一真END
昨日、勢いで栞を誘った。
栞と再会してから
二人きりで外に出かけることは無かった。
栞はどんな服装で来るんだろう
どんなものが好きなんだろう
俺の頭の中は栞でいっぱいになっていた。
***
映画館。
栞「私、見るの決めていい?」
一真「おう、何でもいい」
初めて見る栞の私服姿
学校の時とは違う
少し濃いめのメイク
俺は思った
(か、かわいい!)
栞「ボケっとしてると置いてくから」
俺は、とっさに栞について行った
***
栞が選んだのは、恋愛映画だった。
俺は普段選ばないジャンルだ
栞「意外だと思った?」
一真「…べ、別に」
とっさに顔を逸らした。
栞は、ふーんって顔をして
チケット売り場に向かった
***
映画館。
ジュースを飲もうとカップに手を伸ばした
ストンっと、カップに付いた水滴で
手から滑ってしまった。
拾おうと見上げた瞬間
「今も昔もお前が好きだった」
「ずっとそばにいて欲しい」
映画の男がセリフを喋る
…!?
とっさに、栞の顔を静かに見た
栞は、どんな気持ちで
このシーンを見てるんだろうか
最後までドキドキして俺は映画を見ていた。
***
栞「なんかありきたりだったね」
あぁ、そうか
栞は、ただ映画を見に来ただけなんだ。
(俺だけが意識してたのか)
だけど、俺の胸はチクリと痛みが走った
その後はショッピングモールを回った。
一緒に歩いていたら
栞が立ち止まった
栞の視線は
アクセサリーショップだった。
一真「…見ていくか?」
コクリと頷く栞
栞は、可愛いブレスレットを見ていた
栞「…意外だと思った?」
素直に言えば、思ってた
一真「…べ、別に」
栞は、商品を買わずに
そのままお店を出ていった。
***
ショッピングモールは、
沢山の人で賑わっていた。
定食屋さんでご飯を食べることになった。
『いただきます』
栞の頬にご飯粒が付いていた
俺は無意識に、ご飯粒を手で取った。
後から気づく、俺がしたことを
一真「…!?、わ、悪ぃ」
栞「あんたは、お母さんか」
栞の笑顔が見られた
俺はそれだけで
お腹いっぱい、そんな気分だった。
***
一真「帰るか、送ってやるよ」
外を出たら
イルミネーションで輝いていた。
栞「綺麗だね」
栞は、そう言って俺に振り向いた
もっともっと近くで
この顔を見たい
そう思って近づいたら
栞の目の前にいた
栞の頬を両手で包み込んだ
栞「…、あんた体デカすぎ」
笑って俺の両手に触れる
栞「…一真」
俺の名前を呼ぶ声
栞「そんな顔、初めて見た」
俺の心臓は爆発しそうなくらい
鼓動が早くなる
一真「…好きだ」
気持ちを伝えると同時に
返事を聞く前に
栞の唇へそっとキスをした。
離れた瞬間、
俺は我に返る。
一真「……。」
(俺、何やってんだ。)
栞は俺の頬に両手を添えたまま
栞「次のデートは何処に行こうか」
♡END♡




