3月19日 高校時代22
今日も昨日に続いてバイトだ。ここのバイトは嫌だ。最近は、山本さんのバイトのところには行かず、カラオケでバイトをしていたのだった。こんなバイトやめて、山本さんのところだけでもよかったのだが、それだけだとお金が足りない。
ー3年前 11月5日ー
俺 「最悪やわ」
脇谷「お前が遅いだけ」
悔しかったけどその通りだった。自分が遅い。それが全てだ。
俺 「悔しすぎる、マジで」
脇谷「スタートダッシュよかったのにな」
俺 「そう。めっちゃいいスタートやと思ったのに」
そう、スタートまでは完璧だった。
脇谷「あれで負けるともう無理やな」
俺 「いや、たまたまやと思いたい」
脇谷「それはないな」
脇谷は、絶対に勝てる自信があったみたいだ。
俺 「そう?」
脇谷「まぁ、俺が速すぎると思ってくれたらいいよ」
俺 「ムカつく、もう」
ムカつくけど、何も言い返せない。
脇谷「諦めろ」
俺 「んー」
脇谷「早く、焼肉行こうぜ」
俺 「おけ」
脇谷の言う通りだ。俺たちの周りには、ゴール地点にいた井端、興梠、眞田が俺たちの周りに寄ってきた。
脇谷「いやー、楽しかったな」
俺 「ああ。それはわかる」
すると、スタート地点にいた松本と山瀬もやってきた。
脇谷「どの店いく?」
俺 「どこ開いてるやろな」
脇谷「井端、店電話してや」
グッドのサインをだした。
井端「おっけー」
俺 「どこの店も人は多そうだ」
脇谷「たしかに。もうこの時間やしな」
井端は、スマホで店を探しているみたいだ。
俺 「そうやろうな」
脇谷「お前、進学先どうするの?」
俺 「一応推薦だけどわかんないな」
進学先かぁ。
脇谷「なんで?」
俺 「うーん。自分よりも速いやつたくさんおるし」
納得いかないみたいだ。
脇谷「お前やったらいけるやろ」
俺 「だといいんやけど」
なぜ、脇谷がここまで推薦してくれるのかはわからない。
脇谷「自信ないの?」
俺 「時間があればいけると思うけど。すぐに順応は難しそう」
これが本音だった。
脇谷「まぁ、いいんじゃないの」
俺 「何がいいんだよ?」
脇谷「推薦で行けるんだったらいいだろ」
俺 「あー、そんなテキトウなこと言うな」
俺たちは、焼肉屋に向かい始めた。
 




