11話 知略の聖女の目覚め
日が上ったのか非常に眩しい。神に認められしこの俺様の眠りを妨げるとはッ!ゆるざんッ!……まぁ脳内オ馬鹿発言はここまでにしておこうか。
目を覚ますとちょうど日が昇って来たところだった。時計がないため残念ながら時間はわからない。
抜け出した城から脱出する時、準備がどうのこうの言っていたが、自分の部屋に時計とかの必要物品がなかったのもあって、妹である茜が心配しないようにすることぐらいしかやることがなかった。
ただ、元の世界からこちらに来る際ポケットに入っていた手帳とボールペンの2点のみ持ってこれてはいる。それを使って茜に手紙を書いておいてきたわけだ。
そもそも俺が読んでいる異世界転移ラノベ主人公たちが異常なのだ。時計とかもそうだが、普通は俺みたいにナイナイ尽くしの筈。
それに、王様に金をせびった所でそう簡単に金をくれるはずがない。もし現実でそんなことをすれば、王に無礼であるぞ!からの拘束、そして牢屋、共に転移してきた奴らに知らされずにそのまま死刑……。
これぐらいの出来事は起こりそうだ。
つまり、着の身着のままやってきた俺は何も間違っちゃあいないんだ……きっと……たぶん……おそらく。
因みに、この世界にも時計はある(村長談)そうだが、如何せん金がかかるとのこと。
まぁ、ウダウダと考えていてもやってしまったことは変わらない。この先どうなるのかは神のみぞ知るってね。
昨日の出来事などを整理しつつ、やっと起きて伸びをした俺は部屋を見渡そうとして……異変に気がついた。
いや、気づかざるをえないだろう。床に正座し、自分をじっと見つめる者がいたら。
「えと、寝癖とかひどかったりするのかな?」
目の前にいる美少女、メルティに話しかける。
彼女は左右に首を振ることで否定する。
「この間、助けてくれた赤色の人はあなた……ですか?」
「あ~、そうだね。スキルの一部って言うか、まぁだいたいそんな感じ。ていうか長いこと眠っていたけど体調の方は大丈夫なのか?」
「……あなたが、赤色の人なのは理解しました。助けてくれたことに感謝します。そして、体調の方は大丈夫です。」
どうやら彼女はもう大丈夫らしい、とりあえず朝飯でも食べに行こうかと思った所で自分がまだ彼女に自己紹介していなかったことに気がつく。
「そういえば自己紹介がまだだったな。俺は全上院立。呼び方はなんでもいいけど、大抵は立って呼ぶな」
「そうですか、ではリツ様と呼ばせてもらっても?」
「あぁ、んじゃまぁよろしくな、メルティ」
「(私まだ自己紹介してないのに名前知ってる……鑑定系スキルを持っているの……かな?)……はい」
よし、自己紹介も終わったし飯だ飯……つってもまたあのくっそ硬いパンとか塩の味しかしね―豆スープなどしか出ないんだろうな。などと思いながらもかなり固めのベッドから抜け出し、身だしなみを整えよう……としたのだが、何故かずっとこちらを見たまんま動かないメルティ。正直、やりにくい。
「えと~、メルティは村長の爺さん所に行って待っててくれっか?」
「リツ様がそう仰るなら……」
渋々という感じで部屋から出ていくメルティ。いやはや、やはり彼女を助けたことによって高感度アゲアゲかな?もう白馬の王子様ってくらいキラキラ見えてんじゃね?そう馬鹿なことを考えつつ身支度を整えていく。
***
「はぁ……リツ様の胸板……良かった」
***
村長の爺さんたちとの朝食(予想通りの献立)を食べ終わった俺とメルティは村長に挨拶をして村から出ていた。
その時に村に居残るのかどうかメルティに聞いた所、俺についてくるとのことなので、共に向かうことになった。
俺達が向かう先は勿論ワコク。
決めては何と言っても和の文化である。
俺はそこで命をかけてでも手に入れたいものがあるのだがそれは到着してからのお楽しみだ。
しかし、ワコクに行く際に聖女マリアンヌと聖女アリスベルの二人が治める国、ソドム女帝国に隣接する村があるらしい。
だから、村長にかなりしつこく気をつけるように言われた。
元の世界、地球にいた頃にソドムという単語を聞いたことがあった気がするのだが、思い出せなかったので諦めた。
とにかく、その村についた時、ソドム女帝国には気をつけることにしよう。
今回はちょっと短めです。
重い腰を上げて設定集のようなものを作成しました。
いつも即興で物語作ってるので所々矛盾点出てるのでまずいな~と思ったのが事の発端です。
プロットも兼ねているので、大幅なネタバレもありお見せすることは出来ませんが、これで物語が書きやすくなったので、ペース上げることが出来たら良いなーと思っています。




