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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
97章 楽しみたい夏にしようよ。
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818 聖国ってどんなところ?6/18

6月18日 日曜(晩夏、日没がどんどん早くなるねえって夜9Hに言うの)

案外自分の生まれ育った街って知らない。他所(よそ)では隅々まで見ようとするのに

ワザワザ見たいとは思わないし最近知ったってトコばかりで、へ〜へ〜って。

だってずっと臭かったんだもの。

夏は特にヒドかったからそういう印象しかないよ。

 街のことを思い出にしたいとかカッコ付けてたけど実はあんまり知らなかった。

 高い所から見て全部知っているはずだけど現実(そうあって欲しいこと)とは一致しない。そういうことはままある。

 見えているのに認識されないは悲しいくらい自分のことだったのにね。

 (すき)のない観光地って計画は使えるものはなんでも使うってことで、遺跡を修復してキレイに整備したってことにしてる。

 今まであった廃墟(たぶん人が住んでいた)とかは真っ先に解体されてサッパリなくなっているんだけど数百年経っているものだし、まず調査じゃないの。

 よく目立っていた高い塔とかの建物が一番新しくて何のための設備だったのかは分からないけど、ツルンとした煙突みたいなツマンナイ塔でポキンと折れていたし、そういう歴史的、美的価値の低いものはどうでもいい。

 狭いけど登れるものだったし、二重らせんになっていて上りと下りでゴッツンコしないように出来ていた。それに付随していたような大きな廃墟(はいきょ)の方は古くても現役なのに広々空間というのは落ち着かないようで、住む人はいなかったみたい。

 最初に建て直したっていうのがオカルトになっていた一夜塔のようだけど、それはいつまでも消えなくて、それで気持ちに変化が起きたってことらしかった。

 新しいはずなのにかなり昔の様式ぽく飾りや文様やたくさんの像が付いていて、経年劣化っぽい感じがして落ち着くようにしておいた。

 何か前のとは違う気がするし、こんなに見上げる感じじゃなくて比率がおかしいなっていうのは意外に誰も思わない。不思議だよね。


 それからポツポツ建って、メインとかの道がキレイに広くなって、更地が増えていったのと同時にトントンって音があちこちから聞こえるようになる。

 あっち行けされたら家がドンとあって出入りでピッて音がするとガチャリして入れるようになったって、今までカギが付いていなかったよ。

 広々で天井が高くて4階建と思っていたら2階屋だった、とかね。

 備え付けの収納が便利でいっぱい入るし、もちろんケラー(地下室)の割り当てもあって洗濯室もあった。水は押すと出るし、お湯まで出る。暖房用のシステムまであって、たしか雇用契約に税は家賃コミってあったような。

 ウェルカムドリンクはガス入りの水で美味しい。ちょっとガンバってみよう。


 住民用のはちょうどしかなくて大会の来客用の住居とかある。移住者も増えていて、それをトンテンカンしてるって感じなんだけど、そっちは練習の扱いで技術を学ぶとかお仕事を選べない人達のとりあえずのお仕事ってポジション。

 砂の国から技術者がやってきて、聖国の建築を学んで技術をバージョンアップさせたら、それも建て替えする予定。

 土地は余っているように思うだろうけど有限だもの。かつては100万人いたっていうのも本当みたいだし、スポーツ大会や資格試験だけではなく色んなイベントをして瞬間人口が増えても平気な街にする。

 低層の建物ばかりではもっと人口が増えたら、すぐいっぱい。それじゃあスキマがなくて息苦しくなるよ。

 公園ならステキな広々な原っぱが欲しいし、緑はいっぱいあった方がいいし、面白そうな裏道も欲しいよね。

 マップ作りを反対されて作っていないせいでマイゴがいっぱい。その案内をするという余計なことが起きて役所機能が試験期間ストップしてた。

 だから言ったのにぃは言わないの。分かっていてモヤリしていることは利用した方がいいからね。


 マップ作らないからって街の意識が部分になっていたんだよね。必要な部分の点と点を繋げば良いだろうしてた。

 街はずっと広かったし、今までなかった交通がなくても困らない・・はずだったんだけどそうじゃないみたい。

 簡単な調査ではそれぞれが500Mくらいの生活圏しかないから、そこにパン屋とお仕事を用意した。なのにワザワザ遠くでするのがそこそこいる。どれも繋ぎみたいなものなんだから選ばなくていいのに何でなの。それで遠いって文句を言うのが分かんない。

 馬車(馬はいないけど)網を整備することにしたけど、人は足りないし無人でいいやってことにしたから、やっぱりマップは要る。

 精密なのは登記と都市計画くらいなので役所に納めるだけだから問題にならないだろうのはずなんだけど、各国の主要都市や軍事拠点ぽいのもあって何の建物なのかとかエラい人住んでるよまで調べてある。大いにビビるといいよ。


 商会のある街みたいにガイド用パンフやガイドブックを作成、出版した。

 元々聖国には出張先のまちとかの食べ物屋や雑貨の地図スケッチがあって、それを覚えていたから街散策とかはスムーズだったんだよね。

 何代も続けているって店ばっかりだから、それを少しずつ加筆してて、メニューの書き込みなんかもあって楽しかった。というのがガイド本のはじまり。

 覚え書きのようなメモなんだから文句を言えないんだけど、もうちょっと知りたいって情報が欲しかったんだよね。だって「美味しい」とか「高い」「店の位置」くらいしかなくて具体的なことには触れていない。

 ナゾ絵じゃなくて、上手な人が描いてくれれば何の店かが分かりやすい。道は大体合っていれば迷わないからそれで良いの。いろんな店に満遍(まんべん)なく行って欲しいし、あんまり集中するのも他に迷惑するから避けたいでしょ。


 最初に作ったのってゴハン用のだった気がする。

 どこにどんな店があるのか、評判はとかの一定の情報に付加したいことがあれば分かれて食べてみるしないでもどれかって選べる。

 魂のメンといっても色んな工夫があって、どれも美味しいけど1杯しか食べられないのが普通だもの。それについ汁まで飲んじゃうからタップタプ。

 チャレンジはそのうちってしていると人気店ばかりに集中することになる。

 それだとせっかく集まったお店が知られる前に消えて行くかもしれないから、ガイドブックを作ったってワケで、何もメン通りだけに店があるわけでもない。

 でも意外に知られていないってことで、クチコミの限界ってヤツ。

 ローラー作戦をして食べて探してをかなり多くの人達でやった。僕らが街歩きしたときにはとても助かったし、本屋のおじさんに出会えたのもそれがあったから。

 そういうのを作ると反応も来るから何が知りたいとか、分析も出来る。

 僕らは人材を求めていたし、最初にした事業「お仕事紹介」も街の情報を収集してくれる。

 みんなはどうか分からないけど、宿をして、イベントをやって、お仕事をして、斡旋(あっせん)もしたら色んなことが分かってきた。

 それは何も知らない僕に少しの幸せと多くのカナシイをもたらして、たくさんの気付きを与えてくれることになった。

 身の回りだけだった世界がドンドン広がっていく。相手を知らないまま売っていた馬車とかはただ稼げるからいいやだったもの。

 それが周りに関心を持つようになって、期待に応えるとからしくないことを始めた結果がポイ。2回目もそう。3回目の気持ちはなくなった。

 けど期待はしてる。


 マップは案内が目的だけど、それで興味を持ってくれたり、お友達と行ってイイナってなるキッカケになればステキだなと。

 観光は甘いニオイで呼び寄せる植物だったり動物だったりで、お金を落としてくれるのと、今のここを知ってもらうっていうのもある。

 だから目印には見るとこ遊ぶとこ買い物するとこだけじゃなく、お仕事をしているところも描いてあるし、ほぼフルオープンしてる。

 硬貨や紙幣の製造はしていないんだけどフリで見せていたり、パンフとかの印刷も最近始めたから見てもイイヨな見学コースやガイドする人とか。

 北の離脱した国の新しい紙幣は砂の国がかなり前に開発した1枚1枚ガッシャンコって刷っていて、多色を同時には出来ないのとたぶん同じだろう。

 いきなり持ち出して改良までは出来ていないだろうから、位置合わせには苦労したんじゃないかなっていうのが色ズレ加減やインクのノリ、仕上がりのバラツキをみると分かっちゃう。

 倉庫から引っ張り出してやってみたらできて紙幣製造という無謀なことをしたのだろうか。どう考えてもヤバさしかない。

 国の中だけで短期に流通させるものならそれでも良いんだろうけど、あの国は輸出で外貨を稼いでいるし、あっちの方は他所(よそ)から国内に無いものを輸入していたり観光の人達が重要なはず。

 双方が自前のゲーム通貨みたいなのを作っちゃったから、その間の決済はどうするんだろうね。

 他の聖国圏ではない北方の国々は既に自前硬貨があって、国が価値を割増し保証をした金貨銀貨を基本とした通貨があるんだから信用度は全然違うし、決済のために外貨(聖国貨)も用意してる。

 同一通貨、巨大市場っていうのはアドバンテージだったから、他と比べて有利に取引が出来ていたのに止めてしまったら混乱は必至だろうし、何か混乱があったらそことかに付け込まれるよ。


 予定していた試験による勧誘が今年はできるようになったからスポーツ大会を聖国でしなくても良いんだけど、心配だったスタッフのアテがつくようになったし、何よりみんなが楽しみにしている。

 御者の大量ゲット、馬車の改造、道を整備って要因が重なっただけじゃなく、大国の離脱で広報が出来る人材が用意出来たのが大きい。ニュース誌が出せるようになって情報を集めて刷れる人達が来たって事はすごく大きいよ。

 ニュース誌を始めたときは、あらかじめ記事をいっぱい用意してそれに周辺のネタを入れただけだもの。

 専門情報やコネタ穴埋め記事を用意しているだけで、みんなで記事を作ってる。

 絵は場面に合うありものを使っていて、子どもばっかりだからって絵を描いてもらってたゴシップの人達はあの国から連れてこられなかった。

 文字を読めるとかニュースに関心があるようになって、そっちも売れているみたいだから引き抜きは厳しいし、これからチャンスだとか。

 何でも才能を認めるここでなら絵心のある人はいて、色んな記事に対応出来るように予想されるトピック用の下絵スケッチをおこしてもらっているところ。

 あともっと広範囲のマップ作りで試験時に去年作ったのが情報が狭いっていわれて情報を増やしたものの、試験関係の設備とその周辺だけの狭い範囲だった。

 今は交通網もあるし、だいぶ進んで見所は増えたし、スポーツ大会の設備は街に散らばっている。

 センター近くに作ったのは市民が楽しめる程度のなんちゃってで、フルのをドカンドカンって造ったら、それぞれが遠すぎて楽しめるって感じにはならないよ。

 計画通りだから、どこに何があるかは分かっているし、そこに行く最短ルートや時間も知ってるけど、僕が作るのは情報を詰め込んだもので効率は良いけれど面白みがないそうなので、ニュース誌の子ども達と忍者な人達で作ってもらっている。

 実は聖都ってバカ広かった東のあの街より広くて、あっちは空き地や林もあったけど、ミッチリ(遺跡だけど)家が建っていたんだよね。

 100万以上いたのかもとかあんまり興味ないけど、まだまだ現役で使えそうっていうのは毎回壊すときに思ってた。

 遺跡な街だけれど、カッコ良くてキレイで意外にカワイイってコンセプト。

 昔の人達の窮屈(きゅうくつ)さが良いっていう感覚は今の人達にはないから規格は大きいし、スケールは何倍かにしてる。

 遺跡っぽさは汚しを入れているだけでどこも新築だから粉っぽさはないよ。

 そりゃ大昔に快適って観点はないんだから、そんなのじゃ危ないでしょう。


 聖国が独裁者ムーブをやめて急速に黒幕化しているのは本体が復興やイベント開催で人手不足になって手が回らなくなったからで、ずっと細々としていた救済活動を止めて南から買い付けるように紹介したり、自給できるようにしたら各国に人員を送れるって思っていたんだけどね。

 だけど人が足りない。結構いるから平気って思ったけど行きたくないもいる。

 じゃあまとまってよとかもあったけど、そういうのに不満っぽいものはなかったから、データ上で不足を補うように統合したのは受け入れられたことになってる。

 部族とか種族とか貧しいから、パイを取り合って(いさか)いが起きる。紛争の目は早めに潰してきたし援助も小まめにしてきた成果らしい。

 政府より他国が信用されているっていうのは不本意だろうけど、そういうのが混ざっていても問題にはならないってこと。色々いるのは多様性でステキだし、そういう区別はよく分からないよ。

 まあとにかく、たぶん今のところはトラブルは起きていない。ハラペコにならなければ争い好きの人達でも案外ニッコリできるものだものね。


 春に学校を計画したんだけど、教える側の人員と一同に集めることにハテナされて、せめて塾ってことにして一箇所ではなく色んな場所ですることにした。

 ワザワザってところに何で反応するんだろう。集まれば団体で出来る事もあって楽しいのにそこは理解されない。ここでも生きるチカラ的なものは不足しているし、親がそういうことが出来ないし、ゴッチャン体制だったからパンを自分で焼くという発想自体が無いんだろうね。

 自由って突き放された人達って、想像しているよりも出来る事が少ない。僕は興味で何でもしてきたけど、もらったパンを(かじ)っているだけのばかりだったよ。

 今はそれも終わって「仕事しろ」って制約を受けて、何でもお金を出して買わないといけなくなった。人々が選ぶってことを始めて、選べる楽しさを知っただけで、街がカラフルになったし、食べ物やモノが溢れるようになった。


 巫女(みこ)だからって街の人達より優遇するつもりはなくて、外からの才能のある人達をかき集めるようにしてる。それで競うことになるだろうし安穏としていた人達がもうそういう波に呑まれている。

 ただで供給して安心していたパン屋とか、適当な服屋とかは早々に退場することになったはずで、お仕事割り当てで作った仕事もいずれなくなる。

 スポーツを先取りして学んで資格を取った人達とか残っていくだろうし、ここでは簿記程度では仕事にありつけないから会計士とか税理士じゃないと無理だろう。

 研究している人達が欲を出してくれば資格を取ろうとしてくれるかもしれない。

 極端に官吏と経理資格だけに(かたよ)っているのはここだけだもの。

 街が活発になっていけば、お仕事も増えるだろうし資格は有利とか起業援助をしてるってパンフ作ったからこれからに期待したい。

 そのためには基礎学力の向上が必要なんだけど分かっているのかな。

 当分塾は無料にするから助けが欲しくなったら来てね。

 僕ら関係のところでは読み書きがようやく出来るだけでは知識人とはみないってことで、そういう感じの指針にするというのを春にしてる。

 他所(よそ)ではエラいが脱落しているみたいだし、大丈夫って聞いてみようかな。

自由って厳しいの。ホントはね。

だからちゃんとあんよは上手をしばらくするし、そっから落ちた人も

も1回、まだまだいけるって応援はする。くじけない限りはね。

根性とは言わないけど、メシ食え、好き嫌いすんなは言うかもしれない。

おいしいはきっと幸せをチャージしてくれるんだよ。

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