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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
98章 れっつスポーツ大会!
831/833

820 いよいよ始まるよ。*6/21

6月21日 水曜(旧暦の晩夏、東はこれから暑い季節だけど、西はね)

僕らが住んでいた聖国圏は全体的にだいぶ北らしいんだよ。

それもあって季節がちょっと違っていて、そろそろ夏が終わりって感じ。

東は雨期が終わってこれから夏本番ってなるんだから不思議だよね。

 街は工事中なのをそれなりにみせたし、期待が薄くなっていた試験で優秀な人材を大量に確保出来た。聖国の人達は勤勉ではないけどナマケモノではなくて、新しい事に目を輝かせている子どもみたいな人達が多いみたい。

 今は用意した仕事の範囲でしてるだけだけど、スポーツ大会を機に色んな人が集合してお仕事を生み出せるようになるといいな。

 聖国ではね。「聖国圏の維持」「研究開発」「街活性化」の三本柱にしてる。

 無限鉱山がなくなった(だけじゃないけど)から利益を出さないといけないし、良い人アピールって苦手なこともする。

 もう今までのようにパンや肉とかを配布していれば、人が満足する・・ことはなくて、まずは仕事をさせて続けられるかっていうのをみてた。

 その時に生活のグレードを上げて、美味しいものキレイなもの、楽しい何かをするためには稼いだお金が必要って意識をさせたの。欲しいもの(使い道)がないと意欲も()かないものだよね。

 その前には元勇者達が市民を巻き込んで悪党(と設定した(やから))をナイナイしていて、キゾクやチンピラの(たぐい)、その設備とかを一掃してた。

 歴史の変革時期には普通にある事で血生臭い。ダラダラ続けるのは悪い政治で前にコラ〜したことを覆すことになるから「よくあること」の範囲に留めて期間も短くした。魔女裁判とかはこの悪用で今後は起きないようにコントロールする。


 全部が国営(補助金制度だけど)のようなものなので、実はお給金を国が調達しないといけないというヨチヨチの国。稼ぐってことをずっとしてこなかったくせに結構お金持ちだったのは国が提供の代わりに得たものに少しの価値とリアル商売を実はしてたから。研究に傾いた国は魅力的なものをいっぱい開発していて、僕らが売ってきた馬車とかもそうだし、鋼材や宝石、貴金属、武器が高く売れた。

 働く人達の給金は悪くなかったはずで、官吏は試験の難易度に見合う高給だったはずなんだけど、途中でキゾクに抜かれていたんだよ。

 それで珍しいものは集まっていた。日雇い庶民は買えなかったけどね。


 街が変わって輸出したい人達が今までのが売れないと困っちゃうし、ごっちゃんだったのは僕らではなく、周りの国や地域だった。

 飢饉(ききん)とかパンデミックとかはたま〜にだけど、騒乱とかハラペコがしょっちゅうあって常備が必要ってことはなかったんだよね。

 もらうことを当たり前にしてると作ることが(おろそ)かになる。それが普通になっていると誰もおかしいって思わない。

 何度も通達したけど人員を送り込んでやったのは最近の事で、誰が誰のためにをハッキリさせるために地域をまとめて分離独立させて債券を発行、債務にさせた。

 栄養満点に調整された肥料でマニュアル通りにすれば今年は希望の持てる収穫量になるはずで、来年はもっとになるから輸出だってできそうだよ。

 援助という幻想がスッパリ切れている取り引きなのに、恩を感じざるを得ない状況にもっていくことができていて、今までは不干渉だった南方へもほぼ指令として伝わっていて通貨を買わせている方が偉そうにみえる。

 聖国の役人はヘコヘコが習慣づいているから、とっても申し訳ないって感じだったみたい。振り回されてかわいそう。


 南方地域は、お金を払うことになれば大手を振って参加出来るからその方がいいという真っ当な考えを持っていて、さすが商人が多い街らしい。

 新通貨移行について調査をした結果、マイナス評価がなかった。まだ表面化していないけど、各国に提示した金額はイコール国の評価額ってことで小国は大体がプラスで大きくなるに従ってマイナスになった。

 大きいなら総合力で伸びがあるはずなんだけど、主に人的価値(伸びが期待できる部分)が低かったんだよね。

 庶民は交換に殺到する。持ち金が少ないんだから100パー交換したい。商人達もそう。余裕がある(お金持ち)達が最後というのは自信があったんだろうし、人任せだからまず自分達の交換が終わってからノロノロとする。

 大丈夫なところは経理に闇がないというのは当たり前だけど、プラスでない限りはある。期待(成長)分増えるから、それだけ大きくなっているはずだけどね。

 小国は仲介の国、大国の中抜きがあっただろうけど、(あらが)う方法はたくさんあるのにしてこなかった。なので判官贔屓(ほうがんびいき)はしなくて純粋に評価するから一応若干プラスにはなる。

 じゃあその他の国はどうしたのかはそのうち。ニュース誌のネタだもの。問題が起きて大きくなってからかな。


 今、人がいっぱい集まって来てて、ちょうど予選というか記録会をしていたり、練習試合をしたりしていて、バタバタだった前のとは違ってだいぶそれっぽい。

 去年の試験ウェルカムの時は高給な宿に集中したものの。お眼鏡に(かな)わなかったみたいでいっぱい文句をいわれたらしい。

 そりゃあ今までは臭かったし、泊まれればいいって感じの人ばかりだもの。受け入れる側教育にノウハウはなくて、いつも同じ朝メニューしかなかった。お値段も一般的には高い宿じゃあなくて普通な宿ってだけ。それが一番良い宿だったよ。

 文句は分かりやすいリクエストだからチヤホヤして残らず引き出す。理不尽な人達を受け流すのは日常だったものね。

 それでも文句言われまくるのは心がすり減る。僕が経験してやってきた作法とかを注入することに反対はなくて、お外の現状を調査しつつ、この場所ならではのいらっしゃいませを構築したんだよ。

 今年の試験ウィークでは前年とお客が違っていたみたいで根本的な不満ぽいのはなかった。それはメニューを整理して基本料理知識(高級料理は材料からムリだけど庶民を一歩踏み出したものなら間に合う)を1年特訓して材料を供給する仕組みを作ってコストダウンをしたし、それなら材料がムダにならない。

 残ったもののアレンジとか庶民ならではの工夫を使うんだよって。

 僕は高級宿運営の経験がないし、そういう層のための設備を作ることはしない。

 無理な背伸びをして失敗するくらいならやらないことにして、最高が下の上だった宿は中の上を目指している。今は質より量だもの、(さば)ける方が大事。

 もちろん品位は必要な要素でグレードは宿代の目安なだけ。汚いとか誠実でないとか美味しくないや安全が怪しいのは宿とはいわない。


 春はいっぱい来てくれて、宿や店やあちこちの設備だけでなく、トンテンカンしていたり街の住民達にも人を迎える練習になった。

 永らくボンヤリしててアクセクが未だに出来ないのに外から人がドンドン来る。

 ペースを変えるのは難しいから、取りあえず慣れてって。

 まあでも僕を無視する他は今のところ順調だったもの。大丈夫って思っている。

 ツアーパックは前入りの気の早いツアーでたぶん昨日。この期間に用意したのはセットものしか用意していなくて予想の半数はこれで来るし、それぞれが組んだ旅行とか個人のとか馬車の乗り継ぎしてくるハイカーとかがパラパラ来てて、街がザワザワしている。

 当然選手は一般の人達と混ぜるワケにはいかないので、共同住宅のところに入れてあってインフラ完備の家族住居仕様でこの一角は中層のがドンドンって建っていて大会が終わったらここにこれから来る住民が入居する。

 今トンテンカンしているところは今まで住んでいたところが更地になって仮設住まいの人達の新住居なんだけど、10年くらいで新しい所に引っ越しの予定。

 これは練習ってことで建築に適性があるとしたり、取りあえずの仕事でやっているだけの人達。


 砂の国の新しい建築方法をしてる人達をスカウトしてて、60年程度しかもたない建築をするってワケ。たぶんこれがこれからの建築の主流になるのだろう。

 耐久が短いのを建てるのは何でなんだけど早く出来る。みんなせっかちだし、寿命はそんなものだから気にならないんだろうね。

 僕が最近している高層建築がこれを元にしてて新しい方法を考えて建てているから、その技術を開示してスカウトをしてて、これは成功する。

 実際に街に建てているんだし、4期工事の基礎までしたところで後のは空き地、公園や大会とかに使える用地として残している。ポンポンと建てた運動設備は大会後には過剰だし客席がないのはその後も利用出来ないから壊して緑な公園にしてあるはず。

 全部が街で完結していたけど、次回はさらに周辺の開発に利用する。こんなに効果がある事業を狭くまとめるのはもったいないよ。

 大国の辺境部を切り取ったように砂の国も南北で分けてる。仲が悪いってワケではないけど、広すぎるからって理由で将来的には領土面積はチカラになるだろうから同じくらいになるように狭いところをまとめているのはそういうこともある。

 今の能力(国力)のバランスでまとめているとみんな思っているだろうけど、そんな近視的やり方ではなくて、どちらかというとかなりデータ的にサクッとだから国力にはかなり差ができてるけど、これから(おぎな)っていけば良いんだものね。


 前の時は始まる前からバタバタで開会式の日も予選してて、終わって急いで駆け込むって感じだった。試合も短縮版や延長が長くならない工夫とか対戦組み合わせをフルシステムでやりくりするくらいギチギチ。会期もギリギリまで延長してたしね。

 予選会をしてみんながカチリして絞り込みは終わっていて新競技の足切りもだいたい済んでいる。

 予想通りかなり甘々な記録だったっていうか、子ども記録を抜けないんじゃお見せできないよ。大会は国の威信をかけた戦いなんだもの。

 お粗末な出来はないはずで、しょぼいチームしか作れなかった村レベルの人口しかない国は今回はないの。いくつかをまとめたりして一通りの選手が出せるくらいにしていて、政治機能や農工業が成立するくらいの規模にしてる。

 やたら細かい国があったし実質国のような地域というのも国扱い出来るような自治体にこれから指導していくんだけど、まずはスポーツやりなはれ。

 前会は10ちょっとを見込んでいたはずが3桁になっててビックリしたし、嵩増(かさま)しのためにフットボールを2チーム可にしてたから予選が大変だった。

 人が溢れたことで復興が加速して、まず砂の国自体がやる気になったし、興味を持ってくれた人達やウワサを聞いた人達が集まって来た。

 まあでも色んな意味で大変だからまとめま〜すにしたんだけど、驚くくらいアッサリ受け入れて何の問題も起きなかったのはナゾ。

 一悶着(ひともんちゃく)がいっぱい、どこも起きると思っていたんだけどね。


 今回は特別室っていうのを作らないで全部がオープンにしたし観客席も広げたから観戦できる人数が一気に増えている。それでも来る人数が一桁上がっているし、席取りで混乱したくないから全席を予約にした。ツアーパックだと予約時に希望を出してその合否が到着すると分かるってことだけど、希望下位のだと期待しないとか、何となくで入れただけってこともあるからキャンセルは出る。

 半H前で締め切りして予約がない人にもチャンスがあるよにした。僕も見られるようにね。

 前はずっと同じような団体がそれぞれずっと確保してた。

 グルンワルドとかシオーネとか東の地域とかあって、それに僕の席はなかったし立った人達でやっぱり見ることはできなかった。それで大会自体の興味はなくなったんだけどニュースとして入ってくることに反響が大きかったんだよ。

 それでやっぱりこういうのは必要なんだなって、だけ。

 積極的なのは元々やりたかった事だからで誰かっていう具体的な何かだけがなくなってる状態。地域に必要だからするし、イベントは楽しいよ。

 開会式でも少なくないキャンセルは出て、抽選で一喜一憂してる。

 準備はいっぱいした。さあ始めようね。

じゃあ始まるよ。立ち見はだめだから急いで自分の席についてね。

始まりま〜す。

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