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プロローグ
ある朝児らはどよめきし
水際を囲い果てを指す
示す先には山が在り
水面に浮かぶ山が在り
遥けき雲を頂きて
万の鳥をはべらせし
吹きそよぐ風絡み合い
震える木々は凄まじき
やがて我らは気付きたり
それは島なり山でなし
初めて見るや根なし島
波を砕きて海を行く
白銀の塔咲き乱れ
朝日の下に輝けり
誰言うとなく皆知れり
彼の島の名はアルゲントゥム
月が沈みて陽が昇り
彼の島煙となりにけり
波の便りに導かれ
いずこなりへと消えにけり
されど我らはその名を伝う
ゆえに我らはその名を告げる
彼の島の名はアルゲントゥム
波渡る島アルゲントゥム




