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お世継ぎ様は寵愛する。

ニーシェルめ、私が単なる

男色家だと思ってるようだ。

甘いな♪


「ひろ~、いい加減、孝政様に会わせてよー。」

私の膝の上でニーシェルが駄々をこねた。

ちょっとムっときた。

「私の膝の上で他の男の話をするんじゃない。」

私は言った。

「ええ?ここでしか私的な話できないし。」

ニーシェルが言った。

まあな、ニーシェルが寝所に侍るならともかく、

椅子に座って膝の上に抱いて愛でる程度だからな。

畳のほうで膝枕も気持ちいいが。

板の間の方の書斎でニーシェルをだきあげ仕事もよい。

「それからいい加減下ろしてください。」

ニーシェルが言った。

「嫌だ。」

私は言った。

ニーシェルを抱いてると安心する。

「...藤野のおばさんが私をひろの嫁にしようとしてるんだけど。」

ニーシェルが

嫌そうに言った。

まあ、奥宮の連中にいじめられてるからな。

私のものになればあの連中など、仕返しできるものを。

「では、なればいい。」

私は言った。

「絶対に嫌だ…ひろの男嫁回避だよ。」

ニーシェルが言った。

「…ニーシェル、私はたしかに女嫌いだが…女が抱けないわけじゃないぞ。」

言ってみた。

「男が好きなんでしょう?」

ニーシェルが救いを求めるように

私の顔を見た。

「お前がいいな、手取り足取り教えてやるからな。」

ニーシェルは逃げようとした。

逃がすか、座敷牢も準備万端整えてある。

まあ、まだ先だが...祝言をあげたらすぐに

閉じ込めんと逃走するな。


「ひろ、いい男紹介するから離して!」

ニーシェルが言った。

「どこでそんな男と出会った?」

しばらく奥宮詰めだったろう?

「え?もちろん、港町の見早稲(ミワセ)だよ、下宿してるし。」

ニーシェルが言った。

見早稲か...まあ、都に近いな。

「髭面の現場監督がいい?それとも細マッチョ?近習さんはダメだよね。」

ニーシェルがうわごとを言った。

「私はお前がいいと言った。」

私はニーシェルを抱き込んだ。

「だから、私は男嫁は回避したいの。」

ニーシェルが駄々をこねた。

「このだだっ子め。」

私はニーシェルをどうしてやろうと考えた。

考えてるうちにニーシェルが逃げた。

魔剣姫の二つ名は伊達じゃないか?

「お世継ぎ様、ご無体が過ぎます。」

ニーシェルが着物を整えながら言った。

「ひばる、あまりつれないと閉じ込めるぞ。」

私は言った。

「なにもしてないよ。」

ニーシェル、ひばるが言った。

「なにしようか?」

私は微笑んだ。

ひばるがたじろぐのがわかる。

「ひろ、私帰るね。」

ちょっと泣きそうな顔が可愛い。

「退室は許さん。」

私はひばるの腕を掴んだ。

ひばるはされるがままに

ならんよな、この女。

逃げやがった。


「ひろのバカ~。」

ひばるが言った。

可愛すぎたその反応。

「膝の上に戻らんと檪に言うぞ。」

檪はひばるをいじめてる女官だ。

あの女もたまには役にたつ。

ニーシェルが戻ってきたからな。


「ひろなんか嫌いだ。」

ニーシェルが泣いてる。

私の腕の中で...。


ニーシェル、お前しか私の正室は

考えられん。

孝政をどうにかせんといかんな。

話をつけるか。

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