第1話:この素晴らしき世界に絶望を! ①
俺の名前は、サトウ・カズキ。
異世界に来て――魔王軍幹部を複数討伐した。
ポンコツ女神と、高火力ロリと、ドS変態王女と旅をしている。
そして――何の進展もない。
……なんでこうなった。
俺は死んだ。
そして――ここで人生をやり直すらしい。
何一つ成し遂げられなかった。
幸せになる資格すら持たなかった人間だ。
……このまま終わるのか。
父さん――
母さん――
妹よ――
……っていうか。
시발。
俺、なんで死んでんだ?
……は?
ショック死?
いや待て。
どうやってだよ。
……
車に轢かれると勘違い
↓
勝手に想像して気絶
↓
失禁
↓
冬の寒さで体温低下
↓
ショック死
……
おい。
マジか……?
しかも――
駆けつけた両親が
笑いを堪えきれなかった……?
やめろ。
やめろやめろやめろやめろ
시발やめろって言ってんだろ!!!!
実話かよおおおおお!!!!
「それで……」
「あなた、誰と会話してるんですか?」
……あ。
オープニングタイムだった。
気にするな。
「そういうものなんですか……」
「アバンギャルドですね」
アバンギャルド……?
「ええ、文字通りアバンギャルドです」
……プッ。
ハッ……。
ははっ……
おもしれぇじゃねぇか……(この野郎……!)
「さて!」
「ストレス発散はこの辺にしておこうか!」
「私の名前はルナ!」
「月の女神よ!」
「あなたみたいな哀れな魂を導く存在!」
「あなたには三つの選択肢があるわ!」
「……三つ?」
「そう!」
「一つ目!」
「天国!」
「おお……!」
「ちなみに――」
(小声)
「肉体はないから、そういう行為は一切できないわ」
……
却下だ。
却下ァ!!!!
「じゃあ二つ目!」
「地獄よ!^^」
おい待て。
そのテンションで言うもんじゃねぇだろ。
「えー?」
「反応的にダメそうね?」
「じゃあ三つ目!」
「引きこもりニート専用ルート!」
……
待て。
それはちょっと興味ある。
「でしょ?」
「アバンギャルドでしょ?」
なんなんだよそのワード……
「さあ、好きなの選びなさい!」
「どうせニートなんだから期待してないけど!」
おいコラ!!!
ニートじゃねぇ!!!
外出中に死んだんだよ!!!
しかもオープニングもやったわ!!!
「興味ないわね~」
「好きにして~」
(このクソ女神が……!)
「いいだろう」
「なら提案だ」
「……?」
「なんで急に真面目になるんですか?」
「基本ルールだ」
「ジャンケンで決める」
「は?」
「まあいいけど……」
じゃんけん――
ぽん
……
勝った。
「ふふ……」
「決まった」
「巨乳女」
「お前じゃない」
「お前の“胸”を選ぶ」
「は?」
「言っただろ」
「……待って」
その瞬間――
足元に光の柱が現れる
「嫌ああああああああ!!!!」
……
ハッ
いいストレス発散だった。
「自称女神」
「異世界行き、決定だ」




