第九十四話 ゴブリンキングとのバトル
静寂を切り裂く鼓動が高鳴りへと変わりゆく中で研ぎ澄まされた集中力が目に見えぬ速さの極致へと至り虚空を舞う一筋の光が因縁の連鎖を断ち切る一撃へと結実します。
タクは全く追いついていなかった。
ゴブリンキングの背中は豆粒ほどにしか見えていない。
必死で追いかけるが、体力が底をつきそうなため、回復薬を課金して生成する。
もう、どれほど課金したかわからない。
リサのためにすごい執念を見せる。
ブッ!
ゴブリンキングが水泡を飛ばしてくる。
花に命中する。
キキャー!ゴブリンは歓喜の雄叫び、しかし、花はスッと消え、真横に現れてそのまま走ってくる。
後ろからランスが観察している。
(?! ふぅ、当たったかと思った!しかし、何て高速移動だ!一瞬残像が見えた!)
キキャー?!
ゴブリンキングは意味がわからないと首を傾げて、再び走り出す。
ドン!
ゴブリンキングは飛び上がる。
同時に花も飛び上がる。
ゴブリンキングは、右手を振り抜き、花にパンチを仕掛ける。
(あ!花!危ない!!空中じゃ避けられない!)
「んなろう!舐めんじゃねえ!」
花は左拳を振り抜き、ゴブリンキングの拳と激突する。
バチン‼︎
花は手を振り抜くと、ゴブリンキングの手は軽々弾け、体勢が崩れる。
花はそこから一つ蹴りをお見舞いし、ゴブリンキングは後方に吹っ飛ばされる。
ドゴーン‼︎
ゴブリンキングは地面にめり込む。
めり込んだすぐ後ろには、追いかけてきたタクが尻餅をついていた。
(おおお、あぶねえー!危うく巻き込まれるところだったぜ!
いや、これはチャンスだ!大体の怪物は、首が弱点って漫画でも描いてた!狙うぜー!)
ガバ!
血を流しながらもゴブリンキングは起き上がる。
辺りをキョロキョロするが、花の姿はない。
「こっちだーー!」
花は、いったん着地して、ハイジャンプで上空に飛んでいた。
「トドメをさせ!花ーー!」
シャ
大剣が花の手に現れる。
ブォン!
花は大剣を振り抜き、風圧の斬撃がゴブリンキングを襲う。
キキャー!
ドゴーン!
(うおおお!危ねえーー!)
タクは少し後方へ尻餅をつく。
ゴブリンキングはかろうじて前方に避ける。
だが、そこにランスが待ち構えていた。
キキャー?!
ガキン‼︎‼︎ドン‼︎
ランスのガードからの弾き返しで、ゴブリンキングは再び地面を滑りながら後方へ吹き飛ばされる。
花はすでに空中から落下していた。
その勢いを活かして、大剣を構える。
(うおお?!また目の前に!お?!ゴブリンキングの後頭部だ!
よし!いまだー!覚悟しろーー!!)
タクは渾身の攻撃をゴブリンキングに仕掛ける。
グサ!
剣がわずかに首筋に刺さる。しかし、ゴブリンキングはびくともしない。
(な?!なぜだ!ん?いかん!剣が抜けんー!)
そうこうしているうちに、花は空中で回転している。
「これでトドメだ!!うおおあおりゃーー!!」
ブォン‼︎‼︎
ザン‼︎
斬撃と共に、爆風が巻き起こる。
ドゴーーーン‼︎‼︎
「う、うおおおああああ‼︎‼︎」
キキャーーーー‼︎‼︎
タクの叫びとゴブリンキングの断末魔が森中に響き渡る。
バシューーン‼︎
ゴブリンキングは粉々になる。その傍で、タクのアバターも静かに散っていった。
(な、何が起きた?!お、おい!なんだこりゃ!?うおおおおお!)
バシューーン‼︎
こうして無事に?
ゴブリンキング、討伐。
(今、なんか人の声がしたような……気のせいか?)
第九十四話 完
第九十四話をお読みいただき、ありがとうございます!ついにゴブリンキング討伐完了です!花の空中からの猛攻と、ランスの鉄壁のガード。そして、影で暗躍(?)していたタクの衝撃の幕切れ……。三者三様の「執念」がぶつかり合った激闘、楽しんでいただけましたでしょうか。
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