第8話:ミンゴニング、この野郎!!⑧
――とある日。
「カズキ!!」
「……あー……」
「もうダルい……」
「始まる前からダルい……」
「どうしたんですか、高火力ロリ」
「……そのあだ名、もう固定なんですか!?」
「はぁ……もういいです!」
「今日は廃城で爆裂魔法のルーティンの日ですよね!?」
「……ああ……」
「カズキ?」
「今日なんか元気ないですね?」
「理由か?」
「答えは簡単だ」
「冒険者生活ももう数ヶ月……!」
「なのに!!」
「ヒロインとの進展が全然ねぇ!!!」
「そもそもヒロインって呼べる人、います?」
「……!」
「鋭いな……高火力ロリ……」
「じゃあこういうのどうです?」
「私とデートしません?」
「……!」
「承諾」
「行くぞ」
――数分後。
「ディフォメーション!!!」
ドォォォン!!!
「カズキ!!どうですか!!?」
「今回は何点ですか!!?」
「点数はな――」
「うっ……!」
「純潔が……!」
「俺の夢が……!!!」
「カズキぃぃぃ……」
「おんぶしてください……!」
「……」
「自分で行け」
「え……?」
「はぁ……」
結局、カズキはミンゴニングを背負った。
「カズキ!!」
「ちょっと動きすぎです!!」
「それ、やりすぎじゃないですか!?」
「ちょっと待ってください!!」
「当たってますって!!!」
「やめて!!!」
「いや!!!」
「そこまでじゃねぇって!!!」
「……まあ」
「もし残ってたらな」
「胸の感触くらいは――」
ガブッ!!!
「ぎゃああああああ!!!」
「このロリ……!!」
「動けないからって噛むな!!!」
「……ふふ……」
「……なんだ?」
「嫌な予感しかしねぇ……」
「カズキ」
「私、今かなりヤバい状況です」
「何だよ」
「トイレ……」
「めっちゃ行きたいです」
「は?」
「マジかよ……」
「方法あるぞ」
「何ですか!?早く!!!」
「クリエイトウォーターで水ぶっかける」
「そうすればバレない」
「……」
ガブッ!!!
「ぎゃああああああ!!!」
「噛むな!!!」
「頭おかしいのか!!!」
「じゃあ瓶で……」
「そのまま……」
「何言ってるんですか!?」
「正気ですか!?」
「現実的にそれしかねぇだろ!!!」
「うぅぅぅぅ……!」
「じゃあ……もう……漏らします……」
「待て!!!」
「それだけはダメだ!!!」
「俺の唯一の服だぞ!!!」
「最近やっと手に入れたんだぞ!!!」
「시발……!」
「カズキ!?何する気ですか!?」
「掴まれ」
「走るしかねぇ!!!」
ダダダダダダダ!!!
カズキは全力で走り出した。
――しかし。
じょろろろろ……
(……もう遅かった)
「うぅ……」
「カズキ……」
「……」
「何してんだお前……」
「やめてください……」
「そんな目で見ないでください……」
「それより……」
「俺の服が……!」
「俺の純潔が……!!!」
その時――
「緊急!!緊急!!!」
「サトウ・カズキパーティは直ちに城門へ!!!」
「……は?」
「マジかよ……」
「これ、行かなきゃダメ?」
ドゴッ!!!
「ぐあああああ!!!」
「市民を守らない気か!!!」
「……」
「仕方ねぇな……」
「おい、ルナは?」
「……ああ」
「昼飯食って昼寝しに行ったよ」
「……」
「このクソ女神がぁぁぁぁぁ!!!」
「どこ行きやがった!!!」
「ヤメガミィィィ!!!」
「この無責任女神に教育を!!!」




