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完結●断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた~回避成功編~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

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12:まさか……!

お茶会の後、エントランスまでエドワード様は見送りをしてくれた。


推しがわざわざ私のために見送りをしてくれるなんて……。逆はあってもまさか自分が。これには大いに感動してしまった。


テンションが上がり過ぎた私は、つい、余計な一言を発してしまう。


「そう言えば、お忍びでアイス皇国の皇子がいらっしゃっているとか」


「リヴィングストン公爵令嬢、その情報をどこで!? ああ、なるほど。元婚約者殿から聞いたのですね。ラングフォード公爵は、宮殿で外務官をされていますから。ええ、その通りです。アイス皇国の王族は子沢山なものの、皇妃の子供は皇太子のみで、残りは側妃の子供。その中で、唯一血のつながっていた兄と妹が、ナスターシャ姫と今回お忍び訪問した皇子でした」


エドワード様は、非公式のことなので皇子の名前は明かせませんがと前置き、こんな風に話してくれた。


ナスターシャ姫は、アイス皇国では決して大切にされていたわけではなかった。というのも彼女の母親である側妃は皇帝から溺愛されており、それを皇妃は快く思っていない。よって本来、ナスターシャ姫がウッド王国に来るのは、彼女が12歳になってからだったが、皇妃により前倒しにされてしまう。その結果、8歳でナスターシャ姫はウッド王国へやってくることになる。


その後、側妃は流行り病で亡くなり、アイス皇国に残された彼女の息子である第二皇子は、これまで以上に肩身の狭い思いをすることになる。そしてナスターシャ姫が亡くなった時も、アイス皇国から葬儀に参列したのは、皇太子とその婚約者。皇帝夫妻は参列しなかった。


第二皇子は参列を希望したが許されず。


結局、死後1年経った今、お忍びという形で、つまりは非公式という形でなんとか妹の霊廟の前で手をあわせることができたという。


「彼とはじっくり話す時間をもてましたが、とても好青年。“氷の貴公子”などと呼ばれていますが、そんな冷たい人間ではなかったですよ。とても品があり、洗練されているし、落ち着いている。でもちゃんと人間味もあり、笑顔も素晴らしい。それに……。彼から実に微笑ましいエピソードを聞き、私は彼を応援したくなってしまった。彼のプライバシーに関わるので、詳細は話せませんが、とても純粋ピュアな青年」


なるほど。やはりアイス皇国の人は、冷たい人間ではないのね。


「昨日の舞踏会には、その第二皇子はいらしていたのですか?」


「ええ、来ていたはずなのですが……。気づいた時には姿はなく。まあ、お忍びで来ていますからね。目立たないようにしていただけで、どこかにいたのかもしれません」


「そう言われると、お忍びで来ているのに、舞踏会には参加されたのですね」


私の指摘に推しが朗らかに笑う。


「事情があって参加されたのですよ」


そこでエントランスに到着し、私は馬車に乗り込むことになった。エドワード様は最後まで手を振り、遠ざかる私が乗った馬車を見送ってくれた。


この激レアな状況を、エドワード様推しの仲間に報告したかった。報告したら……喜び半分ズルいと怒られそうな気もするけど。


そんなことを思っているうちに、屋敷の門が見えてきた。

すると突然、馬車が止まった。

どうしたのかと思っていると、扉をノックする音がする。


窓から外を見ると、そこには我が家のバトラーがいた。

驚いて扉を開けると。


「セシル様。屋敷にアンドリュー様がいらしています」


……!

婚約破棄を撤回するまで、我が家に通い続けるつもりなのかしら!?


両親や家族が対応しているのかと尋ねると、父親は仕事からまだ戻っていない。母親はオペラ観劇に向かった。兄は舞踏会へ行く仲間と落ちあうため、屋敷にはいない。弟は学友の家に遊びに行っており、夕食はそちらですませることになっていた。


つまり、屋敷にはリヴィングストン家の人間はおらず、使用人のみなのに、アンドリューは「どなたかが帰宅するまで待たせていただきたい。自分はまだ、セシル嬢の婚約者なのだから」と居座る作戦に出たという。


これにはもう……驚くしかない。とても公爵家の次期当主がとる行動とは思えなかった。


でもそんな行動をとらざるえないぐらい、彼が追い詰められているのも事実。きっと彼の父親からも、なんとしてでも婚約破棄を撤回させろと命じられているのだろう。それができなければ……勘当するぐらいのこと、言われているような気もした。


こうなったら私から再び、最後通告するしかない。


「私が対応します。屋敷へ戻りましょう」


バトラーを馬車に乗せ、一緒に屋敷へと戻った。

エントランスには困り切ったメイド長やメイド、従者が集まってきていた。


「みんな、大丈夫よ。私が対応するから。アンドリュー様のことは気にせず、それぞれの仕事に戻って頂戴」


私の言葉に皆、ホッとした顔になり、それぞれの持ち場へと戻っていく。


「セシル様、お一人で大丈夫ですか?」


マリが心配そうに、私の元へ駆け寄った。


「ええ、ここはビシッと伝えるわ」


アンドリューの待つ応接室へと向かった。

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