プロローグ 登場人物の紹介
【主な登場人物】
伊崎 進
本作の主人公。波乱万丈の少年時代を経て、定時制高校から大学に進み、公務員試験・資格試験のカリスマ講師となった。しかし公務員試験改革で仕事が激減。慣れない派遣などの副業が精神的ストレスとなり、適応障害を発症してしまう。そこで、夢か現か分からない歴史上の場面に出くわす。法律・政治・経済だけでなく、歴史・地理・一部理系の知識にも通じている。
第1夜の登場人物
観阿弥
鎌倉時代末期~室町時代初期に活躍した大和猿楽(のちの観世座)の太夫(座長・演者)。当時の大衆芸能であった猿楽に、他の一座(田楽など)の歌舞的要素や写実的な表現を取り入れた。息子の世阿弥とともに京都へ進出し、のちの能の基礎を作り上げた。実は裏の顔を持っている。
※史実では、足利義満逝去時には既にこの世になかった。しかし進の体験した世界では、義満の病床で能を舞う。
世阿弥
南北朝時代~室町時代中期に活躍した能楽の演者。少年時代から並外れた美貌と優美な舞で足利義満に寵愛された。古典文学の教養を能に取り入れ、幽玄(上品で奥深い美)の芸風を確立した。『風姿花伝』などの優れた能楽論を残した。実は裏の顔を持っている。
足利義満
室町幕府第3代征夷大将軍。北山文化を築いた権力者であり、幼少・若年期の世阿弥の才能に深く魅了された。観阿弥・世阿弥親子を絶大に庇護し、政治的・経済的なバックアップを行った。猿楽を武家の式楽(公的な儀式音楽・芸能)へと引き上げ、今日に伝わる「能」へと昇華させた。能の一座から命を狙われている。
第2夜の登場人物
中大兄皇子
626年生まれ。父が舒明天皇、母が皇極天皇で、皇族の正統な血筋を持つ皇子。中臣鎌足と協力し、乙巳の変で蘇我入鹿を暗殺した。大化の改新を始めたが、その後も政敵を次々と消していく。668年に即位し、天智天皇となったが、病に倒れ、弟の大海人皇子の影におびえながら世を去る。
大海人皇子
天智天皇の弟。天智天皇が自分の息子である大友皇子(後の弘文天皇)を後継者として指名したことで、確執が生じ、天智天皇の死後、672年に壬申の乱が引き起こされた。吉野山で挙兵し、最終的に勝利を収め、天武天皇として即位。自らの正当性を確立するため、歴史書の編纂を思い立つ。
第3夜の登場人物
井伊直弼(いいなおすけ 1815年11月29日–1860年3月24日)
彦根藩主であり江戸幕府の大老。日米修好通商条約の調印や安政の大獄を主導し、最終的に桜田門外の変で暗殺された。
第4夜の登場人物
藤原時平
藤原基経の長男。父の基経は太政大臣として絶大な権力を有していた。16歳で元服するが、摂関は置かれず、宇多天皇の親政となった。宇多天皇は菅原道真を重用し、時平は道真を陥れる算段を考えるようになる。
菅原 道真(すがわら の みちざね、845~903年)
平安時代の貴族・学者・漢詩人。右大臣・太政大臣。忠臣として名高く、宇多天皇に重用された。しかし、左大臣・藤原時平の讒言により大宰府へ大宰員外帥として左遷され、現地で没した。死後は怨霊となって清涼殿落雷事件などを起こす。日本三大怨霊の一人に数えられ、時平も襲われる。




