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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
98章 れっつスポーツ大会!
832/837

821 大会が始まったよ。6/21

これから始まる〜のは開会式。

やっぱ国のイベントだし、あっと驚かせるのは大事でしょ。

技術アピールの機会でもあるから多少大げさにした方が良いの。

 始まりは定刻にする。ウチの馬車便で分かってると思うけど基本待たないよ。

 聖国の人達はずっと時間どころか(こよみ)を持っていなかったくせに時間が分かるようになってからはキッチリしてる。

 腕に付けたステータス端末をチラチラ見て、アラームを機能を教わったのがあっという間に広まって誰も彼も時間を意識してる。

 まだ暦には馴染みがなくて記念日っていうのはないみたいだけど、売っている使用マニュアルの本を買うくらい興味が深まれば、予定を打ち込んだり、何があったかを入れたり、年固定(つまり記念日)もするようになるのを期待してる。

 関心のなかったカウント、つまり何年っていうのも意識して「○○歳です」って言える人が増えていくといいな。

 それに誘導するために「これは何年目」とか「聖暦何年のいついつだよ」とかを入れるようにしてて意識下に刷り込もうとしてるっていうのが最近。


 街の時間はだいたい分かっているはずで(かね)がちょうどになると鳴る。音を聞いて行動を起こすようではダメ。鳴っていたら「時間が過ぎた」ってことだもの。

 集まりそうな所や聖国便が出発する所には設置してる。待ち合わせするんだから必要でしょ。古い街には割とあるんだけど人力で日時計が使えないときはハラ時計頼みだし時間がズレズレなんだもの。そういうのは時計(絶対を支配する時を(はか)る)とは言わない。

 どういうつもりかは知らないけど、鐘が鳴ってから用意してかなり過ぎてからノロノロと登場するっていうのが普通らしい。それで謝ることもないって。

 僕らの馬車は時間になったら出発するし帰りは入場が出来なくなる。申込金は半金手付けで当然戻って来ないよ。

 そういうキャンセルが毎回出る。特に西の方はヒドいんだけど、そんなんだからキャンセル待ち狙いでいっぱい待っていて割引になるし、僕らは損しない。

 街に登場させたのは春の試験の送迎のつもりで運行した時からで、それで問題無かったから定期運行をしている。

 聖国方面に行くのは僕らの直行便と従来の何回も乗り継いで近づいていく2択。

 一括で払って早く確実に着くか、都度交渉して(だま)されないとか行き先を間違わないとかを着くまで心配するかの違い。


 運搬業の(つい)でに人を運んで、地元とタイアップして観光できるように整えたり見所を作ったりしたノウハウがあるから、一定のレベルの契約宿というのはあるし、それぞれで観光出来るようにしてお金を落としてもらえるようにしてる。

 ルートは(口を挟めない)最短距離ではなくて(アレコレと)協力してくれる村を巡ることになるので村人がウェルカムな雰囲気。遠回りなルートのはずだけど整備した街道に最新の台車を使って広いし快適、アテンドする人がお世話してくれるし、わざわざ遠回りしたかった美しい風景、毎日村に泊まって野宿はしないの。

 そして何日か早く着く。

 ツアーパックでどれを見て(抽選予約して)を決めて聖都マップもらって、出発日を決めるんだけど、だいたいが余裕をみて5日くらい早い日を選ぶ。

 それで早めのパートを募集したってことなんだけど、到着日を言ってあるのにそれだけは信じないみたい。


 普通な馬車がそのくらいの出発日ってことだったから、出発の時はいっぱい馬車が並んだんだろう。

 僕らのはそういう場所取り競争とは無縁っていうかサイズが大きすぎて中には入れない。街がある所なら郊外に村を作ってあったよね。

 でこぼこの道は緩衝機構があっても揺れる。設計速度が違うってことで歩く速度のがチョロチョロしていたらそれも危ないし、落とし物がエンガチョだもの。

 平滑に整備してドロリと混ぜた砂利を載せただけの道で、大きく弓なりしてて雨水は弾いて路肩の側溝に流れるようにしてある。

 これは連邦から受注した道と同仕様だけどルートは急カーブなくて、上下変化が少ないようにしてあって、山路でも7割くらいの速度巡航は可能で村には明るいうちに入って散歩する余裕もとれる。

 ゆったり夕ごはんを食べてぐっすり寝て2泊か3泊で到着。移動疲れはないよ。


 まあそれ以前に、もう時間だよって言ったのにノロノロしているから先に行くよしたけど間に合わないだろうし、焦って走っただろうけど乗り場にはいない。

 一緒に待っている人達が「予約取れてない」けどいて、アタシの友達みたいに時間を守れないのがいるから大半は(かなり安く)乗れたって言ってた。

 だいたいの人が予約していないのは普通なんだけど、これからは変わるんだよ。

 町から出発する普通の馬車なら出来るだけいっぱい乗せたいから1H2Hは余裕で待つし満員でも多めに払えばねじ込める、いい加減。

 そうなるとキツキツになって、大きく揺れるし、すっごく疲れるんだって。

 さらに遅れたってノロノロだから走れば追いつけることもあるって面白いね。


 そんな風に時間は目安なだけってされたら、その後の予定が難しくなる。

 僕は村のためにフラフラする時間を取っているし。

 前回大会でも何試合かメンバーが遅れて棄権が適用されてる。細かくコントロールされているスケジュールだから準備を含めて半時間前に最低競技人数が揃っていなければって「念のため規定」だったのに何回も適用するとは思わなかった。

 それもあって運行にはキッチリするようにしたし、目立つように書いてある。

 長距離の馬車は積み込み時間だって必要。5F前に来ていなければ乗れないよ。


 自分達を棚に上げて楽しそうによその国のチームを非難してる。まあ、それは割とあったから言いやすかったのかもしれない。入れ替わりするよりマシって変な優越感まであったんじゃないのかな。

 散々遅刻ネタで盛り上がって「時間前行動は大事」って結論をしたはずなのに、相変わらずなのは大丈夫なのかって心配しちゃう。

 僕らはスパンと切ることにしてルーズなのはお断りって態度、というか方針ってことにしといた。それなら理由にできるし悪質ならブラックリストにしたり、動向を把握することもできる。

 お店の防犯やキャッシュレスをチートなオトモダチの能力で構築したんだけど、ずっと頼っちゃダメだからそのノウハウを研究したんだよ。

 クサい防犯って街の人達の評判が悪いから止めたの。

 良くない事の筆頭があの街じゃニオイだったけど他では違っていて、悪い人がハッキリ分からないのって怖くないんだろうか。

 いっぱい調べて研究したことが何より通貨造りに活きていて、遠くに伝えるって方法もその派生みたいなもの。何でも興味を追求して、(こだわ)っていたことが他に応用が出来るし、研究することはムダにはならない。


 スタンプ自体には動力はないの。ある程度の大きさがあるペンダントとかのアクセなら盛り込めるけどスタンプは微少だもの、感知する程度。

 なのでスタンプだけの人達は主に管理されるためね。拡張機能(ステータス)が使いたければ端末を買えばいいし、この街に限ればアチコチに時間を表示するモノがある。

 その仕組みに気が付いていないだろうけどね。

 聖国の人達はお仕事配分するときに押されて、役人達とかは健康検査でポン。

 その他の人達もなにがしかの理由をつけて満遍(まんべん)なく、赤ちゃんも押される。痛覚神経が感知しないくらい針は細いから平気だよ。

 来た人達は到着記念のノリで気軽にポンされるから、人によってはコレクションなつもりでいくつもするのもいるかもしれない。目印なだけなので、いっぱいあるとか大小とかは関係無い。

 時計とかをおみやげにしてもキレイだね以上は起きない。スタンプという受信機が必要だし、クローネシステムのサーバーが近くにないと表示はできないよ。

 やって来るってことはスタンプが増える(不明者が減る)ってことでもある。

 前回は国の威信を掛けた行事だから不正は起きないだろうって、砂の国の人達もありえないって言ってたから、個人のチェックシステムを(はぶ)いていた。イベントの構築が大変だったし、ゲームの精度を上げる方に注力して「だろう」した。実際に手が回らなかったのはホントで予想以上に人が集合して大わらわだった。

 まあ、試合を見られないことで早々に(あきら)めちゃったんだけどさ。


 始まってみたら色々あったし事件もあった。ナリカワリや興奮剤とか想定はしていたけど、実際にあってショッキングしてたのは砂の国の人達だったけどね。

 疑っていればすぐ見つかることだったろうけど、発覚は本戦になってからで観客はすでに「おかしいな」していたみたい。

 初めての人達でも何試合かすれば覚えるってことで、街中でも簡易なニュース誌はあってメンバーは分かる。

 観客からのは知っている人と違うではなくて、自国であっても隠されてたゲームだしで、誰もが初見ばかりで登録している人達の文字情報だけだもの。

 それが毎日来てるとかご贔屓(ひいき)チームがあるとかの人達がね。確かあの顔って誰それでファール累積して出られないんじゃないかってウワサしてた。

 一方、運営側で発覚したのは同じ時間に二人いられなかったってことで、それまではずっと気が付かない。

 ニュース誌に書かれて「オレ気付いてた」「アタシ知ってた」っていっぱい証言者が現れたら、発覚しただけじゃなくかなりの試合で不正しまくってた。

 言い訳の「兄弟」とか「親戚」とか言ってもニュース誌は登録の情報しか載せないから突き合わせれば証言と合わせて出場の全部が判明するっていうのもあった。

 それでその辺を強化していて、当人だという証明が(他国人だと区別が付かない人もいるから)大会パス程度では見抜けないってことで、髪色とか目の色程度で認識しているっぽいから雑な変装程度でも顔パスしそうだなあってね。

 それで表向きはスタッフパスを首から提げるにしたけど、実は入国の時の記念のポンが認証の(きも)というのは気が付かないでいいの。


 すぐいっぱいになって場所取りでずっと席がおさえられてるっていうのを取りあえず無くすために全部を予約席にした。せっかく来ても見られないとかで試合観戦を(あきら)めた人はきっといて、それがスポーツ離れになったらイヤだもの。

 席もドンと増やして追加席も足した。余るくらいあった方が良いし、追加にしたのは大会後には過剰になるから取り外せるようにしてる。

 演出ではマスゲームみたいなのはあるけどキッチリできた砂の国の人達みたいなのは聖国じゃ無理そうだったから、この時にこうっていうパターンを3つだけにしていて、ヒラヒラを多めでゴマカしてみせている。

 お花が大会のテーマで街もお花いっぱいにしてる。

 段々と天井が閉じていって、お空いっぱいにお花っていう演出にした。

 実は元々は違うのだったけど、思い通りに動いてくれないし、覚えてな〜いっていうのばかりでこりゃダメだって直前になって急遽(きゅうきょ)コレにした。

 う〜ん大丈夫かなあ。

開会式はオヤツ時間から始めて、色んな演出がパ〜になったせいで

映像が中心のやっつけなんだよね。ダメならダメでもっと早く決めてでしょ。

まあそれなりにはしたんだけど行進が早まって、自分のチームの順番が分かって

いなくて、後でポロポロ追いかけるのがいてしまらない。

行進に出ないって考えはなかったみたいで何か面白かったんだよ。

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