表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

僕の大切な義妹(ひまり)ちゃん。~貧乏神と呼ばれた女の子を助けたら、女神な義妹にクラスチェンジした~

 僕――神崎暁斗(かんざき・あきと)とひまりちゃんは血のつながっていない義理の兄妹だ。

 僕が小学校のころ、クラスに母子家庭の女の子がいた。
 それがひまりちゃんで、ガリガリに痩せていて、何度も繕ったであろうボロボロの古着を着ていたこともあって、

「貧乏神が来たぞ~!」
「貧乏が移っちまう! 逃げろ~!」

 心ない男子たちからは名前をもじって貧乏神なんて呼ばれていた。

「うっ、ぐすっ……」
 ひまりちゃんは言い返すでもなく、いつも鼻をすすりながら俯いてしまう。

 そして当時の僕はというと、自分こそが神に選ばれし特別な人間だと思い込んでいたのもあって、ひまりちゃんがバカにされているのを見かけるたびに、助けに入っていた。

 そして父さんが食堂を経営していたこともあり、僕はひまりちゃんを家に連れ帰っては一緒にご飯を食べた。

 それはいつしか、ひまりちゃんのお母さんも含めた家族ぐるみの付き合いになっていき。
 ある時、僕の父さんとひまりちゃんのお母さんが再婚して、ひまりちゃんは僕の義妹になったのだ。

「これからは毎日一緒にいられるね!」

 そんなひまりちゃんは年々綺麗になっていき、いつしか「女神」と呼ばれるようになっていた。
 対してその頃には、ただの冴えない凡人であることを理解してしまった僕。

 だけどひまりちゃんは昔助けられた恩義で、平凡な僕を今でも好きだ好きだと言ってくる。

 そんなひまりちゃんに少しでも相応しい男になるために。
 女神のようなひまりちゃんの想いに応えるために。
 もしくはいつか、ひまりちゃんが本当にいい人を見つけた時に、胸を張って兄だと言えるように。

 高校進学を機に僕はもう一度、僕をがんばってみようと思う――。

(*)カクヨムにて先行連載中です。
第1章 神崎暁斗と神谷ひまり
第2章 高校デビュー
第3章 新1年生の親睦バスケットボール大会
第4章
第53話 ご休憩
2024/10/31 07:10
第63話 うどん
2024/11/10 08:10
第71話 異人館
2024/11/19 07:10
第73話 神戸巡り
2024/11/21 07:20
第74話 最終話
2024/11/22 07:20
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ