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その21 響く
年をとるほど
悲苦は
深まるものらしい
この世になれて
免疫もできて
大概のことは
こたえなくなる
と言うのならいいのだが
己の立つ土壌
陽の射し加減
摂りこむ水や
栄養分の質と量
幹の傾き
これからの伸び具合
など
次第に見えてきて
他人様の立ち様なども
あぶり出しのように
浮かびあがり
人それぞれの生きざま
ということが
己も含めて
腸にしみわたるころから
悲しみが
しくしくと湧き出し
くくくと
痛みにも変わるようだ
もはや抜き差しならぬ
組み手の相方
屋台骨のどこを叩かれても
逃げようもなく伝わり響き
ちりりと
魂の緒を震わす槌音




