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第七十九話 BLな世界

「ここは…」


レナンジェスは転移された世界を見て目を丸くする。エルフやドワーフと言った種族が人と入り混じった世界だ。


「また転移しなくてはならないか…」


そう呟いた時だった。


「ねえ、君は侵略者?それとも召喚されちゃった系?」


背後から声を掛けられる。振り返ると黒髪の美少年がニコニコしながら立っている。


「私は旅人と言いますか…」


レナンジェスはこれまでの経緯を説明する。


「そうなんだ…じゃあ、襲えないじゃん」


美少年は残念そうに言う。


「襲うって…盗賊ですか?」


「失礼な!僕はゲイ術の神と呼ばれているのに」


「芸術ですか。それでは音楽や絵画などの天才で?」


「そっちではない。男子同士でエッチな事をする方のゲイ術だよ」


「え?」


「僕はゲイ術神のつるぎ 武司たけしだ」


「…あの…R18展開は困ります」


「でも美少年を見ると襲いたくなるよね」


そう言いながらニヤリと笑う武司。


「勘弁してください」


「君も異世界召喚の被害者みたいだから今は襲わないでおこう」


「と言うか襲われたくないです」


「そうなの?男が好きそうだけど」


「TSしたのですから男性は嫌いではありません。しかし折角、無いモノがあるのですから女性のハーレムを作りたいですね」


レナンジェスは苦笑いを浮かべながら言う。


「え?TSしたの?だったら半分興味ないわ」


「女性が嫌いで?」


「うん、過去に性的に襲われたから」


「相手は随分と肉食系で」


「そうなんだよ。だから地球に居た時はカツアゲしてくる男子を性的に襲ったけどね」


「地球ですって!」


レナンジェスは思わず裏かえった声をあげる。


「もしかして地球からTSしちゃった系?」


「はい」


「その地球は科学だけで超能力はあった?」


「ありませんね。あったら仕事で苦労はしませんでしたよ」


「じゃあ、並行世界の地球ではないね」


「並行世界の地球?」


「うん、星交を結んでいる地球は並行世界で超能力者が多いよ」


そんな事を話している時だった。


「武殿、その美少年は?」


不意に大柄なイケメンが姿を現す。


「自分の世界に戻る旅をしているレナンジェスさんだよ」


「そうですか。我は龍王アベサンだ。ところで1発ヤラナイカ?」


「R18になるからダメです!」


「この世界はR18以上の世界だから大丈夫だ、問題ない」


「私は純愛をしたいの!」


「美少年の純愛と純潔を散らすのも…」


龍王アベサンはニヤニヤ笑いだす。


「あの…転生前は女でしたので勘弁してください」


「え?元女?だったら半分興味ないわ」


そう言いながらも舐め回すようにレナンジェスを見つめる龍王アベサン。


「本当に勘弁してください」


レナンジェスは半泣きで言う。何しろこの2人は明らかにレナンジェスより強い。故に戦えば性的被害を受けるのは明白だ。その時だった。


『見つけたわ!有望株!!』


不意に女子の群れに囲まれる3人。


「まずい、肉食系女子だ!逃げるよ!!」


武司はレナンジェスの手を取ると空を飛び逃げ出す。龍王アベサンは特に相手にされていないみたいだ。


『待て~、今日こそは既成事実を作って…』


「その先は言っちゃダメです!!」


レナンジェスはそう叫ぶが肉食系女子の群れは何処までも追いかけてくる。


「地球に逃げるよ」


武司はそう叫ぶと転移した。


「ここは…」


レナンジェスは思わず呟く。そこは南 明日香として暮らしていた地球だったからだ。


『逃がさないわよ!!』


背後で転移してきた肉食系女子の群れが2人を追いかけてくる。


「どうします?」


レナンジェスは恐る恐る武司に問い掛ける。


「性愛の神に助けを求めるんだ」


武司はそう叫びながらとある神社に入って行った。


「あの…エロース神社って…」


「性愛の神エロースの神社だよ。エロース、助けて!」


武司がそう叫ぶと神社の社からイケメンな西洋人風の男が現れる。


「また楽しそうだねぇ」


「頼む…このままでは肉食系女子に襲われる!」


「何時もの事じゃないか」


エロースは笑いながらそう言うと青い光を肉食系女子の群れに放つ。すると…R18的に女子達を撃退した。


「まさか…一瞬でオルガズムにするとは…」


レナンジェスは驚愕する。


「おや、君は異世界人だね」


エロースは満面の笑みで言う。


「実は…」


レナンジェスは今までの経緯を説明する。


「なるほどね。だったらファンタジアに戻って時空の神に頼めばいいと思うよ」


エロースは微笑みながら言う。


「何処にいらっしゃいますか?」


「神の国だね。武司に連れて行って貰いなよ」


「えぇ~、面倒だなぁ」


「今助けたじゃん。それに元とはいえ女子の願いは聞いてあげたいな」


エロースは相変わらず微笑みながら言う。


(本当に神様?私はTSを話していないのに…)


「話さなくても過去は見えるよ。努力家で愛情深い君の姿もね。しかし自分を偽っている。君はハーレムを作りたいんじゃない。転生前に恋したゲームの女性キャラだけが本当に好きなんだ。それと男もね」


エロースはそう言うと楽しそうに笑う。


(転生前に好きだった女性キャラに恋をした?そう言えば…)


不意に転生前に思い入れが強すぎて百合的想像をしたキャラの顔が思い浮かぶ。しかし転生前はそれに嫌悪感もあった。


(私はハーレムが作りたいのではないのか…)


エロースの言葉で悪役令嬢に対する想いを思い出すレナンジェスであった。


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