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その28 夕陽 屍体
夕陽
夕陽が沈んでいく
華麗な裳裾ひき摺り
遠い
なだらかな
暗い稜線の向こう
窓を透った
黄色い光が
壁に桟の形を映し
凭りかかり見入る
私の肘に
届こうとする
屍体
線路のかたわらの
小砂利の上で
朽ちていく
雨に濡れ
陽に乾き
馬糞紙のように
突っ張り
前額だけ残った頭に
脳髄が詰まっていた頃
前屈みになって
懸命に四肢を動かしていた頃
抱いていた思いは
屍体となって
屍体によって
初めて抗議するのか
列車は通り過ぎ
人々は通り過ぎ
第一詩集『帰郷』完




