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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第四章 現実の絆〜激闘コロッセオ――境界線の夏、守るべき者のために 編

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第百十七話 互いに

飛行機を見上げ、慣れ親しんだキーボードを叩く指先に、少しだけ前とは違う感覚が残っています。

沖縄で交わした言葉も、誰にも言えない秘密も、すべてを抱えて二人はまた、それぞれの場所から同じ世界へとログインする。

本社組を連れて、沖縄支部へ挨拶へ向かう。

「花峰さん、これ、後ろにありましたが、なんでしょう?」

(ん? アユの忘れものか? もう返す時間もない、とりあえず俺が預かっておこう)

「ああ、僕のです」

高口の送迎により、空港へ。

搭乗を待つ間、メッセージが届いた。

『気がついたかしら? あれは、わたしからの贈り物で〜す』

『そうだったのか、忘れてたからどうしようかと思ったよ。ありがとう』

『ところで、あれはわたしがもらっても良いの?』

『バレたか! 笑』

『バレバレよ! なんか膨らんでいるんだもの!』

『俺からの贈り物だ。世話になった』

『ちょっと! お別れみたいなこと言わないでくれる?』

『今から飛行機だ。何が起こるかわからん』

『心配しなくても、そんな簡単に飛行機は落ちません!

ありがとう。大切にするわ』

『生きて帰ったら、また向こうでな』

『はいはい(笑)気をつけてね! また向こうで会いましょう』

花は、購入したグラスをアユのバッグに忍ばせていたのだ。

この数日のお礼も込めて。アユには別の意味にもとられたが、花はそんなことに気がつきもしなかった。

「花峰さん、また、何やってるんですか?」

「落ちないように、祈ってる」

当然、なんのアクシデントもなく飛行機は無事に到着した。

花はさっそくレポートを仕上げ、あとは本社メンバーと擦り合わせだけだった。

あの外国人の件の後、リサからはメッセージはなかった。

それが逆に不気味で、花はついに正体がバレたのではと考えていた。

ログインして王都へ向かう。

「ハロ〜、久しぶり!」

「久しぶりだな。今日会ったばかりだけど」

「あのグラス、こんな感じに置きました〜」

アユは写真を見せてくれる。

アプリ内に保存しているものは、ゲーム中でも見ることができる。

「やっぱり良い感じだよな。このグラス、俺ももらったサンキャッチャー、書斎に置いた」

お互いに写真を見せ合う。

「近くには居てやれないが、その……御守りだと思ってくれ」

「わかったわ、見えるところにいつも飾っておきますね。

それにしても、お互い同じこと考えてたなんてね」

「まったくだ」

「あれから、リサちゃんから連絡は?」

「いや、無い。それが不気味なんだよな」

「まあ、そこまで深く考えなくていいんじゃない? 何かあれば言ってくるでしょう」

「だといいが……」

「ただいま〜」

「おかえりリサ、修学旅行はどうだった?」

リサは祖母に旅行の一連を話す。

「それは、ハプニングだらけの旅行だったねえ。

で? その助けてくれた人、結局誰かわからなかったのかい?」

「そうなんだー……多分、ゲームの仲間だと思うんだけど、じゃあ、なんで正体を明かしてくれないんだろう」

「あんたねえ、普通に考えてみな?

ゲームの中じゃ、お互いに服装も、髪色なんかも違うんだろ? 例えば顔がほとんど同じだとしても、向こうもあんただと確信が持てないじゃないか。

声をかけて、いちいち確認しやせんよ。

ただ、偶然にもその場に居合わせた人が、たまたま共通点があった。それだけの可能性もある。

だから、あんまり疑わないであげな。

もし本人だとしたら、何か、正体を明かせない理由があるんだろうさ」

「そっか……そうだよね……わたしだと確信持てないと、わざわざ『俺は花です!』なんて言ってこないよね。しかもこっちは制服着てるし、余計に声かけづらいかぁ」

「そうさ、だから、ゲームの中ではいつも通りにしてりゃいい」

「うん! ありがとう、おばあちゃん!」

(まあ、十中八九、その彼だろうけどねえ。意外とあの子も天然だから、助かるよ。

しかしまあ、良い仲間がいたもんだねえ。

偶然とはいえ、助けてくれるなんてね。

しかも、あの子を前に、なんのアピールもせんとは。

普通は格好つけたくなるもんだけどねえ。いつか、会ってみたいものだねえ)

「さあ! 期末試験のあとは、夏休みだー! 勉強にアルバイトに、頑張るぞー!」

祖母のおかげで、余計な詮索はされずに済んだ花。

しかし、アユと現実で出会った以上、花とリサも、二人が偶然に会うことも、まだ無いとは言い切れない。

タクが一旦退き、これから花たちはどうプレイするのだろうか……。

「部長! ダイニー大陸で、歓楽街の建築が進んでいるみたいです! ほら、このエリアを見てください! まるで街ですね!」

「ほう……もうこんなことをする連中が現れたか。

さて、この大陸、どんな未来になるだろうか……」


第百十七話 完

第百十七話をお読みいただき、ありがとうございます!

沖縄編が終わり、日常に戻った花たちですが、物語はここから新たなフェーズへ向かっていきそうです。リサと花の正体バレ問題、そしてダイニー大陸での新たな動き。これからの展開にますます目が離せません!

【読者の皆様へお願い】

リサの祖母の鋭い洞察と、花の天然な優しさが交錯する素敵な回でしたね。もし「おばあちゃんナイス!」「ダイニー大陸の発展が楽しみ!」と思ってくださった方は、ぜひ下部の**評価(⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎)**やブックマークをお願いいたします!皆様の応援が、執筆の何よりの活力です。

【コンテスト&他作品告知】

現在コンテストに参加中です。皆様からいただく一票が、物語を前へ進める大きな力になります。

また、圧倒的な力の差を頭脳と勇気で覆す物語

『Ultimate Wars 〜 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機で人類の切り札になる 〜』

(Nコード:N6980LM)

こちらも運命が交錯する熱い展開が続いております。本作とあわせて、ぜひこの機会にチェックしてみてください!

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