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血ぃすーたろかー44回目

 自由空間蒸気雲爆発弾とは簡単にいえば燃料気化爆弾、つまりはサーモバリック爆弾をナノマシンの力を借りて更に強力かつ広範囲にした物だ。

 プロセスは殆ど燃料気化爆弾と同じで、半径1km~3kmに掛けて円球状に範囲を及ぼす爆弾である。基本的にロケット弾であり、ミサイルと違って誘導をしない。だって、狙う兵器じゃないもん。多弾頭、つまりクラスター爆弾風の弾頭を収めたロケットを打ち上げ、ロケットが規定高度まで達すると弾頭が爆発。特殊なナノマシンを内包した子弾を周囲に1千程ばら撒く。そして、子弾はそれぞれがバラバラのタイミングで爆発してナノマシンを空気中に散布。散布が終わると同時に炸裂し、その範囲内の空気を含んだ可燃性物質を一瞬で燃やし尽くし、一瞬だけ真空状態を作り出す。

 知っての通り、空気中に真空を作ると外からの圧力が掛かり訳だ。ほらペットボトルを吸うとボコォ!って凹むアレ。あれが半径数キロの円で起こり、その内部にある物体をぶっ壊すと言う凄まじく恐ろしい兵器で、これは日本しか開発できなかったそうだ。

 何でも爆発するタイミングが非常に難しく早過ぎると不完全燃焼し、遅すぎると霧散してしまう。更に言えば天候によってマトモに機能したりしなかったりしてたとか。また、使用するナノマシンについても開発に難航しておりやっぱり実用化するのは非常に難しく、そもそも普通に対空ミサイル撃った方が良くね?とアメリカもロシアも中国もヨーロッパも開発を投げた武器だったりする。のだが、日本人の変態的技術者達が心血を注いで作り出したのである。多分、プロジェクトXに採用されるレベルの壮大な戦いが底にあったんだと思う。知らんけど。

 簡単にいえば現代の酸素魚雷っすわ。


「対空兵器ですが、地上攻撃にも扱えます」

「恐ろしすぎるわ!

 其処だけブラックホールに吸い込まれたみたいに成るんだろ!?」

「ええ、なります。市街地に落とした場合、被害半径内部の建物や生物は確実に崩壊、死亡します。しかし、核兵器と違い残留物質も無ければ半径外への建物や人への被害も通常の爆弾と違い0ですし、クラスター爆弾の様に子弾が不発で残った所で一瞬で燃え上がるチョットした野球ボールみたいなものなので人への被害も軽いやけど程度の被害です」


 条約にも違反していませんし、実に理想的な爆弾ですとハーカーは答えた。N2地雷かな~?デンデンデンドンドンドンプパパパプパパパプパパパドンドンドンって感じで使徒が現れて、戦略自衛隊がVTOL機とか使いまくって攻撃するけど一切効かないの。で、主人公がうわぁぁって言いながらアルピーヌ ルノーA310で逃げまわり、結局ふっ飛ばされる訳。

 勿論、使徒は無事。アルピーヌ ルノーA310は修理に出す羽目になるのさ。


「使徒への効果は不明ですが、対艦ミサイルとして発射した場合、この霧島の艦上構造物は全て吹き飛ばせる計算です」


 ICBM弾頭の大きさなら半径十数キロに出来るから艦隊殲滅も夢ではありませんよと末恐ろしい事を言っていった。因みに、ロシア軍や中国軍の物量を一気に押しとどめる作戦で使用する想定だそうな。

 BETAとかにも使えそう。レーザーヤークトしてからこれ使えば最強じゃね?肉ミンチですわ。


「ミンチと言うより、状況によっては液状化します」


 ミンチよりヒデェ。

 まぁ、良いや。


「つーか、それを海にぶち込んだらどうなるんだ?」

「海にぶち込んでも海水が邪魔でナノマシンが展開できず、不発に終わります」

「成る程な~

 海より上用か」

「ええ、そうですね。基本汎用ミサイルですから。潜水艦攻撃には通常の爆薬を搭載した物を使います。

 あ、爆発しますよ」


 モニターを見ると先ほどまで進んでいた光点は消えた。

 怪獣はどうなったかな?


「目標、更に増速。海中を40ノットで航行しています。

 攻撃の許可を」

「おう、やったれやったれ。

 多分、怒ったぞこりゃ」


 何が居るんだろうな~突然変異したクジラの仲間かな~それともシーラカンスかな~


「潜水艦からスーパーキャビテーション魚雷を発射します。

 数は2発。発射準備整いました」

「発射」

「発射。発射確認。次弾装填開始、20秒後に発射可能です。

 目標進路変わらず」


 モニターには新しい光点が2つ。ミサイルと同じ速さで進んでいる。爆発までの時間も表示されておりあと50秒だって。

 テチ公もアナーキンもハラハラ・ドキドキで見守っている。どーなるかな~何て思っていたら突然、真っ白い光が窓から入ってうぉまぶしっ状態になった。何ぞと慌てて窓から外を見ると、霧島の主砲周りが放射熱で陽炎みたくなっている。

 ハーカーが霧島が主砲を発射したようですと告げる。


「霧島より通信、我、主砲発射ス」

「おう、おせぇよ!

 めっちゃビビっただろうが!!通信回せ」

「了解しました」


 モニターは再びノンナのドアップに変わる。近いねん、お前。


『何よ!』

「何よじゃねーよ、馬鹿!

 何いきなり撃ってるんだよ!」

『見敵必殺!サーチ・アンド・デストロイ!!

 警告弾を無視したら殺すに決まってんでしょう!現代戦なんか一発の誤射だって敗北に成るんだからね!』

「敵、レーダーから消失。人工衛星がポイントに到達、映像が入ります」


 ノンナ画面が小さくなり、現場を上空から撮っているのであろう映像が現れる。尚、水蒸気と思われる真っ白い煙で何も見えない。


『何も見えないわよ!』

「高出力レーザーを発射したのですから、海面及び敵周辺の水が尽く蒸発したのです。

 しばらくすれば晴れます」


 暫く待てということらしい。全艦停止させ、偵察機も飛ばす。

 レーダーには未だに映っていないから大丈夫だと思うけどな。


「偵察機からの映像来ます」


 画面が更に小さくなり嵐のように凄いうねってる海面が映し出された。


「あん?」

『何アレ?』


 そして、うねってる中に何やら見慣れぬ巨大な赤黒い物と白いものが見える。

 もっと引いて映せと命じると画面いっぱいに映る白いものが小さくなり全体像を映し出した。


「これ、イカじゃね?」

『イカね』

「イカですね」


 超巨大なダイオウイカだった。ただ、ダイオウイカっぽい感じで、胴体部分はどう見ても硬質な骨っぽい甲羅だった。足はよく分からんが長いの1本浮かんで居る。如何せんレーザーで体を貫かれたせいで体の8割ほどが黒くなっているのだ。

 周りに流れているのは多分、血と墨だと思う。


「回収出来る?」

「可能だと思いますが、牽引するには専門の船を呼んだ方が良いと思われます」

「あ~……あるの?」

「作れば」

「誰が?」

「ヘルシング様?」


 殺されるわ。でっけーイカ捕まえたから牽引船大至急作ってこっちに送ってなんて言ってみろ。多分、北海道からミサイルの波状攻撃かつ飽和攻撃が来るわ。


「よし、写真と映像と細胞の一部を回収して終わろう。

 ンで、ちょっと食べてみよう」


 イカだから食えるだろう。


「やめておいた方がよろしいかと」

「何で?イカだろ?」

「ダイオウイカは水に浮くために体内に大量のアンモニアを保有しており、ダイオウイカを食した者の感想は皆一様に食用に耐えないと言っております。

 ダイオウイカですらそうなのですから、このレベルの躯体だとヘタしらアンモニア中毒で死ぬ可能性があるかと」

「俺達は大丈夫かもしれんがテチ公とアナーキンが死んだら困るもんな。

 よし、止めよう」


 テチ公死んだら俺が殺されるし、アナーキンが潤いが無くなるからね。

 それからインド洋を抜け、喜望峰に入る前、アフリカ大陸にたどり着いた。此処で1週間程停泊して久々の陸地で準備運動をすることにしたのだ。

 アフリカ大陸、人類発祥の地でもあり俺の時代では第二次先進国として発展した国でもあった。黒人が多く住んでいたこの地では日本もかなりの企業が出資していた。


「……」

「……」


 アフリカ大陸に上陸した俺達を出迎えたのはダークエルフ達だった。ダークエルフって黒人だったの?マジで?チリ毛が全員ストレートになってるよ?髪の毛銀髪だし。

 まぁ、俺とノンナはアフリカの灼熱の日差しはガチでヤバイために日焼け止めを完璧に塗りこみ、サングラスを掛けている。俺は例によってつばの広い帽子をかぶり、分厚い生地のコートを、ノンナは鼻の上までシュマグだか何だかと言う布を撒いて覆面をした上にフードを被り、更に俺と同じように分厚いコートを羽織って居る。

 勿論、手袋だ。


「どうするのよ」


 ノンナが両手に着けたメリケンサックをガチンガチン鳴らしながら俺を見る。俺達の前にはアラブの踊り子みたいな格好をしたダークエルフの男女がナタっぽい剣とか火薬式銃を手に持っていた。危険度は中。連中はアフリカ語と英語と中国語が混ざったような言語で叫んでおり、数は3000程。皆一様に恐怖に震えている。

 対して俺達は全艦に半舷上陸を命じた結果総勢1万人を超える機械歩兵。全員、銃を持っておりご丁寧に銃剣まで付けて四角四面の綺麗な長方形を作って俺の後ろに並んでいる。また、空母からは戦闘機が飛び、砲を持つ船は一様にして陸地に砲口を向けてチャージを完了している。

 俺が右手を振り下ろせばここに居る3000のエルフ達は瞬きする間も無く死んでしまうだろう。特使っぽいダークエルフの女が丸腰で手に大きな旗を持ってやって来た。


「テチ公。貴様、連中の言葉を喋れるか?」

「い、いえ……

 と、言うよりもこんな所にダークエルフが住んでいること自体知りませんでした」


 まぁ、アフリカ大陸からロシアってかなり遠いからね~聞けばテチ公スカンジナビア辺り、今のフィンランド辺りが生家らしいし。海越えていかないとね。


「取り敢えず、付いて来い」


 俺はノンナに強固な金縛りを掛けてから歩いて来るダークエルフに近付いて行く。一歩後ろにはテチ公とアナーキン。

 俺が一歩前に出るとダークエルフはビクンと震えたが俺がただ単に歩いてきているだけだと知って歩みを再開する。緊張の一瞬ですわ。

 お互い、剣の間合いより一歩遠い位置で止まる。ダークエルフはユックリとそしてハッキリとした口調で何言ってるの変わんねぇ言語で話しだした。

 自動翻訳ソフトがフル回転でダークエルフの言葉を訳していく。


《此処、我等、土地、神聖なる、解読不能:人名、或いは地名の可能性あり、故に解読不明:人名、或いは地名の可能性あり、名前を保持する、武器、開放、天国》


 さー、困ったことに成った。何言ってるのかさっぱり分からん。多分、此処は神聖?な場所だから出てけって言ってるんだろう。そんでもって誰かの名前を持って、武力を持ってお前を殺すって言ってるのだろう。

 取り敢えず、此処は所謂メッカっぽい所だろうな。


「何言ってるのかさっぱり分からん。ハーカー、どうするべきだ?」


 五歩後ろに立っているハーカーを見遣る。


「プランAはこのまま彼等を殺してしまうことです。

 目撃者は居ません」

「却下だ。アホか」

「ではプランBの後ろに控えている機械歩兵達を船に戻し、我々4人で会話を試みましょう。

 序に宴会の席でも要しては如何でしょうか?」

「よし、それ採用。

 お前、酒持って来い。ンで、必要最低限の機械歩兵だけ残して後は船上で待機」

「了解しました。

 それと、ノンナ様はどう致します?現在、凄まじい勢いでツェペシュ様の仕掛けたクラッキングと戦っておりますが。このまま行けばあと5時間と45分3秒でツェペシュ様のクラッキングを排除するでしょう」


 何それスゲェ。俺はダークエルフに右手を上げて待てと英語、中国語、ダークエルフの発したアフリカの幾つかの言語で言ってからノンナの前に。


「良いかぁ~ノンナ。

 お前、絶対に余分なことをするなよ?これはフリでもなんでもねぇからな?もし、アホなことやったらお前が巨大ダイオウイカに向かって勝手にレーザー撃ったことヘルシングにいうからなぁ?きっと怒るぞ~

 彼奴、メチャ怒るぞ~逆さ吊りと鋸引きドコロの騒ぎじゃねぇぞぉ?俺の言う事を聞くなら瞬き1回、聞かないなら瞬き2回しろ。三回したら目潰し食らわせるからな」


 瞬きだけ出来るようにするとパチンと一回だけ瞬きをした。なので指を鳴らし、解除する。そして、次の瞬間には俺の眼前にノンナの拳が迫り、直前で止まる。


「やっぱりきたなぁ~ノンナぁ。

 お前の行動なんぞマルっとお見通しじゃ」

「糞ッ!手が動かないわ!」


 ノンナは拳を空中に止めておく。


「そこで暫く反省していろノンナ。

 さて、ハーカー、酒は?」

「あちらに」


 ハーカーが大体5500メートル位の沖の船を指差した。しょうがないので、右手を突き出し、引き寄せる動作をするとウィスキーボトルが飛んで来て、俺の手の中に。


「お見事」

「どういたしまして」


 序にそれを空中に留め、空いた左手で指を鳴らす。すると、目の前に小さなコップ、ショットグラスを氷で生成。南アフリカの強烈な日差しにも溶ける事のない自己氷結がた氷製ショットグラスである。空気中の水分だけを集め、それを凍らせる。しかし、中の酒は絶対に凍らないと言うナノマシン技術の水を集めた素晴らしいショットグラスです。

 で、指一本分まで注いでそれを旗を持った女に突き出す。

************************************************

実はオウムガイの仲間で貝が超硬度な物質でできており、獲物を捕獲する時は突進して空を突き刺し死に至らしめてから食べる

捕食対象は鯨の進化系

主人公の艦隊が出すエコーを鯨が出すエコーと勘違いして捕食しに来た所ノンナに焼きオウムガイにされた


大量のアンモニアを保有してるから食用には適さないし、主人公達は外に出てなかったから知らないけど、外に出ると死体からあふれたアンモニアを含んだ体液が多量に流れていたから超臭かった

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