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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
第22章 残暑ってお得な気がするよ。
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864 変わらないもの。*9/16

9月16日 木曜日(晩秋、秋はキュッと冷えてという情緒はないの)

秋になったらアチコチで収穫とハラペコリンがザワザワ。

くれくれ攻撃が始まる前に手配は済んでいるんだけど、その通りに

動いてくれるかは分かんない。

 移動し過ぎて、すっかり季節の変化を感じることはないんだけど、元々プラスの感情のない僕だもの、その瞬間の情報を経験ってフォルダから検索してその場所の季節を楽しむ事はできる。

 気圧が〜とか温度が〜葉の変化が〜とかで情緒はない、ただの記録。

 それでも美しいとかは感情の希薄な僕でも分かる。自然は絶妙な調和をして心の奥に何かをくれる。それが生命の(とぼ)しい砂漠や極寒の地であってもね。

 たぶんそれを見て感じて欲しいから、いっぱい考えて最高を魅せたいって思うんじゃないかなあ。感覚ではムリだから計算で、そういうのに近づけたいって。

 過去の記憶って出来事しかなくて。だから居場所を作りたかったし、それをメモリーしたかったんだと今では思う。シルシを付けて「こんなことがあったね」って、みんなには普通なことがしたかった。だから記念日を大事にしたかったんだけど僕の思い込みで空回(からまわ)りしただけ。そういう思いがあったんだとか、みんなはどうなのかというのを確認しているのが今年。

 メモにある記念日を全部して次にするかどうかを決めるってことで、やっぱり研究者だし、予算を付けるなら検討したってことは必要でしょ。


 前は月が10までだったから検討する記念日はそこまでなので年初の年間計画は全て踏まえて11月には出せる。商会用のカレンダーに何を載せるかを選んで、そのうちのどれに予算を付けるかってところ。内部的なものばかりだし福利厚生でするのなら余計なタイトルはなしでいい。

 ずっと覚えているってカッコよく言えない。やらないにしたらメモも消えて忘れる。とはいえちょっとだけ期待して、やったことは良かったと思う。そんなんだから次はどうするの結論にそんなに時間は必要ではないの。

 消えちゃったシルタの記念日はもうすぐだけど情勢が良くないから去年は出来なくて(セールスキャンペーンみたいなものだし)見切りをつけて新しいトコを始動させた。伏せカードを使うことになったんだけどクサっていた人達が結果的にはやる気になれたみたいだし良かったんじゃないかなって言い訳っぽいのも忘れない。


 去年は記憶に頼って遅れちゃったから、今回は1日前に着くようにした。

 予定をカミに残していないのは思い出は忘れるものしてるからで、しばらくは覚えている自信があったんだけど、さすがに頭部のクリティカルヒットで記憶の欠落をしてて色々忘れてる。

 はずなんだけど、それによるトラブルのようなものがないのはきっとどうでもいいなんだろうって忘れている何かにガッカリする。

 あちこちにある拠点の意味がお仕事でしかないことは当たり前なんだけど、それだけになっていてなんかなあって。交流をしようと企画をして成功するようになったんだけど、周りにいる人がどんどん減って今は誰もいない。

 前みたいに誰とも話さなくて言葉を短くしか話せないっていうのはもうない。

 会話する相手がいなくなって人ではないもの達に説明を細かくする。どういう気持ちして、こうなると思ったんだけどってお話をいっぱい。

 たぶん言って気持ちの整理をしているのかなって、モーモーコケコケって話を理解して相づちしていることは残念だけどなくて、そういうの欲しいって気持ちに反応しているだけって分かってる。

 全能で可愛い妖精さん達はお願いを待っているようにみえるけど頼むばっかりにしたくないし、いつかお話したいからコミュの方法を探すためと伝えたいからいっぱいおしゃべりをして、それを観察して考えてる。

 僕が実現すべきものだもの。今は聞いてって、いっぱい伝えるよ。


 前みたいに並んで全員とハグっていうのは去年からしなくなった。

 300人くらいいる人とするとクタクタになってグッタリ。気持ちでは嬉しいんだけど体力がマイナスな僕では難しいことになる。それなので偶然エンカしたらってことに変わって(元気でハグできるよみたいな)見栄を張らない。

 (いたわ)ってくれてまるでおじいちゃん(ファルファルってそういう意味だし)みたいな扱いにされているんだけど、それは望ましい事ではない。

 感情的にはここの人達は僕を無視しなくて好ましいけど、空気扱いされ続けてきたから逆に居心地が悪いなんて贅沢(ぜいたく)なことを思ってる。

 おじいちゃんが里帰りした時にニッコリしてくれるだけ、それでいい。

 家族の単位からは外れているんだから一緒に住みたいものではない。大家族してるから大きい枠には入れてくれるけど留まらないことをみんな当然にする。

 ここにいても良いけど用事が終わったら帰れって考えたらスッキリした。


 僕は感覚では考えないから面倒な背景とか状況を調査して、最新の心理学に当てはめて「こうなんじゃないか」って答えを出してる。

 関わりは最初だけして、それをするか、どのくらいっていうのをみて次があったりなかったりする。生きてればいいって程度にしか興味がない。近場をチャプチャプしていれば満足なんだろうから部族として面白くはないよ。

 ヘタに便利にしてもっと怠惰(たいだ)になるのだけはカンベンだし、暖かいからってラゾクされたら迷惑なので服を着る習慣だけは付くようにするくらい。

 そういう温度差は割と出てる。強制的に探検にさせたところでは学びしないと黒い人達に後れをとるからって仕方ないって態度だけど楽しそうにみえる。

 この辺を考えると大陸上に村づくりした村には(いつか襲われる)危機感があったけど、島に流れ着いた人達にはそういうのがない。海にはどうしようもない怖いのがいるのは仕方ないにしてスルー、(あらが)おうとはしない。

 僕は文化を持ち込んだし、シオーネの子ども達が何とかしようとはしているんだけどボンヤリした反応しか返らないみたいで、子ども達は留学をしたりシオーネや大陸に送るっていうのを考えてるらしい。


 選べるってパスだけ用意した。絶対タメになるって強制させたこともあったけど反感とかされてバカみたいだもの。頑張らないに興味はないし、そんなのを保護する気持ちもない。

 どうにか働くように考えて農家や漁師(と加工業)、様々なお仕事プログラムを用意してみたし、気分をそういう方に向けようと子ども達が色々した。それは既に出来ている人達の助けにはなったけど、いつでもタダで獲れるサカナを生パクリで、変えようと思わないのならもういいかって。文化が要らないなら保障も必要ない。

 働かないと(今はリアルなお金がないけど)金銭が得られないから、柔らかいパンや美味しい料理するための食材や調味料のこととか、服とかも得られない。

 ちょっと前みたく何もないからってラゾクすることが出来なくなっているから、パートくらいはしてお金を得るか、みんなと違うって排除されることになる。

 個人主義で集まっていただけだったから村な活動なんかしていなくて、せいぜい子どもを共同でみるくらいだった。最初の頃の、すぐに意欲を見せなかったらアウトっていうのもだいぶ待てるっていうか忘れていただけだけどね。


 お買い物っていうのは事前注文だけ。

 月に1度くらいの納品日をお楽しみにしてて、彼らの生活のための農業とかをしているだけでそれを買う。畑で使うものは貸与だし労働に対して給金を払っているから収穫物を勝手に採る事はできない。結局出来る事はそれだけで加工品はまだ。

 探検村だけは現地人との交流が必須なことで意欲が高めだし、アホと思われたくない心理があるみたい。最初に強さを見せたからそんなことはないはずだけど、そういう意識はしてくれた方がいいからドリルを納品したりしてる。ここだけは村運営の常設店があるんだよ。

 それは開発のための基地だからだし、協力してくれる村の補給や生産したものを保管する倉庫がある。何よりナゾな対抗意識で学習意欲が高いのがいい。

 それが僕のせいらしいというのは理由が分からないから、気がつかないで良いことだろう。どっちにも会話らしきものはしていなくて、黒いおじさんと挨拶(あいさつ)がわりの対戦するくらい。今開発の大事なところだからよく来てて人魚村の方には行かないこともある。春には探検を再開させたくて車とか装備やクスリ(見つけた毒草や風土病の対抗薬)を開発中。それまでには間に合わせたい。


 今回そういうのは考えをまとめるだけで行く予定はなくて、ちょっと寄ろうと思ったけど、かなり北寄りなのでナシにしてる。

 シオーネの位置が分かるようになっていて北進中だった。大国の影響が弱まったこともあって有力漁場を詳しく調査するのかな。

 言わないけど侵略の船団を整えるのはここが一番早いって警戒してた。自滅で海洋事業は後退になるだろうけど、それは先送りってだけでいつかは脅威になる。

 実のところ、それほどサカナ需要は伸びていないしシルタが稼働してこれから売り込みをしようという段階なのでまだ調査のリクエストはしていない。なので何でここにいるのかは想像。

 温度順応性の高い人達だから秋が深まっても寒さを気にすることはないだろう。

 それに付き合ってなのか島のチカラなのか地植えの花卉(かき)どころか草(薬草が多めだけど)も耐寒も耐熱も獲得したのかいつも青々としてる。土丸出しが良くないかなあって持っていた薬草のタネを植えたんだけど、保護(があるのは果実のなるゾーンだけ)していないし、南北の移動(急激な寒暖差)で早々に()れるって思っていたんだよ。


 やっぱりシークレットモードでコッソリなんだけど料理は作りたくてキッチンにコンチハする。(体力的に)大げさにされたくないってだけでウェルカムは嬉しいことだし、大勢が苦手って事もない。

 視線が怖くて見えてないメガネしてて、どこが大丈夫かなんだけど。

 もうそういうの治すつもりはないし慣れてしまえば感覚でいける。その辺にいるとか分かるしオトモダチが引いてくれる手に不安はないもの。

 今日のメニューを聞いて、在庫の状況から変更。せっかく納品した便利食材を使っていなくて、冷凍だからといって使わないでいつまでも置いといちゃダメって持ってきてもらう。去年に比べれば極端ではないものの、ただ発注を調整しただけってすぐ分かる。相変わらず簡単料理ばかりだから簡単だけどっていうラインナップにしてみたよ。

 僕がいるって知ってザワザワ。トントンって音もしてて今年も遅れて来るって思ったのかもしれない。この位置はかなり北の方でエルクのちょっと下ぐらいって分かるんだけど、それほど寒くない。これがあったかい海流の影響らしい。

 それなら寒い海流もあるってことでそれが出会うところが良漁場になってるみたいだけど、なんでっていうのはこれからの調査とその研究待ち。寒流の栄養が豊富らしく色が緑っぽいから見た目もそれっぽいよ。


 いちおう聖国圏の大国に遠慮していたんだけど、もう関わりはないし調査はしたかったって意図を()んでくれたのかな。別に潜ってでもないし網を入れることもしない、調査ブイを規定数固定モードで落としてくれれば調査はできる。

 このブイは最初の時は海流の行き先を調べて、触れたモノが人かサカナか判別するくらいしかできなかった。美味しそうにみえないからあんまり触ってくれない。見えちゃったらパックンチョされそうって思ったしね。

 流れ着いて滞留する海域とか岩礁とかに群れがいるっていうのが分かったから準備して出かけて見つけたんだけど、最新型は1KMに入れば魚群が分かるし200Mくらいになればサカナの種類や大まかな大きさ分布くらいまで分かる。

 気象調査に海温は大事みたいだし流速やウネリの高さとか知りたいことが増えたし、オソラの円盤との連携も必要だった。

 しばらくはデータを貯めておくだけで保持3年だったのを倍に伸ばして自然に帰るってところも同じ。海水環境で分解して何も残らない。

 回収が面倒だからというのはいわないよ。


 もう倉庫にアレあるの確認してるってことは、ちょっと前にはもっと西にいて、そのついでに頼んでいたブイの設置をしてくれたってことだろう。

 着いた時には、まだ明るかったんだけど、イタダキマス時間には暗くなっていて、アレ同じくらいだなあって。

 明日のお日様オハヨウはゴハンの後らしいって何時なんだろう。スープものがイイヨネって屋台を追加、温かいものを用意するよ。



 開始は朝ってだけ。僕基準ではイベントあるときのコケコッコッなんだけど、どうやら違うらしい。昨日用意してあった記念日ゴハンをモーモー達にどうぞして、イルカ達にもどうぞした。イルカは百島(ももしま)にはいないけど、オサカナの味覚というのは研究していたし、たぶんシャチと同じかなあって。

 朝はみんなで巻き巻きってしてもらおうと倉庫にあった特別なのも置いておいたからそれは早い者勝ちね。

 人と関わりがなくなってからは明りはあんまり付けなくなっている。月明かりというのは素敵だし安全のための常夜灯はあるから真っ暗にはならない。キッチンは捕虫器の青い光だけあっていつもな静かさ、遠くに聞こえる波の音やトリの声が聞こえるくらい。

 一緒にとは思ったけど用意は済んで、待つのも少しだけで自分の分だけをクルクルしてハムハム。自分の分はキレイに洗って拭いて戻しておいた。

 起きてきそうもないし、機器類のメンテをしたり東行きの積み荷を載せたり改造の構想とかして、割り振られたのが来たから説明をしてお祭りの開始。

 普段が簡単料理だもの。なんかいつもの食事と変わらないんじゃないかと思うんだけど野外だから気分が変わるのかもしれない。


 新しい丸い果実については既に別ルートで持ち込まれいるはずだけど、僕のはさらに改良が進んだものだし夏に供給して、しばらく経っているから人気でゼプテンバーフェスト用に新しいお酒もあって種類がいっぱいで、ここの地酒とも言うべき穀物酒と飲み比べしてる。悪酔いしないといいけど。

 旅立った(追い出した)人達がお酒やミソやショーユとかを造って最初の蔵出しは工房を整えて、収穫を待ってからだからもう少し先。

 設備自体は整えてあるし先行している人達(家族とか)がいて準備もしてくれていると思うんだけど届いていない。(こだわ)りといいながらモタモタしている気もする。

 僕は渡した酵母で仕込んだのを出して作り手でどのくらい変わるかってフェストで比べてもらうつもりだったのにな。

 今回持ち込んだのは百島醸造のばかり。フェストでは既に始まっているそれぞれのところからの新酒が並んでお酒なイベントになった。

 ホントみんなお酒好きだよね。

すっごいサッパリしてて、記念って日でも特段早く起きてこない。

ワクワクして楽しみだったのは僕だけかあって、お酒に大騒ぎしてる

オトナ達に困ったなって苦笑い。


次は金曜の夜10時。今は花金って言わないし、プレ金もどっか行った?

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