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美智果とお父さん  作者: 京衛武百十
61/201

付き合いたくもないママ友とかに関わらなくても

自分は努力してるアピールをしたくなるのは、誰でもあることだと思うからそれは別にいいんだ。僕だってしてる。ただ、同じようにアピールしてても気にならない相手と、何となく面倒臭く感じてしまう相手っていうのは確かにいる。僕にとってはお隣さんがそうだっていうだけ。


だから僕は、お隣さんとは社交辞令の範囲でしか関わらない。


それとは別に、僕がやっぱり一人で仕事をしてると、誰もいない筈の物置代わりに使ってる部屋から人の声がしてきた。だけどそれも、さっきのテーブルにコップを並べるような気配と同じものだって分かる。共鳴なのか何なのか、お隣さんが特定の位置で物音を立てるとそれが僕の家のその部屋からしてくるみたいに聞こえるんだ。


僕はオカルトを信じないから、何か不思議なことがあってもそれがどうしてそうなるのかを考えてしまう。で、誰もいない筈の部屋から伝わってくる気配についても、お隣さんの行動パターンとかと重ね合わせて考察してみると、実はお隣さんの生活音だったっていうのが分かったんだよ。


それを怪異現象だと捉えて怖がってしまったらそこでもう思考が停止してしまう。よくよく考えたら他愛ない物理現象でしかないものがたちまちホラーになる。それに怯えてストレスを感じてしまったら、それだけでもう幸せが減ってしまう。僕はそれが嫌なんだ。


それに加えて、ご近所付き合いっていうものも、僕は距離感を常に探ってる。その点で言えば、お隣さんは<敬して遠ざける>タイプの人に分類される。


以前、お隣さんの奥さんがベランダで洗濯物を干してるか何かしてた時に、独り言をぶつぶつ言ってたのが聞こえてしまったことがある。


「な~にが『うちの主人は銀行勤めだから頭が固くって』よ…! ただの自慢話でしょ? そのクセいちいち金に細かくってほんっとムカつく……」


だって。まあつまり、ママ友同士でマウンティングし合ってて、そのストレスがつい独り言になってしまったんだろうな。で、僕は思ってしまう。


『ああ、自分は男だから、付き合いたくもないママ友とかに関わらなくても変に思われずに済んでるんだな。ラッキー』


ってね。


妻は女性だけど、ママ友とかの付き合いはしない人だった。関わりたくない相手には『あ、そういうのいいんで』ってはっきり言うタイプだった。僕はそこまで口には出さないけど、好きになれない相手とは、自分が元々ノリが悪くて話が合わないっていうのを利用して積極的に距離を取る。


アニメとかにはあまり興味のない人から見たらオタクっぽくも思われるのを利用すると、相手の方が引いてくれる。そうやって苦手な相手とは深く関わらないようにしてるんだ。


それが一番、平和だから。



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