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最終話♥また会おうねっ

遂に、1章が終わります……!


今まで1節も2節も3節も、締めはセイヤくんだったんですけど、

今回の4節締め&章末はユミィ視点です……!!

なぜなら、ちょっとセンチメンタル風味が欲しかったからですw


冗談はさておき、この50エピソードあまり、

ここまでお付き合いくださいまして

本当にありがとうございました。

(最終回が第49話目ってのも中途半端ですがw)

一面の砂の海の地平線からお日さまがのぼってきた。


いつもならまだ寝てる時間だったりするけど、エルミンの街の入口でセイヤくんとアイちゃんと朝日を浴びながら立っている。


まぁ、わたしたち6人一睡もしないで夜通しオールで呑んで騒いでてそのまま夜が明けたってだけなんだけどねww




「忘れ物はない?」


わたしはレイトとナーシュさんにたずねた。


「大丈夫よ。そんなたいしたもの持ってないもの。」

「……メダリオンと聖宝珠以外はね。」


なるほどね、てな感じの返事がかえってきた。


レイピアとか装備品は冒険者にとって、切っても切れないものだし、忘れる忘れない以前の問題だもんね。


いろいろと冒険とかがひと段落したってことなのかな。レイトとナーシュさんがいちど故郷に戻ることに決めたということで、昨晩の送別会的などんちゃん騒ぎのあと、こうしてついにその見送りの時間になっちゃったんだけど、、、、


「…………なんか、名残惜しいわね。。。」


ぐすんと涙ぐみながらだけど、レイトが笑顔を見せた。


まぶしい朝日がその横顔を照らす。

レイトのライトブロンドの髪の毛がキラッキラして、信じらんないくらい綺麗だった。


「…………まァ、な……。

お前らにゃ、マジの大マジで世話になったからな。」


セイヤくんがレイトにこたえた。


「そのうちアタシたちもエルフの里に

遊びに行くからねっ☆」


セイヤくんの横から ぴょこん! とアイちゃんが顔を出してにっこりほほえんだ。


「アイさん。ありがとう。

それまでにはエルフの里の排他的な空気を

なんとかしてみせるから。」

「私とナーシュがいればなんとかなるわよ!

だってほら!これがあるもの!!」


ナーシュさんの言葉にレイトがかぶせる。


持っている頑丈な麻袋から【聖宝珠ユグドラシル】を ちらり と見せながら。


「くひひっ。なんてったって、ふたりは

女王陛下と大神官の生まれ変わりだもんね!」

「もう! そんなわけないって言ってるじゃない(笑)」


わたしもちょっと意地悪にからかってみたりして。


すこし照れくさそうにはにかむレイト。

きっと、自分たちを認めなかった里にこれから戻るということで、不安とかもあるんだろうな。


照れといえば、エルフ特有のツンツンした態度も照れ隠しみたいな感じだったもんね。


下賤(げせん)とか人間種(ヒューマン)を見下す言葉使うわりに、気配りとかきめ細かったもんね。


ダンジョンのトラップでふたり飛ばされちゃった時とか、ふたりでいろんなお話とかしたよね。


わたしは下に弟ひとりのお姉ちゃんだったから、もしわたしにお姉ちゃんいたらこんな感じなのかな?って思ったりしたよ。

(いや、カイラ義姉(ねえ)さんごめんwwwwww)


レイトにも、たまにつれなくしたりとか、いじめて泣かしたりしてごめんねw




でも、レイトにはちゃんと護ってくれる、支えてくれる人がいるもんね。




今もレイトの横にはしっかりさりげなく、ナーシュさんが付き添ってるし。


ナーシュさんはほんとに見た目どおりおだやかでいつも冷静で精霊でのサポートとかいつも的確で、今までの冒険にナーシュさんがいなかったらって考えるだけでほんとこわいもん。


レイトがお姉ちゃんなら、ナーシュさんはお兄ちゃん、って感じがするもんね。


ほんで、こうしてレイトとふたりで並んでるのを見ると、最初の印象からずっと変わらずにお似合いの美男美女って感じで、見ているこっちまでにこにこしちゃうんだよねっ!




「みんな本当に、身体には気をつけて。」

「いやいや!虚弱なお前が気をつけろよw」

「ちょっ、セイヤくんそれ禁句っww」


ナーシュさんのわたしたちを気遣う言葉をセイヤくんがいじったから、思わずたしなめてしまった。


「ふふっ。そうだね。もう少し

身体を鍛えないと、だよね。」


でもナーシュさんはぜんぜん気にしないで優しげにほほ笑んだ。


「大丈夫よ! ナーシュは私が護るもの!」


あははっ!!


レイトってば、ありちゃんみたいなこと言ってるw




―――――!!??




へ? ありちゃんて、誰だ…………??




「……おい、どうしたユミィ?」

「あっ、うん、なんでもない。」


一瞬ぽかんとしてしまったわたしをセイヤくんが心配してくれた。




「では、改めて……。

セイヤさん、アイさん、ユミィさん。

本当にお世話になりました。

そして、皆さんとの冒険は、

本当に楽しかったです。」




ナーシュさんがぺこりと頭を下げたのを見て、あわてて頭のなかを現実に引き戻す。




「いや、お前の精霊たち、マジで頼りになったよ。

あとレイトのここぞ!って時の決定力とかな!

そんで、マジで楽しかった。

2人ともこちらこそありがとうな!」


「ホントそれ! 最後は天使サマ()んでくれたし

ナーシュいなかったらアタシたち、

こうしてここにみんな揃って笑ってないから!

レイトもいつもさりげなくアタシを

カバーしてくれてたし!

レイトもナーシュもまた一緒に冒険しようね!!」


「わたしもセイヤくん、アイちゃんと

おんなじ気持ちだよっ!!

レイトとナーシュさんに出逢えて、

ほんとうによかったって思ってるもん!

みんなとの冒険の思い出はわたしにとって

大事なたからものだからねっ。」




わたしたちもふたりに挨拶を返す。


「………………!!……………………!!!」


みんなの気持ちが盛り上がってきたその時、レイトのウエストポーチからなにやらわめき声がもれてきたので、レイトが「日光に気をつけてね」って言いながらポーチのくちを少しだけ開く。


すると中から聞きなれた叫び声がわたしを呼んだ。




「ユミィ! ユミィ!! 身体に気をつけるんだぞ!!

変なもの食うなよ? 危ない敵からは逃げろよ?

そこの図体がでかいだけの奴はやめとけ!

この世には他にも男がいっぱい「うるせぇ!!!!」




日光を避けるためにレイトのポーチの中に入ってるクリストフさんがまだしゃべってる途中で、セイヤくんがポーチに思いっきりパンチした。


ふふふふっ!

クリストフさんは心配性だねっ。


なんて言うのかな。

クリストフさんがパーティーに加入してからは、だいたいわたしとセットでいることが多かったし、くっだらない無駄話とかもいっぱいしてたし。


レイトがお姉ちゃん、ナーシュさんがお兄ちゃんなら、クリストフさんはパパ!とはちょっと違うけど、なんか親戚のおじさんみたいな感じだったもんね。

(お兄ちゃんお姉ちゃんはいないけど、

パパは本物がもういるからねwww)


ふだんはおどけた感じなのに、いざという時はすんごく頼りになったり。


わたしもクリストフさんとの冒険もとっても楽しかったよ。


「やはり私はユミィと一緒に「約束が違うじゃない!」


クリストフさんが急にぐずりだして、レイトがあわてて口をはさんできた。


「いや、やはり私はユミィと共に旅をしたほうが

いい気がして「だめよ!まずは私の里に

着いてきてもらって、これからのエルフのことで

ご意見番になってもらう約束でしょ!!」

「……し、しかし……、、、」


うーん。

そうなんだよねぇ。


クリストフさんがわたしに懐いてくれてるのは、とっても嬉しいことなんだけど、昔の王国を知ってるのはクリストフさんだけだし、メダリオンとか聖宝珠のあつかいかたとか、わりとちゃんとしなきゃいけない問題はけっこうあるし。


なんていうか、やっぱクリストフさんがいてくれたほうがいろいろと安心だし心強いよね。レイトとナーシュさんにとっては。


「……里が落ち着いたら改めてユミィたちと

冒険すればいいじゃない。

私たちのご先祖さまの友人だったあなたには、

少しだけ力を貸して欲しいのよ。

無理言ってごめんなさい。」


レイトがしゅん、としてしまった。


「そうだよ。まずはエルフたちの力になってあげて!

それが終わったらまた一緒にわたしたちと

冒険しよっ!!」


わたしはポーチの中にのクリストフさんに話しかけた。


「…………。わかった。」


ふう。

なんとか納得してくれたみたい。


でも実際にクリストフさんいないとこれから大変そうだもんね……。


聖宝珠を手に入れたレイトとナーシュさんは、けっきょく世界樹を復活させないつもりだって言ってたし。


世界樹を復活させるとその恩恵でまたエルフが進化しちゃうけど、


『いや、こういう力は使わない方がいい。

いずれまた(おご)り高ぶって、他の亜人たちを

見下したり奴隷にしたりし始めてしまう

かもしれないからね。』

『それに私たちに子供が出来ても、

他のみんなと同じように生きて欲しいもの。』


って、ふたりとも言ってたし。


でもほかのエルフたちをおさえ込むには、やっぱりクリストフさんの絶対的な存在感が必要なんだってのはなんとなくわかるし…………。


「……。うん。

とりあえず、わたしもうまく行くこと

願ってるね! ほんと3人とも身体に気をつけてね?」


ちょっと泣きそうになってきたから、せいいっぱい明るく3人に声をかける。


「そうだな! いつかぜってーエルフの里に

遊びに行くからなっ!!」


「そしたらまた6人でクエストとか行こうねっ!

いやっ、ほんっとーに!楽しかったからさ!!」


セイヤくんとアイちゃんが言葉を続ける。


「うん!約束よ!絶対よ!!

私もみんなと一緒に冒険したのとても楽しかった!

絶対忘れないからっ!!」


「僕も忘れません!

また絶対にみんなで冒険に行きましょう!!

あと困ったことあったら何でも言ってくださいね!

絶対力になりますから!!」


「フハハ……ッ。これが今生の別れでもないのだ。

また(みな)で酒でも飲もうではないか!!」


レイト、ナーシュさん、クリストフさんも言葉をかえしてくれる。


あぁ、いよいよ、ほんとうにお別れなんだ…………。




「……うっ、ううっ、、、うううう~~」

「やだもう泣かないでユミィ。」




がまんできずに泣き出してしまったわたしを、レイトが抱きしめてくれた。


「やだよううう、、、はなれたくないようう、、、」

「私もよ。大好きよ、ユミィ。」


レイトのほほにも涙がつたわった。


「…………本当に名残惜しいけど、

そろそろ……「ええ、そうね。。。」


ナーシュさんに手を引かれて、レイトがわたしから そっ とはなれた。


「……じゃ、行くわね。」

「……おう。気をつけてな。」


レイトとセイヤくんが、がっちりと握手して、そして離れる。


「では、お世話になりました!」

「こちらこそっ! 里でも頑張ってねっ!!」


ナーシュさんがぺこりとおじぎして、アイちゃんが笑顔を返す。


「なぁに、出逢いもあれば別れもある。

また会おう! 前途ある若人(わこうど)たちよ!!」

「うんっ!! みんなっ! また会おうねっ!!!」


言いながらわたしはレイトのポーチに手を入れて、やさしくコウモリVer.のクリストフさんをなでた。


そしてふたりが背を向けて歩きだす。


わたしたち3人は手を振りながらその後ろ姿を見送る。


ちょいちょいエルフふたりが振り返って手を振り返してくれる。


それを見てわたしたちはまた力いっぱい手を振る。


そんなことを何回か繰り返すうちに、ふたりの姿は遠くに見えなくなっていった。




「ううううっ、、、うぇぇぇぇぇ………………」




そんで、ついにこらえきれなくなって、しゃがみこんで泣き出してしまったわたしを、アイちゃんが後ろからやさしく抱きしめてくれた。




* * *




一緒に冒険した3人を見送って、しばらくぼやんとしてたわたしたちは、お日さまがだいぶ高くなったころにようやく街の中に戻ってきた。


「……さぁて。これからどうすっかな……。

今までみたくここにゃいられなそうだしな……。」


わたしたちのリーダーが悩ましげに口をひらいた。


「そうだよねぇ。なんかもう、エルミンも

これから大変そうだし、そろそろウチらも

別の場所に移動したほうがいいよねっ。」


アイちゃんも少しゆううつそうに続く。


と、言うのは、、、


わたしたちがサルアーフ王宮跡のボスからゲットした【呪い返し(グレートペンタゴン)の護符】を依頼主のボルさんにお渡しして、無事にわたしたちのクエストは完了して、、、


報酬もちゃんともらえたんだけど、じつはなかなかきっつい後日談がありまして…………。


さっそく護符を手に入れたボルさんは、自分の主人のバーンさんにその護符を身につけてもらったんだけど、その晩に呪いを跳ね返した相手が!なんと!


ボルさんの妹さんの、リアスさんて女の子で!!


あとから聞いた話だと、バーンさんはボルさんに内緒でリアスさんに手をつけて無理やり乱暴したって事実が発覚して!


遊ばれたことを恨みに思ったリアスさんがバーンさんを呪い殺そうと、いろいろと呪術を使ったんだけど見事に跳ね返されて死んでしまって…………、、、


すべてを知ったボルさんが怒り狂って、この街の領主であるクーフィン家を焼き討ちしちゃって、いまはこのエルミンの街は大混乱なのだ………………。


だからいまは街も大荒れに荒れていて、ギルドも活動休止中だしまともな冒険者稼業できる状態じゃないんだよね。。。




「とりあえずわたしたちもそれなりに強くなったし、

前にちょろっと言ったみたく、

いちどユボーラの村に戻ってみない?」


わたしはセイヤくんとアイちゃんに提案してみた。


「おう。そうだな。

久々に父ちゃんの顔も見てーし。」

「アタシも賛成!! パパに改めて

神さまに仕える心がまえとか聞きたいし!!」


ふたりとも即答で同意してくれた。


「くひひっ! 立派になったわたしたち見て

きっとみんなおどろくよねっ!!」

「ハハッ! オレたち結構修羅場くぐったもんな!」

「ホントそれ! アタシもう何回死にかけたか……w」


アイちゃんの言うとおり、ほんとうにわたしたち何回もだめだ!って思っちゃうようなことがあった。


でもこうやって3人笑いながら歩いている。


ちいさいころからずっと一緒だった3人で。


きっとこれからもまた何回も「だめだ」って思う瞬間があるのかもしれない。


でも、、、


わたしたちなら。

わたしたち3人ならきっと頑張って乗り越えられる。


根拠とか特にないけど、なんとなくそう思うんだよね。


だって、わたしたち3人(トライアングル)は、ずっといっしょなんだからっ!!!!




――――――――――第1章 完――――――――――

思いつきで原典のスピンオフの0章を書いて、

それが自分でも気に入っちゃって、

原典の執筆を中断してまで半年間書き続けましたが、

なんとかこうして区切りまで書き終えることが出来ました。

現実世界から一転して異世界ものを書いてみたわけですけど、なんていうか、楽しかったです!

元々なろうで異世界ものとか、マンガでも異世界ものとかよく読んでたんですけど、

まさかこうして自分でも書くことになるとは思いませんでした。


んでも、他の人気作品みたく

目を引く設定や展開があるわけでもなし、

なんか平々凡々な作品だと自覚はしてるんですけどね。

まぁ、なんというか、個人的な欲求というか

自己満足なんですけど、地味に上手く畳めたな、とは勝手に思っております。


さて。

この次に登場人物紹介やメインキャラのステータスをまとめたやつをアップして

そんでしばらくはゆっくりしようかなって思ってます。

まだ原典『セカスイ』の最終章を書くには気合いが足らないので、

次も『セカダン』第2章を書く予定ではあります。


もし万が一気が向いてお時間に余裕ありましたら、

またお付き合い下さいましたらとても嬉しいです。


(2026/05/02)

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