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54 今後の改善のために、3人から聞き取りを行う

「それと、3人に聞いておきたい」

 ヨシユキからも尋ねていく。

「前の訓練の時の感想とか。

 自分ならこうするとか。

 何か思ったこととか気付いたこととかあったら聞かせてくれ」



 重要なことだ。

 教わった側がどう感じていたのか。

 ヨシユキにはこれが分からない。

 最低限、おぼえて欲しいことを伝えはしたが。

 それが上手くいっていたのかどうか。



 新人を受け入れた旅団などからは評判が良い。

 教えることが少なくて助かると。

 おそらく、教育そのものは間違っていなかったのだろう。



 ただ、教わる側はどうだったのか。

 新人達はどう感じたのか。

 そこが分からない。

 聞く機会があればよいのだが、なかなかそれもない。



 こうして3人に聞くのもこれが初めてだ。

 意外と話をする時間がとれなかったのだ。

 出会ってもう何ヶ月にもなるのにだ。



「出来るだけ色々聞いておきたい。

 良いところはそのまま残したいし。

 改善できるところは、あらためたい」

 そう言って聞いてくヨシユキに、3人は思ったことを伝えていった。



 聞いてみると、概ね問題は無いという。

 3人に文句がないのは言うにおよばず。

 たまに顔を合わせる同期の者達も「助かってる」という。

 旅団に入り、あるいは独自に迷宮に潜ってみて分かったという。

 訓練でやっていたことがどれだけ重要だったかを。



 おかげで死ぬことなく迷宮探索を続けられている。

 生活は厳しいが、レベルが上がるまでと頑張ってる。

 そのレベルが上がってからは、より簡単に探索ができるようになったとか。



 とはいえ、全ての卒業生が生き残ってるわけではない。

 迷宮から戻ってこない者もいる。

 運もからんでくるんで、どうにもならない事もある。

 それでも結構多くの者達がまだ生きてるのはありがたい。

「教えてくれなかったらどうなってたか分からないって」

 教え子達はそう言ってるという。

 なによりである。



「そのあたりはもう少し詳しく聞いておきたい。

 まずはお前達から」

 いずれ他の者にも聞いておきたい。

 だが、まずは目の前にいる3人から。

 今後に活かすために。



 それから訓練が始まるまで、ヨシユキは様々な話を聞いていった。

 教えたことがどれだけ役立ったのか。

 迷宮に潜ってみて、これも教えてもらえれば良かったと思ったことはないのか。

 それらを聞いて色々考えていく。

 何を教えるのかを。

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