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第十話 引き継ぎ

第十話「引き継ぎ」です。

人生もゲームも、選択は自己責任。

……わかってはいるんですけどね

今回もよろしくお願いします。

ある友人が言った。

「そりゃあ、家事をお前がせっせとやるからいけないんだ。だから、奥さんは、お前がやることとして認識すんだよ?だから、やらないでおいてみ?向こうがそのうちやるから」


そう言われて俺は実践した。


洗濯物は毎日溜まっていく。

2日目、3日目。そして4日目。まだ妻は何もしない。

俺は重大なことに気がついた。

明日着る服がないことを。

結局俺が洗濯を全てやることになった。

話が違うと友人を問い詰めた。すると、「じゃあ、買いに行けば良かったんだ!そうすれば負けることはない!」


あっぱれだ。


リア充な連中は、こうして自分の領土を確立していったのだろう。


そう、全ては俺の招いた行動で負けたんだ。


あくまで自分が未熟だったせいだ。


そう思うことにしよう。



「NPCじゃない、、、今回は運営もフルダイブしてるってことか?かなり気合い入ってるな」


「今回は世界規模だからねえ。運営も微調整のために潜ってるの!

それにしても、他はどんな感じか見せてくれる?」

そういって、俺のステータス画面を共有した。


なにやら、攻撃力は前作で上限に達していたらしく、それ以降のポイントはステータスにならずにポイントとして溜まっていたらしい。


「これも、もらえたってこと?」

「は、はい、、、5000ポイントあります、、、」

(一体どれだけ狩ってたの、、?)


「よし、じゃあ、さっそく攻撃力に」

「だ、だめーーーー!」

?!

「ど、どうした??いけないのか?」

「あ、いや、プレーヤーの方の自由ではあるのですが、その、すみません咄嗟に私情で反応してしまいました、、、!」

リサはあたふたしている。

もしかすると何かためになることを説明したいのかと思い、リサの意見を聞いてみることにした。

「さ、先程もお伝えしたように、攻撃力はすでに前作の上限レベルとなっていて、トップギルドの平均を大きく上回っています、、、トップギルドはそのほかのステータス平均も、ざっと1000前後で、HPは2000前後です。

なので、この5000ポイントって、うまく振れば、もっと有意義な戦いが出来るようになるんじゃないかなと思ったんです。」

「ふむふむ、なるほどね。攻撃力は十分すぎるから使うともったいないということか、確かに、その辺の雑魚キャラやるんだったらこれ以上上げなくてもまあ、変わらないか、どの道一撃で倒してしまうし」

(やっぱりはじまりの都付近だけでプレイするつもりなんだ、、、もったいないなあ)

「じゃあ、例えば何にすれば良いと思う?」

「え、えええ、そうですねえ、わたしはチュートリアル専門なので、余計なアドバイスだと思って聞いてください。

例えば、防御力を上げるとダメージを受けにくくなります。なので、多少相手の攻撃を受けても気にせず攻撃すれば、花さんなら、たいていの敵は行けるでしょう。」

「ふむふむ、なるほど、攻撃力を活かすための振り方をすれば良い、ということだな」

「は、はい、なので、じっくり考えてからでも良いかなと、、、」

「そっか、、、よし!じゃあこれだな!」

ピコン

「あーーーー!?そんな早く決めて良いんですか?!」

「ん?いいのいいの、説明ありがとねー」

俺はあまり深く考えてなかった。

そして、振った箇所もアドバイスとは当然違うところだった。


この残りポイントの使い方も後で影響してくるのだった。


一通りの説明が終わった。


先ほどのロビーには相変わらず人はいない。

人気のゲームなのに、本当に初日とは思えないほどだ。

後でリサに聞いたが、あくまで俺が選んだゲートは、ということらしく、ほかのゲートには何人ものプレーヤーが集まり、賑わっていたそうだ。


「よし!今日はチュートリアルやら、初めての経験ばかりで時間取られちまったが、明日の夜また来ようかな!ありがとうリサさん、色々教えてくれて!」


「ごめんなさい、花さんの時間を奪ってしまいましたねえ、また、何かあったらいつでも声かけてくださいね!」


「、、、あ、ああ、ありがとう。

てかさあ、アルバイトって言ったよね?

こんだけゲートの数があって、世界的なゲームの規模だったら、もう二度と合わない可能性もあるってことじゃないか?

なら、一期一会だな。

今までありがとう、リサさん。お元気で」


「ちょ、ちょっと待ったー!勝手に最後の別れにしないでくださいー!

確かに花さんの推測、鋭いですが、

私たちアルバイトも、ある程度持ち場が決まってます!時間帯も!

なので、またお会いすると思います!」

リサはにっこり笑う。

(、、、可愛い、、、だが、アバターに過ぎん。

ま、会う会わないはいいか、どうせ狩り目的だし)

「あ、おう、そうだな、また、よろしくねリサさん」

そう言って、俺はその日はログアウトした。


ここにはNPCではなく、スタッフまでプレーヤーとして潜っている。


今回のゲームからは、そんな生身の人との出会いが必然と多いわけで、

そんな細かい出会いすらも、俺の人生を変えることになるのだった。


第十話 完

今回のポイント振り、皆さんならどうしましたか?

正解はまだわかりません。

ただ、この選択は確実に物語に影響していきます。

次回もお楽しみいただけたら嬉しいです。

よろしければ、感じたことなど教えていただけると嬉しいです。

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