表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅱ 第二詩集『彷徨』     1985年刊
29/133

その1 スリキレトンボのうた   朝の外出

   スリキレトンボのうた


スリキレ

スリキレにキレ

薄紙になった


臆病にふるえる触覚

いつも潤んだ複眼

霞のかかった意識


翅音は

糸をひく

嗚咽


えへら

えへら

日日(にちにち)

とぶ




   朝の外出


戸口に

昨日おれがひっかけた

家人のサンダルがあったので

おばちゃんは遠慮したのだ

階段の中途にバケツを残して

おれはいなかったのに


おれの部屋には

二日酔いの後のザンゲとか

自分をシッタする標語とか

ポルノグラフィーとか

ホステスの名刺とかがあって

おばちゃんは目にしているはずなのだ

掃除しながら


気恥ずかしさも

今はさらにうすれ

彼女もまったく頓着がなく

むしろある親しさが二人の間に流れだした

と思っているとふと

こうして声もかけずに

引き返しているわけであった


掃除がなされなかった不在の時間

惜しいことだと思っていると

階段を上ってくるのだ

掃除していい 戸の向うから

おばちゃんの声が聞えるので

ああ、いいですよ

どうしようかと思うのだ

動きだす彼女に

不在 がやはり必要なので

コーヒーブレーク 閃いて

アタフタと出てきたわけだ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ