表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/38

魔剣姫、イジワル娘をかばう。

なんで、私、檪お姉さん

かばってるのかな?

いじめられてるのにさ。


檪お姉さんが荷物を持ったまま廊下を

渡ったとき。

私は気がついた。

足かけられたよー。

転ぶよー。


私じゃありません。


檪お姉さんがです。


体の反応って恐ろしいね。

助けちゃったよ。

「大丈夫ですか?」

私は微笑んだ。

「ち、ちょっとつまづいただけよ。」

檪お姉さまが言った。

なんか顔赤い...ぶつけた?

「荷物持ちますね。」

怪我してたらうるさいし。

「え、いいわよ。」

なんですかその反応?

なんで後ずさるのさ。

「怖くないですよ。」

あー、ペット扱いしちまった。

「怖くないわよ。」

檪お姉さまはまだ赤い顔だ。

強引に荷物をもってあるきだした。

「ちょっとー、待ちなさいよ!」

ちょこまかと檪お姉さまがついてくる。


なんか、恨まれてるのかな?

この人、確かにツンツン系だけどさ。


うーん、奥宮恐るべし。

いつも通りに戦って終わりにできないところがな。


孝政様の宮もこの間覗いたけど...。

引きこもりだけにガードが固いんだよね。


「こちらで良いですか?」

私は荷物を置いた。

「い、いいわよ。」

なに動揺してるのさ。

仕返しなんてめんどいことしないよ。


さすが、高級女官の部屋は違うね。

檪お姉さまはひろのお手つきになっていい上げ膳据え膳の身分のひとなんだよね。

あの男は男好きだからいないけど。

辰昭様の宮はお手つきの中野様はじめ

たくさんお手つきがいるとか。

下女までてがつくってどんだけだよ。


「ありがとう、ひばるさん。」

檪お姉さまがまだ顔を赤くしたまま言った。

氷枕でも準備した方がいいかな?

まあ、そこまではいいか。

「お大事に。」

私はいちゃもんつけられる前に

部屋をでた。


さてと、仕事しよっと。


「せっかく、檪お姉さまをこらしめようと思ったのになんで邪魔するんですか?」

私が床を拭いてると希沙茶さんが言った。

見ると何人が行儀見習いの子がうなずいてる。

「ひばるさんが一番被害にあってると思いますわ。」

せつらさんが言った。

「...怪我したら、調査されてめんどくさいよ。」

仮にも高級女官だもん。

「黙っとけば大丈夫です。」

虹子(にじこ)さんが言った。

そんなに奥宮の調査が甘いわけないよ。

「甘いよ、みんな、平和だね。」

それに、戦場じゃあちょっとしたことが

命取りになるんだからね。

「ひばるさん、ひどいわ、おどかさないでちょうだい。」

虹子さんがいった。

脅かしてないよ。

「ひばるさんは檪お姉さまの手先なのね?」

希沙茶さんが決めつけた。

「そうですの?」

せつらさんが言った。


母ちゃんに『うまく説得もできないの?』

って高笑いされちゃうよ。


「ともかく、仕事しましょう。」

私はため息をついて言った。


わーん、なんでこうなるのさ。

早く、許嫁見極めて

ラーガラースにかえりたいよー。

越郎さんと花乃お婆ちゃんにあえなくなる

のは寂しいけどさ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ