第2話:この最弱に希望を! ②
アクセルの町。
初心者の村。
……
「ルナ?」
「なんでああなるんだよ……」
「ひぐっ……!」
「うぅ……!!」
「いや、冗談だったんだけどさ……」
「うああああああああ!!!!」
「ぎゃあああああああ!!!」
「触るなああああああ!!!」
「待て!!!ちょっと待て!!!」
「시발どこ触ってんだテメェ!!!!」
***
「……ごめんなさい」
「謝れ!!!」
「土下座しろ!!!」
「とにかく!!」
「今大事なのはそこじゃない!!」
「いやそこ大事だろ」
「こういう時はギルドだ!」
「この手のジャンルはまずギルドだろ!!」
「……そうなの?」
「ついてこい!」
「……うん?」
「わかった!」
「てかさ」
「なんでそんな詳しいのに」
「引きこもりだったの?」
「おい」
「プライバシーだ」
「ギルド……!!」
「ギルドだ……!!」
冒険者ギルド。
「……見ない顔だな」
「ひぇっ……!」
「服も変だし……」
「おい、そこの」
「何しに来た?」
「えっと……冒険者になりたくて……」
「……!」
「志願兵か!!」
「地獄へようこそ!!!」
おい待て。
「登録はあっちだ」
「あ、はい……」
「冒険者登録には費用がかかります」
「……は?」
(マジかよ……リアルすぎるだろ……!)
「ルナ」
「金くれ」
「は?」
「今の状態でそんなのあると思う?」
「……使えねぇ……」
「どうする……」
「……一つだけ方法がある」
「私に任せて」
(絶対ろくでもねぇ……)
「そこの方!!」
「ルナリア教の女神として命じます!!」
「……」
「お金貸してください!!!」
「……すまないな」
「私はスタリア教だ」
「ぐはっ!!!」
「あ、あの……」
「す、すみません……!」
「いやいい」
「君、ルナリア教か?」
「500ルナだ」
「いくら信仰心があっても」
「女神を名乗るのはやめた方がいい」
「……ありがとうございます……」
「ルナ……大丈夫か?」
「……うぅ……」
「私は……スタリア教……」
「アリエル様の信者なのに……」
「後輩の信者から金を……」
「うぅ……!」
「……よし」
「登録するぞ」
***
「サトウ・カズキさんは……」
「ステータスが……低いですね」
「はは……」
「……マジか」
「マジです」
「ただし」
「神秘と魔力量は高いです」
「これは珍しいですね」
「商人向きかもしれません」
「神秘が高い方は少ないので」
「ぷっ……!」
「おい!!!」
「それ褒めてんのか!?」
「ルナさんのステータスは……」
「……全部低いですね」
「特に信仰が0です」
「でもアークプリーストにはなれそうです」
「成長するタイプですね」
「……おい」
「お前ほんとに女神か?」
「ただの自称になってるぞ」
「違う!!!」
「私は女神だ!!!」
「却下」
「おい!!!」
「うぐっ……!!」
「口塞ぐな!!!」
俺たちの冒険は始まった――
……はずだった。
***
「ぐああああああああ!!!」
「バイトだとおおおおお!!!」
「しかも採掘って何だよ!!!
시발!!!!」
「……マジかよ」
「シャァァァァァ!!!」
「シャァァァァァァ!!!」
「シャァァァァァァァ!!!」
「女神が左官職人だと……!?」
「頼む!!」
「時給上げるから残ってくれ!!!」
「やめろおおおおおお!!!」
***
日が沈む。
「見ろ!!!」
「夜になるとステータス変わるぞ!!!」
「知らん!!!」
「……野宿……」
「野宿だと……」
「시발……」
「現代人が中世で野宿って……」
「……これ、どうぞ」
「え?」
「ありがとうございます……?」
「……ぐすっ」
「俺……乞食になったのか……?」
「시발!!!!」
***
ギルド地下。
「……なんで地下なんだよ」
「雰囲気ノワールかよ……」
「もうダメだろこれ……」
「시발!!!!」
***
翌日。
「このままじゃダメだ……!!」
「どうしたの?」
「私は結構満足してるけど?」
「おい自称女神」
「お前、自分が何か忘れてないか?」
「……!」
「そうだ!!」
「私は女神だった!!!」
「今気づいたのかよ!!!」
「俺たちは魔王を倒す!!!」
「だから――」
「仲間を集めるぞ!!!」
「いいね~!!!」
ドンッ!!!
「ぎゃあああああ!!!」
「ルナが吹っ飛んだ」
「……ああ、女神よ」
「どうか慈悲を……」
「このクソ女神を交換してください……」




