだから無事ではいられないよ!】』
鏤飢と篦菊は、今までにないほどの速度で駆け巡り。走る度にクラスメイトの誰かを切りつけ貫いていく。
『【これでおしまい!】』
ドンッ!ジュザッ!
最後に残っていた一人のクラスメイトを鏤飢が切り裂き篦菊が貫いた。
キーン・コーン・カーン・コーン・・・
殺し愛が終わったことを告げるチャイムが鳴り響いた。
【終わったね篦菊】
『うん・・・』
【詩乃ちゃんの所に行こうか?】
『うん』
鏤飢と篦菊は、保健室に向かった。
【詩乃ちゃん迎えにきたよ】
『あれ?詩乃ちゃんは?』
保健室のベッドに詩乃の姿はなかった。
ガチャ!
突然、保健室のドアが開けられ士桐先生が入ってきた。
「あら、血飛沫さんこんなところでなにをしてるの?」
『【士桐先生こそなんで?】』
「私は、ただ峰楽さんの遺体を片付けにに来ただけよ」
『【どういう意味ですか?】』
鏤飢と篦菊は、静かに質問した。
「そのままの意味ですよ」
『【そうですか・・・】』
『【鏤飢と篦菊は、これで帰らさせてもらいますね・・・】』
鏤飢と篦菊は、士桐先生を通りすぎ出口に向かった。
「そうですか・・・では、さようなら」
『【さようなら・・・】』
「あっそれと・・・」
ドシュ!
士桐先生の人生は、二つの選択を誤ってしまったためにその人生を閉じたのだった。
鏤飢と篦菊は、家に帰ると自分たちの部屋に行き寝てしまった。
しばらくして鏤飢と篦菊は、玄関のドアが開く音で目が覚めた。
下に行くとそこには蔭と蔭の幼なじみ直刀がいた。
『【おかえりなさい♪蔭お兄ちゃん♪いらっしゃい♪直刀お姉ちゃん♪】』
その後。鏤飢と篦菊は、殺し愛のこと、楊の最後、直刀がこれからさき一緒に暮らしていくことを兄の蔭から聴かされた。
【じゃあ、直刀お姉ちゃんもこれから一緒に暮らすんだね♪】
『篦菊、嬉しいな♪』
【鏤飢も、嬉しいな♪】
『直刀お姉ちゃんも一緒に暮らすならおかえりなさいを言い直さないと』
【じゃあ、もう一回言おう篦菊】
『うん♪』
『【おかえりなさい♪蔭お兄ちゃん♪直刀お姉ちゃん♪】』
書いてる途中で気が付いたんだけど「最後の日常」より『【最後の時間】』のほうが長いことに。
まぁ、いんですけど。
あと、「最後の日常」血飛沫 蔭 編は後で書きますがかなりさきになると思うので期待しないでください。
では、また次の機会に。