神殿の秘宝は白銀に煌めく
サファイア色の海に向かって張り出した優美な曲線の白大理石のテラスの端に腰かけて、エリオスはデーツを一つ摘まんだ。
「そういえば、あの時のゴドランの顔色はひどかった」
「なんの話?」
ときどきふと思い出したように語り始める英雄の話を聞き逃すまいと、彼の妻はデーツの鉢を脇に置いて、彼の隣に座った。
「ああ、オリオルの話だ」
「オリオルというと、白礁湾の向こうにあった小国ね。今はアトーラのレオリオル領になっているわ。オルウェイの重要な取引先よ」
「そうだ。そのオリオルに勝った後が色々間が悪くてごたついて大変だったんだが……」
「ごめんなさい。たしかあの時は天候が悪くて補給の船が入港できなかったのよね」
それは、まだオルウェイのバックアップ体制が盤石ではなかった頃の話だ。
§§§
石積の砦は窓が小さいので雨は降り込みにくいが、暗くて湿気が溜まり空気が淀む。
気が滅入る悩みのタネしかない報告に埋もれてエリオスは呻いた。
「勝つまでより、勝ってからの方が面倒だな」
日頃は愚痴を言わないエリオスが思わずこぼすぐらい、今度の戦後処理はごたついていた。
西方遠征の初期は領土拡大のための侵略戦争の色合いが濃かったので、小国をいくつも落としたが、たいていの場合はトップの挿げ替えでなんとかなった。
しかし、今回は野盗の親玉程度の品性しかない暴君が、ずさんな圧政で自分だけ肥え太っていたので、そいつを切ったら、おもねっていた佞臣が皆逃げた。しかも、ただ逃げるだけならまだしも国庫をほぼ空にしていった。
暴動で町と残りの資産は灰燼に帰し、困窮した弱い者だけが、灰混じりの大雨の後の泥濘の中に呆然としているばかりで、どうにもこうにもうんざりする有様だった。
いつもならさっさと次の土地へ行く遠征軍も、この時は身動きが取れずにいた。
エリオスは、"野猪"や"大角牛"といった軍歴の長い歩兵大隊長らに遠征軍の本体を任せ、郊外に陣を敷かせた。都市……というほどでもないが一応、王都だった沿岸部の町の治安はルーカスの隊に任せた。こちらはかなりきつく締め付けさせたので、一応、さらなる争乱は免れていた。しかし、天候のせいで船が港に入れず、河の増水で陸路の支援も遅れていて、どうにもジリ貧だった。軍の兵糧はまだ多少余裕があったが、この地をアトーラに併合する諸々の段取りをしてくれる人員が来ないのが痛い。
戦術、戦略はともかく政には不慣れなエリオスは、中央の名家の出身の"樹頭鹿"バルメイラス大隊長ら、隊の中ではインテリ層の者達に相談しつつ、当座の統治について四苦八苦していた。
とにかく困ったことに、このオリオルという国、上がやりたい放題するために、記録もなければ法もろくにない。
アトーラで言うところの文官や書記という職業層が、ごっそり足りなくて、書類が苦手なエリオスでさえ「なぜ、書いて残さないのだ!」と叫びだしたくなるぐらい何もかもが経験則の慣習と口約束だった。
実は同時代の国としてはこれは特におかしなことでもなく、ダロスや近年のアトーラ、特にオルウェイが突出して何でも書き残したがる国だったのだが、エリオスにとってはそれが標準だった。
そんな状況の中で、ゴドランは、天部地足員らの首根っこを捕まえて、彼らがやりたい観測ではなく、今すぐ必要な政務にこき使ってくれた。読み書きに堪能で数字に強い彼らの存在は大変ありがたかった。
元々、ゴドランは小国の王子の生まれで、領地の統治は十代の初めからやっていた上に、故郷が属国になってのちその属領統治も任されていた男だ。小国が戦に負けて、大国に支配される属国になると、どういう政治体制が必要かついては知り尽くしている。
おまけに頼られるとなんだかんだで引き受けがちな性分で、かつ融通が利いてやたら有能なせいで、ありとあらゆる厄介ごとが、吸い込まれるようにゴドランに持ち込まれるようになった。
「"黒龍"」
「なんだ、"樹頭鹿"」
「おぬし、顔色が悪いぞ」
「悪かったな。目つきが悪いのと色黒は生まれつきだ」
「"青鷹"、ダメだ、此奴。日頃の私への薄皮一枚の礼節さえ剥がれ落ちておる」
エリオスは少しだけ逡巡した。今、ゴドランという戦力を失うのはつらい。
だが、長期的にゴドランが使い物にならなくなるともっと困る。
かといって、休めと言って一人だけ休むような男でもないし、何もしないと休まる男でもない。そしてゴドランがここに居て何もしていないと、目を離した隙に誰かが何か厄介事を持ち込むのは確実だ。
こういう時には配置換えが効果的だ。
「ゴドラン。ここから内陸に少し行った丘の上に神殿があるそうだ」
そこに残された資産があったら回収してきてくれ。
修羅場から抜け出せるリフレッシュ用のお使い仕事だが、一方で、厄介だから皆やりたがらない宗教関係の面倒ごとの押し付けでもある。あまり贔屓な任務を与えてもゴドランが恨まれるという配慮とはいえ、絶妙にいやな任務だった。
が、軍での上からの命令は順守するのが当たり前なので、ゴドランは了承した。
§§§
灰白色の石を積んだ城壁で囲われた建造物群は、ゴドランの考える"神殿"とは違っていた。
もっとも、彼の故郷のシャージャバルの神は石造りの常設の建築物では祀らないし、逆に南の王国の神殿は巨石の柱や巨人像が並ぶ壮麗な代物だったので、どちらでもないとこういう感じなのか、という程度の感想しか浮かばなかった。
外壁沿いに回って、おそらく正面であろう建物の扉を叩く。城門風ではなく、それ自体がいくつも部屋が在りそうな三階建てだが、ひと気はない。……いや、二階の端の窓からこちらの様子をうかがっている者が二人いる。素人で、おそらく年寄り。怯えてボソボソと相談している。
「どうしましょう。何やら怖いのがまた来ましたよ」
「本当に一体どうしたら……」
これは埒が明かんし、戸も開かない。
ゴドランは傷だらけの正面扉……の脇の通用口を蹴破って中に入った。
§§§
「どうかお慈悲を」
「残って居りますのは、脚の弱い年寄りばかりでございます」
「先のある元気な若い者は逃しました。残ってくれた者も、多少なりとも見目の良い者は押し込んできた狼藉者に攫われました」
「というわけでの。ここに居るのは残りカスのババアばっかりじゃ」
ふぉっふぉっふぉ。と笑う一際しわくちゃの婆さんに辟易としながら、ゴドランは草だらけの中庭に集合させた者達を見回した。
背の低い婆さんばかりで白髪頭ばかりが見える。
不安そうな顔も物珍しそうな顔も、ゴドランを見上げている顔はどれもこれも皴に埋もれている。
「隊長。どこを探しても枯草とよくわからん干物の端っこみたいなものしかありません」
「多少なんかあった様子のところも、塗りの禿げた壁とまだら模様の床しか残ってないです」
「あっちの棟は辛気臭い変な臭いのする部屋ばっかりでした。なんかよくわからない手仕事用っぽい道具類は多少ありましたが、金目のものはなさそうです」
部下の報告もろくなものがない。
「ババアの気慰みのための手仕事の道具じゃて、細かいから薪にしても鋳溶かしてもなんぼにもならん」
「そんなものまで取り上げに来たわけではない」
憮然としたゴドランは「まぁ、よい」と、部下に帰り支度をするように命じた。
「何か金満神官あたりが溜め込んだ不浄の財があれば持ってこいと言われただけだ。清貧の年寄りの粥の麦をかき集めて来いと言われたわけではない」
「ほ……あんた様は野盗よりお顔の怖い恐ろしいお方じゃが、存外、人がましいの」
「やい、婆さん。うちの隊長は一本角の怪物で黒い龍だぞ。野盗なんかと比べるな」
なぜそこで人外側に訂正するのかと、険しい顔をさらに険しくしたゴドランを見て、神殿の老婆はホウホウと笑った。
「なんと龍であられたか。なるほど世の理を乱す相をしておいでだ」
「俺が災いの種だと?」
「いやいや。禍福によらず本来あるはずだった定めを変えてしまう強いお方だというだけじゃよ」
強い運命の変転を受けて生き延びた強い生の持ち主で、関わるものは皆、少なからずその強い力によって在り方を曲げられてしまう。
老婆の話にゴドランは苦笑した。
「どちらかというと俺は運命を曲げられた側だと思うがな」
「あんた様ほど強い命を曲げた相手というならば、そりゃあもう稀代の英雄か、半神じゃろうて」
ゴドランの部下たちは、総大将のエリオスを思い浮かべて「あー、まーね」と思った。
ゴドランは不機嫌な顔のまま、ズカズカとそのあたりを歩いて、生えている草の根元をサンダルのつま先で軽くつつくように掘ったりしていたが、おもむろにくるりと老女らの方に振り向いた。
「おい。うぬらの運命、曲げる気はあるか」
一番年長の老婆は、目をしばたたかせたのち、しわくちゃの口を大きく開けて呵々と笑った。
「腰ばかり曲がった年寄り、どうなさるおつもりじゃ」
「腰より根性が曲がっているのでなければ、わが軍の負傷者の治療をしてもらいたい」
「ホウ」
「この中庭、薬草園であろうが。大方、気慰みのための手仕事道具に秤や薬研があるのではないか?」
「ホウホウ」
「アトーラ西方遠征軍の薬篭となるなら、以後、生命と尊厳を尊重し、食と護衛兵を手配する」
老婆は面白そうに、にぃぃいとあまり人の好さそうではない笑みを浮かべた。
「落とした敵国の婆に異郷の龍が人の命を預けるのか」
「我らはこの神殿に狼藉はしておらん。それにこの様子ではオリオルの王はこの神殿をろくに祀りも敬いもせず、価値にも気付いておらんかったのだろう」
「龍はこの婆らに価値があると申すか?」
「俺の生まれた国では、薬士は……それも経験を積んで多くの知識を蓄えた薬師は尊重されたものだ」
ゴドランは大股に老女らのところに戻ってくると、一人一人の手を取って指先や手のひらを見た。
「うむ。これで皆、違うと言い張って断るのであれば、それはそれで構わん」
「捨ておくか」
「戦争奴隷とする」
いっそ清々しいほど征服者である異国の軍人を、神殿の老女らは呆れ混じりにほれぼれと見上げた。
「とはいえ、それで毒を盛られてもつまらん。だから最初の提案にのってもらえると助かるがどうだ」
中庭に集められていた神殿の老女らは一斉にゴドランに向かって恭順の意を示す拝礼をした。
§§§
裏手に果樹園があってシターの実がなっているが、年寄りばかりで高い枝の実は収穫できないので、欲しいなら収穫して持って行ってよいと言われて、ゴドランは部下を果樹園に向かわせた。
初めに様子見に一つ取りに行かせたところ、シターはリンゴに似たやや小ぶりな実だった。一口齧った部下はすぐに吐き出して渋くて食えたものではないと大いに文句を言った。
「うげぇ、口の中がいつまでもイガイガ渋くてならねぇ」
「おかげで鳥に食われずに残っておりますじゃ」
「いくらなんでも鳥も食わんほど渋いようでは貰っても仕方がないが……食べ方があるのか?」
「龍殿は聡いお方じゃ」
渋いシターは、上手く干すと甘味が増して保存がきくという。
「食と護衛兵を手配くださるというなら、それが到着するまでに皆さんが収穫してくださったシターは、この婆らが上手いこと干しておきましょう」
「うへぇ、萎んでいるくせに生シターみたいに食えねぇばぁさんだ」
「ということは上手く扱えばこちらに甘い対応をしてくれるということであろう。皆で収穫してこい」
部下を皆、収穫作業に行かせたところで、ゴドランは「それで?」と年長の老婆に向き直った。
「俺だけに明かしたい話があるのか」
「龍殿は聡いお方じゃ」
老婆は「こちらへ」と、ゴドランを奥の一室に案内した。
盗賊に荒らされたような様子で、壁の漆喰がはがれた殺風景な部屋まで来ると、老婆はゴドランに改めて深々と拝礼した。
「龍殿にお願いがございます。そのお力で運命を今一つ変えてくださいませ」
「そこの床下か」
「はい。お見通しの通りにございます」
ゴドランは斑に変色した敷物をジロリと見た。それから、敷物の擦り切れた跡と部屋の出入り口の位置を見比べて、もしもその敷物の縦横がズレて敷かれていたら変色した部分があったであろう箇所に歩いてゆくと敷物をめくって床石を確かめた。
ベルトに挿した小剣を抜くと石の隙間に挿し、床石の一部をもう片方の手で少し揺すってみる。
意外に薄い造りの床石は壁側に動いて、下に縦穴が現れた。壁に浅く足掛かりの穴が等間隔で切ってありレンガ一つ分ほどの突起がある。
「まっすぐ降りて、灯りの方にお進みください」
「何がある」
「この神殿の白銀の秘宝にございます。ぜひ龍殿のお手元に」
「呪いの品ではないだろうな」
「ここは神殿でございます」
「俺は異教徒だ」
「聖なるものを幸いとするも災いとするも龍殿のお力なれば」
老婆は低い声で「このままここで朽ちる運命を変えていただければ婆は本望にございます」と呟いた。
「俺はただの人にすぎん」
「ならば人として、どうぞそのお手に……」
ゴドランは穴の足掛かりが崩れないか、少しばかり足で踏んで試した後、穴底を覗き込んでひらりとそこに飛び込んだ。縦穴は上から見えた通りさして深くはなく、降りるとすぐ脇に横穴状の通路があって、その先から光が射しているのが見えた。
暗い地下通路を十歩ほども行くと、布が下がっており、光はその端から漏れていた。
何やらこちらに流れてくるわずかな風に香の匂いが混ざっていて、ゴドランは眉間にしわを寄せた。
ゴドランは、複雑な文様が織り込まれた布を勢いよくはねのけて、その向こうの部屋に踏み込んだ。
「お前は何者だ」
部屋の奥に座っていたその白銀の髪を床まで長く垂らした少女は、宵闇色の目を丸くして、初めて見る男を見上げた。
黒髪で浅黒い肌のその人物は、彫りが深く鼻梁も高くて、口元にも毛が生えていて、彼女がこれまでに見たこともないほど荒々しく猛々しい印象だった。彼が語る言葉には異国の響きが混ざっており、それと共にどこか高貴な者特有の傲慢さを含んだ品性が感じられた。
「私はオリオールの斎女です。貴方様はどなたでしょうか。王よ」
「俺は王ではない」
ゴドランは部屋の内部を見回した。
薄暗いランプの灯りで照らされた調度は良い造りだが古い。一番奥に座った少女の上からは、天井の明り取りの光井戸からか細く外の光が射しており、暗い部屋の中で白い衣を着た彼女を神秘的に浮かび上がらせていた。
ゴドランは、ここは宗教的にどんな名目があるにせよ座敷牢だなと思った。
「俺はお前を連れ出しに来た。我が手を取れ」
差し出された手は、大きくてゴツゴツしていた。
オリオールの不可侵の斎女である少女は、差し出された手の半分もないような自分の白い小さな手を、恐る恐るその手に重ねた。硬くざらざらした手は、思いがけず温かかった。
ゴドランは、相手の手があまりに小さく頼りなくて柔らかいことに、なぜか無性に腹が立った。
彼はオリオールの斎女の手を握ってぐっと引き寄せると、そのあまりに軽い身体を抱え上げた。
「ここを出る。持っていきたいものはあるか」
「えっ……あ……では、その書を。いま読みかけだったので」
ゴドランは少女の手元から落ちたスクロールを拾った。巻き直す手間をかけずに、軽くまとめて少女に渡す。
「続きは外で読め」
「よろしいのですか?」
「外に出ることか? それとも書を読むことか?」
「どちらもです」
「どちらも何の問題もない」
「でもしきたりがございます」
「お前は俺のものになった。だから俺が連れ出すと言えば連れ出せるし、お前のしたいようにさせることも俺の自由だ」
あまりにそれまで自分が知っていたことと違いすぎて、事情が呑み込めずにポカンとしている少女を連れて、ゴドランは地下の隠し部屋を出た。
§§§
港の砦に戻ったゴドランは、エリオスに神殿の薬師である女神官が恭順して遠征軍の負傷兵の手当てや療養に協力を得られることになった旨を報告した。
「この後、オリオルの属領政府が立ち上がっても、あの神殿はアトーラ直轄領としてくれ」
「わかった。それで、その……ゴドラン、それは一体……?」
エリオスは遠慮がちに、ゴドランにぴったり引っ付いている白銀の髪の少女に視線を落とした。
「これか? オリオールの斎女だ。神殿の地下に隠されていたから貰ってきた」
「貰ってきたって、お前……」
「エリオス、神殿に行って宝があったら貰ってこいというのは、お前の命令だろうが」
「いや、だからといって」
エリオスはしばし絶句してから、自分よりも五歳年上で知性も分別も人並み以上にある優秀な将に、恐る恐る「神殿から請け出したということは」と、尋ねた。
「まさか、お前、こんな小さな子供に手を付けたのか?」
「は?」
まったく考えてもみなかったことを指摘されて、ゴドランの顔にたちまち血が上った。
「そんなわけがあるかーーーーっ!!!」
どす赤い顔で怒髪天を衝いたゴドランの叫びは、砦の重苦しさも陰鬱さも吹き飛ばす勢いで辺りに響き渡った。
§§§
「そのとき、オリオルの神殿で作ってもらった干しシターが、このデーツの味に似ていてなかなか旨かったんだ」
2つ目のデーツを摘まんで口に運ぶエリオスに、彼の妻はシターのことなどよりずっと気になる件を尋ねた。
「それで、その女の子はどうなったの?」
「ああ。その後しばらくしたら天候が回復して補給の船が入港したからな」
アトーラからの属領統治のための隊も到着したので、諸々をまかせて、遠征軍はまた進軍を開始したのだとエリオスは語った。
「従軍させるわけにはいかないので、その時、置いてきてそれきりだ」
「なんてことを?!」
ショックのあまりよろけた妻を、エリオスは抱き留めた。
その時、オルウェイ太守邸家宰のイリューシオが来客を告げた。
「奥様、オルウェイ外からのお客人です。ただいまは客間でお休みいただいております」
「こちらに通すということは、お父様がどなたか寄こしたの?」
「いいえ。レオリオルの大薬方院の方です。新しい染料と釉薬に必要な薬品の打ち合わせにと、先だって奥様が直接面談をご希望になったお相手です。今朝がた入港した船で到着なさったそうで」
エリオスと彼の妻は顔を見合わせた。
「どんな方?」
「お若いご婦人です。たいそう美しい銀髪で……」
「すぐにゴドランを呼んでちょうだい!」
理由は何もわからなかったが、家宰のイリューシオは「かしこまりました」と答えた。
こちらが彼女視点短編です
置いて行かれたので自立しました「いまさらそんな顔しないでください」
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