長月おと様からグランドールの絵を頂きました。絵をイメージしたグランドール編の全体を語る詩をつけております。

彼は常に不条理の中にいた。
悪意に身を切られて
死神の鎌を持たされることを強要された。
鎌は重く彼の腕の力では支えられない。
彼はそれでも鎌を振り上げる。
不条理を切るために。
死者の右手は彼にささやいた。
壊せ、壊せ、壊せと。
死者の左手は彼にささいた。
もう、泣いてもよいのよ、と。
死者の左手は彼を黒いフードで覆う。
黒いフードは彼を侵食して動けなくした。
死神の鎌が彼の手から滑り落ちる。
フードで顔を隠された彼はようやく泣けることができた。
彼に寄り添うように、遠くで琵琶の音がする。
これは心優しい少年の嘆きと、苦悩と、願いの話。
グランドール編、開幕。