193Dead『転機』
その後、光子は小学生へと進学した。
そして、4歳の時の事件のせいで友達は一切出来なかった。
1年生から6年生の間ずっと一人で過ごしていた。
そんな状態の生徒を見て教師が注意を促すが光子は興味も持とうとしなかった。
それに対して教師も光子の親をバッシングするようになっていった。
そして、二人は結婚した後に普通の職に就こうとしていたのであったがやはり褒められた仕事をしているわけではなかったので、それが影響したのかどこの会社も入ることが出来なかった。
その為、AVの仕事を続けていたのも一つの原因であることは気づいていた。
だが光子は何の文句も言わないどころか
「あの方も言っていたです……親が働いているお陰で子供は衣食住に困ることは無いです……例えそれが義務であっても出来る人と出来ない人は必ず存在するです……だから虐待で死ぬ子供が存在するです、今自分がきっちり育てて貰っていることは現代社会において最も奇跡的な事です……だから親の仕事で差別されるのはもはや光子の宿命です……それを踏まえてどうやって乗り切るかを考えることが大切って聞いたです……」
と言って納得していたのであった。
二人も一体あの方が誰をさしているのか全く分かってはいなかったが自分達の代わりに光子が苦しまないような成長をさせてくれたという事で特に文句を言うつもりもなかった。
強いて言えばその者の正体を掴んでおきたいぐらいであるが、余計なことをしたらどうなるかという少しの恐怖と光子を残しては逝けないという理由で保留することにした。
叔母もその意見に一応は賛成していた。
しかし二人もやはり光子に気を使って光子が寝た後
「うーん……やっぱりここは突き上げる方がいいかもしれないわね……」
「ええ? マジで? ちゃんと弄って見せてそれで興奮度を上げて甘美な声を引き出す方がいいんじゃないか?」
「でもそれだと早く入れろ的な批判も飛ばない? 意外と入れてから抜く人の方が多いんじゃない?」
と次の相手の映像を見て研究していた。
二人にとってそれはもはやスポーツであった。
その為、常に二人の体調は万全にされており、光子とは違い特別メニューを用意していた。
それを見て光子は時々
「それ美味しいです?」
と聞くが二人は
「? いや……まあ美味しいけど……もう普通のご飯な感覚かな……」
「そうね……でも子供には早いから駄目よ」
と言って分別だけは着けていた。
叔母は
「あんた達そのメニュー早死にしそうな気がするんだけど……」
と苦笑いをする。
二人は
「「光子が20歳まで持てばいい! そして、遺産は大量に残す! 金は大量のあった方が夢自体は広がる可能性がある!」」
と言った。
それを聞いて叔母は
「何? 私の収入が少ないってこと? 私市役所勤めで安定の収入よ! 舐めないで!」
と時折口喧嘩するがそれを含めて仲のいい家族であった。
光子はそれを幸せだと感じていた。
そして、
「ああ……あの方はこのことを言っていたんです……素晴らしいです……」
と寝る前に呟いていた。
そして、光子が小学生6年の中盤ぐらいになった頃、末子と敦夫はAV演技指導の教室を開いた。
もちろんそんなものが世間が見れば明らかに店を畳むように言われるだろうから裏での営業を行ったいた。
そのおかげで収入がかなり増えて光子がどんな学校にでも行けるように用意をしていた。
そして、光子が中一になった頃
転機が訪れた。
末子は
「貴方……私達……ついに海外のポルノ映画に主演よ!」
「ああ! まさか俺等がこの才能を買われて……まあポルノだけど……俳優と女優デビュー出来るなんて!!」
と二人は喜んでいた。
二人はAVに身を投じてしまった事、そして光子が生まれたことをきっかけに完全に俳優と女優の夢を諦めていた。
だが、人生は複雑怪奇なのかその夢が変わった形に変えて叶ったのであった。
久しぶりに浮かれて大喜びする二人であった。
しかし、気掛かりなのは光子の事であった。
自分達は本当に海外に行ってしまっていいのか
光子には自分達がまだ必要なのでは、確かに叔母はいるがそれでも自分達の都合でほったらかしにしていいのか、二人は頭を抱えた。
夢を取るか、それとも娘のことを考えて夢をやはり諦めるか。
そして二人は諦めることを選んだ。
未だ断りの電話などはしていなかったがやはり娘が一番大事であった。
しかし、そんな二人を見て光子は
「光子も海外に行きたいです」
と言った。
それを聞いて二人は夢を諦めると言ったが光子は
「何言ってるです……そんなことしなくても光子が海外の学校に行って二人と一緒に暮らせばいいだけです……もしかしたら仕事が終わってもオファーが来る可能性だってあるです……それに……今は知識を詰め込みやすい年です……ならば海外での生活で本場の語学を学ぶのは悪い経験ではないです……光子は出来るだけ知識を学び立派にならないといけないです、将来の為にです」
と言った。
二人は
「「いいの」か」
と聞いた。
光子は
「むしろ光子がお願いしてるです」
と言い切った。
それを聞いて叔母は
「いいんじゃない? 行けば? 私はあんたがそういう仕事をした時から一人だったし……」
と言った。
それを聞いて二人は夢を叶えることと娘を連れていくことを決意した。
そして、海外へと飛び立った。




