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3月 体調不調のまま春休みに突入


 3月13日(土) 17時43分

 

 体調最悪、脳波低迷、集中力皆無かな。


 昨日高校入試だったそうで、フジサワ床屋のおっちゃんの話題に答えられない。

「はぁ? 忘れちゃったか」

と笑われた。一年も経つとそりゃ忘れるよ。


 でもあの頃はもっと気が張っていたし、面白くなくても日付なんか毎日見ていた筈なのに、冷たいもんだ。自分の受験の年じゃなきゃ、何も分からない、干渉もしないんだもの。

 でも、これが当然みたい。クラスのヤツだって誰も気になんかしちゃいなかった。四十四人同じ事考えりゃ、だいたい一般論だろう。

 

 ちょっと冷たい自分が、もっと熱かった去年の自分を思い出して、しんみりしただけの事だったみたいだ。



 愛が欲しいなんて、おどけてしか言えないよ。でも、最近奴らもあまり相手にしてくれない。たまにしか言ってないと思うけど、狼少年かな、こりゃ。

 疲れたよ。奴らと、もうあんなバカ騒ぎはよそうと思っているけど、陰気な人間になっちゃいそうで……。

 でもいいかな、それも。じゃあ、もう止めるよ。

 

 愛って、僕の言う愛ってのは非常に具体的だよ。

 電話を掛けたら相手になってくれて、それも聞き手七割話し手三割で。会った時にも会話が弾んで。

 世間話ばかりヘラヘラするのはもう嫌だ。もっと真面目な話をしたい。もう人生論を語ったって、ちっともおかしくない年齢だ。

 そんな頻繁に会えなくてもいいから、月に一度位は会って、ときどきキスをして。こういう女の子が居れば大分満たされると思うんだ。


 女の子って不思議だ。一緒に居るだけで気が和む。本当。喋りっぱなしは困るけど、話が途切れても目で会話が出来れば、時々二言三言の会話でいつまでも一緒に居られる。

 そんな女の子が早く一人欲しい。一人じゃなくてもいいけどね。

 

 男と喋るのも怠い時もある。喋る事って大変な事だ。何だって疲れるよ。

 でも考えずに喋るとあまり疲れないみたいね。それに生の考えが出てくるよ、オブラートに包んだ空々しい言葉じゃなく。今度、飯山や薄川と真面目な話をする機会があったら、やってみるよ。

 それには勇気がいるっていう僕はかなり変だよ。自然じゃないよ。

 


 音楽ってかなり重要なものらしいね。

「音楽が無くなったら、私生きていけない」

ってのを良く聞くけど、これは本人も本当はそんな事本気で思っていないんじゃないかな。

「本当ですか?」

と聞かれたらマジな顔して説明するけど、結局それは over な表現でしかならない。問い詰められてムキになるだけ。でもそう口にするほど重要なんだろうね。

 音楽の無い世界を想像するのは難しい。

 SF的に考えると、ある人だけ音楽を憶えていて、他人に有史以来そんなものは無いとつっぱねられる、そんな世界。

 でも辞書的に本質に迫るとなれば、心臓の鼓動だって音楽だ。

『音楽が無くなったら生きていけない』人はポップスやロック、クラシック、そういった娯楽と呼ばれる音楽が全て無くなる事を指していて、音楽の本質を無視するのだから、やはり単なる over な表現、それも少し古臭い、かび臭い、あくびがでるような代物なんだろう。要は大袈裟で、呆れてしまうよ。

 

 そんな事を書いていたけど、飯山くんの言っていた『10cc』(イギリスのバンド)はいいね。レコードが欲しくなったな。

 

 

 散歩してこよう。気分が悪くなった。うろうろ岳ちゃん。

 考えてみりゃ、薄川は旅行中の筈だ。宴会のお呼びが掛る訳ない。


 春の夜は人恋しくて。近所の丸山さん、誘ったら遊びに来るかな。少し刺激を与えれば麻痺した感覚が動き出すだろう。昼間にでも遊びに来ないかな。

 

 今日スーパーとりせんの所の段差に気づかずに降りたら、背中に響いた。参ったね、こりゃ本当に腰痛だな。




 3月28日(日)


 考える事がいっぱいある。でも整理しながら考えるのは、ちょっと難しいね。

 日記も御無沙汰していたから、思う事も増えたって言うか、書き留めて置くべき事が増えた。実際多いよ、頭に浮かぶ事が。それを全部書いて置こうなんて思ったら、考える暇が無くなるよ。しょーも無い事書いてんね、俺。


 俺に来客なんか不思議な気もするけど、ここのところ続いているよ。薄川と飯山。あの二人は相当気が合うらしいね。来年度のクラス替えはどうなる事やら。連中と付き合うのは悪くないけど。


 腰、痛み止め飲んでるけど、やっぱり痛い。Desk work はまだ駄目かしら。でも、やること無いからな。勉強だってしばらくやらないと、恋しくなるもんね。

 

 話を戻そう。

 その後、ヨコと山田くんが色々連れて来て、短時間だったけどね。尾地と水谷くんと元気に男に連れられてきた丸山さん。皆、お見舞いに来てくれて、ありがとう。

 

 この位の腰痛なら明日から勉強しよう。妹らをかまって嫌がられるより、ずっと良いし、TVを見るよりよほど知的で、自らの脳味噌も慣らさないと。俺の武器でもあるのだからな。

 だいだい、日付もカレンダ―を見ないと分からんようでは甘えているのよ。舐めてるよ。シャンとしろよ。人に言われるのは癪の種だぜ。

 しかし実際問題としてだ。家の中で動き回れるのが可能になったからと言って、のこのこ外に遊びに行けるだけ回復はしていないな。困るよ。この調子だと、何時になったら俺はジョギングが出来る様になるんだ。

 

 聖子さんが日本に帰省しているんだってね。彼女の実家は母と同じ九州だって、へえー。お会いして会食かお茶ぐらい飲んで話したいね。

 でも俺が行くのは無理だし、来るのも無理だ。では会えないな。残念だ。真剣に残念だと思う。

 彼女はかなり大きな存在だったし、新しい世界に属する方だったな。今一度会って英会話のお浚いをすべきだと思うからな。


 体調不良(腰痛含む)で動けないけど、部活に行きたいよ。

 あの飄々とした八鎌くんに会いたいよ。弓もやりたいね。まだ射るのは無理だろうからちょっと話でもしてさ。気分が良くなると思うんだよね。

 

 せっかくの春休みなんだよ、今。もったいない気がする。だいたい寝巻なんか着ているから、いかんのよ。




 3月29日(月)


 歯痛し。今日は一日中洋服を着て過ごした。洋服を着ていてもやる事は無い。でも、まあまあ体を動かしたし、明日は勉強も始めよう。デモ、腰は痛いね。


 4月18日弓道の試合だって。出場したいけど無理だろうな。応援にいく? 応援って疲れるんだよね。その内、行こ。練習は明日にでも見に行くか。

 

 今日は午前中の怠惰な雰囲気がいけなかった。暇だ暇だなんて、とんでもない。する事いっぱいあるじゃないか。

 

 小説を書くつもりだったけど、今一つ構想が甘いよ。書き出してから考えるのもいいんだっけかな。起・結のシーンはもう出来ているから、ここをいかに繋ぐか。ありきたりの事にしかならないだろうと思うけど、そこが point で。この繋ぎがそうならない表現方法を考えるしかないでしょ。

 時間が掛りそうだなぁ。でも書くぞ。少し長い文も書いてみなくちゃね。

 素適だぜ、自分の小説を持っているなんて。恥ずかしくて仕舞い込むのが、オチだけど、絶対に書くぞ。(こうでも書いておかないと、意志が弱まりつつある今だから。思い起こすようにも)

 

 考えてみたら、今度学校に行く時は教科書等は全部違うじゃん。呆然としちゃった。ぐーたら過ごせる毎日じゃないな。

 ラジオから時々聞こえてくる曲のリクエストのプレゼント相手が 

『○○高校に入学する人へ』何てのがある。それにまた呆然だよ。

 

 一年なんて早いもんだね。俺は成長しただろうか。つい重い言葉を吐いてしまった。振り返ってみて本当に考えてしまう。何かしら成長しただろうけど、何かよく分からない。

 そう言えばグァムにも行ったじゃないか。あれは大きいじゃないか。

 止めた。今は反省するような心境じゃない。もう少し煮詰めてからにでもしよう。


 

 従兄の健一くん。俺は今まで、彼には彼の考えがあるだろうし、彼は俺より人付き合いが器用そうであるから、上手く生きていくだろうと思って黙っていたけど、今すごく心配している。


 あいつは今年で高三だ。受験生の筈だ。それがバイトをして一人暮らし。不安定な生活で良い理由は無かろう。

 もしかしたら、俺みたいに何かせにゃならん、ならんならんと思いながら、日々過ごしているとしたら危険じゃないか。

 言いたかないけど、俺と奴の環境は違うんだよ。親が放任過ぎる。あれじゃストッパーがかからないじゃないか。

 

 どうする気だろう。俺は沈黙していて良いのだろうか。今更、俺が何か言っても、生活状況が変わる訳じゃなし、だいたいそんな時期はとうに過ぎちゃったじゃないか。

 彼の姉の陽子さんに尋ねる事も出来るけど、難しい気もするな。陽子さん自体しっかりしているのかどうか分からない。東京に居るからあまり会えないしな。

 まあ、頑張ってくれよ、健一くん。



 今、不思議と『フラニーとゾーイ』サリンジャー作 が読めた。ちっとも読み進まない小説だったね。

 でも、この数分間気分がフワフワおかしくなってるって事は、やっぱり小説ってのは凄いのか、俺がおかしいのか。なかなか余韻が残る魅力的な本であった




 3月30日(火)

 

 学校が休みだって事は非常に楽だ。これを一番感じるのは始業式だね。

 

 体調不良と言いながら、一週間経ってしまった。明日、東京の病院へ行くけど、あの先生の調子でこのままいかれたんじゃ、治るのは何時になるか分からんな。困るんだよ、それじゃ。

 腰が痛いけど勝手に動き出して良いものだろうか。

 

 いつも思うけど、我が母君の御苦労な事。気難しい二人(私と反抗期中の長妹)を抱えて、あんなに怒ってたんじゃイライラも溜るだろうに。可哀そうな。

 明日はその辺も気を配ってみようか。楽しく帰宅出来る様に。それでなくても、病院に付き添わせるという負目があるのだから、僕には。

 

 母君の実家の熊本に用事が有る様だけど辞めるみたい。行きたいんだろうな、九州。済まないと思っているよ、もちろん。

 だからって僕にどうしろと言うのか。一泊二日なんて Hard スケジュールで行かせてしまうのか。考えてもいいね。

 


 今日は生活態度の進展もいくらか見られた事でもあるし、△ぐらいなら付けても良いであろう。午前中に勉強すれば尚良かった。言う傍から始めりゃいいのに。


 弓道部顧問の青柳先生は桐生高に異動されるそうだ。飯山に言わせると、あの人は古典らしい趣きのある授業をするそうだから、受けてみたかった。が、本人は左遷であると言っている事だし、黙って見送るしかないでしょう。

 やはり三年生に交えて、青柳先生も一緒に、追い出し会をすべきだったかな。寂しがっていたと言う話もあるし、親しい関係性を裏切った事になるのかな。難しいね、教師と生徒の信頼性って。どの辺まで信じていいのか、そのライン線引きが、事ある度に脳裏に back してくるからな。


 特に十七歳に近づくともう流石に素直に子供とは言えなくなった。僕の場合、殊に最近凄く意識しだした。十七歳って便利で冷い。後ろめたい事はないけれどクールな線だ。もっと早い時期に気付くべきだったかしら。でも必要になってきたのは、意識し始めてからの様に思うな。この位の齢にならんと分からないものかしら。

 

 『大人は〇〇』って言う年代がある。僕もその筈だが、かなりいやらしくも保守的な、どちらかと言うと大人に近い思考様式を持っているように思う。だから、特に言わないんじゃないかな。

 



 3月31日(水)

 

 こんなものでも書けば進歩である。考えているだけでは消えてしまうだけだから、書き始める。一日の出来事を書きましょうか。それともまた、どうしょうもない事を書きましょうか。どちらも同じかな。


 病院へ行った。どうもこの不調は当分続くものと予想される。ロクな運動が出来ず、いつも不快を感じながら夢ばかり追うような生活が、である。

 冗談じゃないと思うけど、周囲は苦労してくれている事だし、独りで可哀相振っても、馬鹿らしいを通り越して憐れな気がする。いままで恥ずかし気も無く、嘆いていたくせに、全く仕様の無い私。

 今までの自分が嫌なら、これから何でもやりゃいいじゃないの。

 で、やろう。

 


 東京って疲れる。ファッションなんて考えるだけで疲れる事だろうね。都会に居ても格好の決まっている人ばかりじゃないって、良く分かった。外人が洋服が似合うのも良く分かった。どんな事をしても猿真似に過ぎないものの様だ。でも体型だって改善可能なのだから、努力するべきだな。時々いるのね、格好良いって言える人が。

 

 進歩が無い俺の発想。ウジウジしてるよ。もっと明るくなれんものかね。楽観って事が僕には出来んのかね。

 

 秀司は家にまだ辿り着いていないそうだ。いろいろあってまだ帰宅出来ないのは予想出来る。彼は何を思って我家に来たのか。雑誌『平凡パンチ』で釣って、俺を連れ出す気だったのかしら。でも自主コンサートの始まる前の大事な時間に、何故我家に来る必要があったのか。

 僕のキーボード(JUNO Roland)を借りに? まさか、そりゃ無い。じゃあ手伝いか何か人手不足? これかな、あるとすれば。でもわざわざ家にまで来る必要は無いよな。じゃあ、分からん。

 

 3月31日って言ったら年度末だ。三学期は休みがちだったから、実感が余り湧かないな。もっとも実感なんて何度も味わった事ないし、しかも実感って、プラス思考の良い事に対して感じるものが多い気がするよ。

 


 病院帰りの電車は悲惨だった。周りに十人程のガキに囲まれた。僕は子供の何言う声や泣き声、鼻を鳴らす音を聞くのが嫌いだ。それが東武線浅草―太田間一時間四十分続いた。親の声、菓子をかじる音、それらに混じって、時折辺りを震わす突拍子の無い笑い声。もう全てが嫌だ。下町風の生活騒音。都会では起こり得ない喧騒だ。

 何が嫌か。一つには親の態度。書きながら姑みたいで情けなくなってきてるけど、親は何を思っているのか。この状態がどんなものか分かっているのか。一般論として挙げるなら、周りの乗客に対する騒音、そこからくる精神的不快感。これのみにつきる。弊害は多々あれど、気が滅入るから羅列は止めよう。

 親父が言うように、甘やかしているから仕方が無いらしい。子供、特に我が子の可愛さと言うものは、とてつもないそうだからか。それが周りに迷惑を掛けて良い要因なのか。

 

 結局、列車内という隔離された空間での子供の喧騒に、不快を覚えるというのは、僕の家庭教育がそうさせるらしい。母の好みというべきか。決して裕福に育てられてはいないが、騒ぐと言う事に関しては貴族の様な堅さを持った教育を受けたようだ。

 また、持って生まれた気質もある。我家の教育方針に乗せられた僕の性格が、子供の喧騒を嫌うようだ。僕的には我家のそれに及第点を付けている。決して悪いとは言えないだろう。

 

 親と言うものは、もの凄い影響力があるのだ。子供はその全てを親に任せるしかない。我が子の為にも、良き母親となる人を選ばなければならぬ。すると、選ぶ僕も人間性を研かねばならないのだ。

 すごく素直に日常とくっついた。僕の思いともくっついた。上出来と言うべきだろう。


 

 東大はやはり畏怖の念を起させるものの様だ。

 そしてその中にも、やはりランクがあり、そのTOPの連中は果てない知識を資料として持ち、そのレーダーの様な洞察力は状況を正確に判断し、その目的に最も適した場面を創り出す。その全てを冷めた頭と精神がやってのける。

 コンピューターのごとく。



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