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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第四章 現実の絆〜激闘コロッセオ――境界線の夏、守るべき者のために 編

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第百二十六話 贈り物

夜空に咲く大輪の花火が、一つの別れと新たな始まりを告げます。

最強の魔法を手に入れたアユと、それを見送る花。

「家族」という言葉の温かさに触れた彼女の涙と、最後に残した悪戯な微笑み。

七夕の夜が明ければ、物語は次なる大陸、ダイニーへと動き出します。

ズドーーーン!!

「す、すげえな……この威力はちょっと引くわー。俺の出番が無い」

「凄いわこれ! 前より威力が上がってる! この火力だと、MP消費が少なくて済むわ!」

(ちょっとやりすぎたかな? 今のままでもある程度無双できるんじゃないか?)

「ふう……なかなか面白かったわ。あれ? 花! この反応!」

「お! 旅館が出てるな! 行くか!」

「そうかい! 今日が誕生日かい! そりゃめでたいねえ!

そうとなれば……これでよし! 入ってきな! 特別サービスだよ!」

なんと、MPの上昇率を上げてくれたのだった。

「ありがとう女将さん! さっそく入ってきます!」

アユはルーティンを終えて大幅にMPを向上させた。

(これで、より化け物になったな……ぷっ。もう無敵じゃねえか)

「本当に、なんて嬉しい誕生日なのかしら。花や女将さんにここまでよくしてもらって……お店で祝ってもらうのもありがたいことなんだけど……なんというか……このへんが……なんだか暖かくなるの」

「アッハッハ! そりゃあ良かったよ!

あたしらのことは、ALOの家族だと思っておくれよ。なあ、花もそう思うだろう?」

「ああ、そうだよ。アユの……こんな子供みたいな無邪気な笑顔が見られて、俺たちも嬉しいよ。

おこがましいかもしれないが、家族みたいに思ってくれていい」

アユはホロリと涙を流して笑顔になる。

その時の笑顔も、まるで子供のようだった。

王都、王宮。

「すげえな、色々飾ってる。これアユの誕生日のお祝いか?? ファンが多いんだな!」

「ほんとに大袈裟よね〜、ありがたいんだけど。あははは」

今日は特に笑顔が多かった。

子供みたいな笑顔を見て、娘のことを度々思い出す。

まだ離れ離れになったわけではない。

しかし、いつか来る別れを想像すると、胸が痛くなるのだった。

「娘さんのこと、思い出してたでしょう?」

「え? あ、いや、そんなことはない」

「………大丈夫、娘さんはきっとわかってるわ。

だって、花がお父さんなんでしょう? 最高じゃん!」

「おいおい、泣かすなよ」

花は困り顔で笑う。

屋上。

「今日はありがとう。最高の誕生日になったわ」

「喜んでくれて良かったよ」

「これがあれば、この先も心強いわ」

「行くのか?」

「ええ。明日、王都を出るわ」

「そうか……」

「あれれ? それは寂しがってくれているのかしら? 意外ね〜」

「そりゃあ、寂しいさ。なんせ、憂さ晴らしを一緒にできる人なんて、そうそういないからな」

「そっちなのね! ぷっ、花らしいわ!」

「冗談だ、冗談! なんか、こういうの、しんみりしたくないだろ?」

「そうね。でもまあ、メッセージもあるし、いつでも連絡は取れるわ。花たちも、いずれあっちに行くでしょう?」

「そうだな。はじめはソロ希望だったから行くつもりはなかったんだ。でも今は仲間もできた。だから、そのうち行くと思う。いつになるかはわからんが」

「ふふ。待ってるわ。向こうでは世界のプレイヤーが集まってくるらしいから、楽しみだわ」

(自分から楽しみだなんて……俺も、少しずつ前を向かんとな)

アユは花に抱きつく。

「ぐっ! 苦しい! 強えよ!」

「ふふふ、しばらく会えないから、噛み締めようと思ってね! あ! 花! あそこに虫が!」

「その手には乗らんぞ。バレバレだ」

その時、七夕セレモニーの花火が上がる。

王宮の真上に巨大な花火が舞う。

「う、うお!? でけえー! すげえ音! リアルだなあ!」

その瞬間、またしても花はしてやられた。

!?

「あ……しまった。つい余所見を」

「ふふふ、“しまった”なんて失礼だわ〜。プレゼントの、お・れ・い! じゃあ、またね、花!」

「おう! またな!」

こうして、アユはダイニー大陸へ進むのだった。



第百二十六話 完


第百二十六話をお読みいただき、ありがとうございます!

アユの誕生日編、完結です。最後にアユが花に残した「お礼」。その瞬間に打ち上がった花火が、二人の特別な夜を彩りました。

別れは寂しいですが、ダイニー大陸での再会を約束した花。彼自身の「前を向く」という決意も、物語の大きな転換点になりそうです。

【読者の皆様へお願い】

「アユの最後の不意打ちにドキッとした!」「花の父親らしい一面にグッときた!」と思っていただけましたら、ぜひ下部のブックマーク・評価(⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎)・そしてレビューや感想コメントをいただけると、執筆の何よりの励みになります!

皆様の応援が、花たちの冒険を支えています。よろしくお願いいたします!

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現在コンテストに参加中です。

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