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弱者を演じる魔物使い~それでも俺は弱者です~(仮)  作者: アルマ次郎
第一章 アーセウス コロモ村編
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プレイヤー?それともただの勇者?

外に出た俺の前には2匹の龍が争いあっていた。


「どうゆうことなんだ…?」


村人達も全員無事のようだが、皆唖然として2匹の争いを見ていた。

いったい何が起きたのだろうか…聞いてみよう。


「あの…」


「ん?なっ、こら、坊主!勝手に出てくるな!」


「ごめん…でも何が起こってるの?」


「あ、ああ。俺達にもよくわからないんだ…炎龍が来たと思ったら、もう1匹の龍も後ろから現れて…はっ!いいから、洞窟に戻りなさい」


「わかった。気を付けてね!」


「大丈夫だから速く!」


「うん!」


とりあえず、洞窟の入り口まで戻った俺は、2匹の龍を見てみる。あの赤い方は、報告にあった炎龍…いや、あれは予想どうりモンサモのファイアドラゴンそのものだ。そしてあの青い方は、水龍のウォータードラゴン。ファイアドラゴンはともかく、なんでウォータードラゴンが…ん?


「危ないです、サトル!もう少しドラゴンの陰に隠れて」


「大丈夫だよ!いけ!ウォータードラゴン!」


なんだ?ウォータードラゴンの背中に誰かいる?


「おい!ドラゴンの上に誰かいるぞ!」


「本当だ!2人いるぞ!」


「というか子供じゃないのか、あの2人!」


確かにドラゴンの背にいるのは子供のように見える。あいつら、ドラゴンを操っているのか…まさか!


「まさか…プレイヤーか?」


俺は目を凝らしてドラゴンの背にいる2人を見てみる。1人は黒髪の冒険者らしい格好をした男の子で、もう1人は金色の髪をして身長にあってなさそうな鎧を着た女の子だ。


「もう!村が危ないからっていきなりドラゴンに乗ったときはびっくりしたんですよ!」


「なら、シュリーは来なければ良かったじゃないか!俺一人でも十分だよ!」


「もしものことがあったらどうするんですか!だから、私も付いてきたんです!」


「とにかく今は目の前のモンスターを倒すよ!」


「わかっています!」


なにやら、ドラゴンの背にいる2人は言いあっているようだが、戦闘音でよく聞こえない。ん?金髪の子が何かするようだ。


「サモン!戦乙女ヴァルキリア!」


「あっ!何勝手に召喚してるんだよ!」


「いいじゃないですか!ウォータードラゴンでは押しきれていないようなので、私のヴァルキリアで一気に畳み込むんです!」


「えー、別にいいのに…」


「油断は大敵です!」


「分かってるよ」


ッ!!あれは!戦乙女ヴァルキリア!?確かURモンスターの1体で、進化すればARモンスターになる激レアモンスターじゃないか!俺もまだ手に入れてなかったのに…

しかし、なんであのモンスターをあの子が…やっぱりあの子達は、プレイヤーなのだろうか。黒髪の方なんて日本人ですと言ってるようなもんだし。


「でも、黒髪だからってプレイヤーとは限らないんだよな」


実はこの世界、黒目黒髪は普通にいる。実際、このコロモ村の住人達の中にもちらほらとではあるが、黒目黒髪の人はいた。おかげで俺自身目立たないですんでいるが、もしプレイヤーがいたとしても見極めるのは難しいと思っていた。


「しかし、あのモンスター…やっぱりプレイヤー?いや、でも…うーん。あっ」


俺がうなりながらそうこう考えているうちに、戦況が動いた。


「いけ!ウォータードラゴン!」


「今です!ヴァルキリア!」


ファイアドラゴンが怯んでいる隙に、2匹はそれぞれのスキルを放った。


「ウォータードラゴンは『水龍の息吹き』だとして、ヴァルキリアは確か…『戦乙女の祝福』だったか?」


ヴァルキリアが『戦乙女の祝福』を放ちステータスを上昇。ヴァルキリアのスキルによって攻撃力が上がったウォータードラゴンは水のレーザーを放った。あれが、『水龍の息吹き』なのだろう。


「グガアアアァァァァーーー!!」


「よし!」


「やりましたね!」


さすがのファイアドラゴンでも、『戦乙女の祝福』と『水龍の息吹き』のコンボの前では、なすすべもなく倒されてしまった。元々、炎属性のモンスターは水属性のモンスターが弱点なのだから、戦況を有利に進められるのも確かだし、そもそもヴァルキリアがいる時点で勝つのは当たり前だった。

しかしあの2人、仲が悪いようですごいコンビネーションだな。あれなら…


「おお!炎龍を倒したぞ!」


「すごい!もしかしてあの2人、最近噂の勇者様と第一王女様じゃないか!?」


「何!?あの『ドラゴンキラー』のサトルと『戦女神』のシュリア姫のことか!?」


「そうにちがいない!すごいぞ!!この国の英雄様が来てくれた!」


うんうん、あの2人は今の俺にはとても有難い存在だ。なんせ、一歩間違えば俺にもついていたあの痛い二つ名やら、何やら全部引き受けてくれているのだから。今後もあの2人を利用すれば…


「あっ!こっちに来るぞ!」


「英雄様!」


よし、今はとにかく周りに合わせよう。


「すごい!俺と同じくらいの歳なのに、こんなに強いなんて!」


「当たり前だ!あの方達はこの国の英雄なんだからな!」


「へぇー、何をしてきた人達なの?」


「なんだ知らないのか!?まあ、俺達もそんなに詳しくはないが、毒龍を倒したとか、炎の国で七天魔将の一人を退けたりもしたらしい」


「すげぇ!俺もいつかああなりたいな!」


「はっはっは!いつかなれるかもな!」


いいぞー!情報もどんどん入ってくるし、モブに磨きがかかって来ている気がする!あっ、モブに磨きをかけるのはまずいか。でもやっぱり英雄は最高だね!俺が目立たなくなるし。

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