814 花火っぽい祭りする?6/4
6月4日 日曜(晩夏で東は雨期だけど、シトシトピッチャンではないの)
僕がお祭りしたいって思えば晴れるし、この時期は晴れると暑いって
思っているからなのか明るい曇りで日は差さないけど青空がみえる。
ちゃんとありがとうする。うれしいもん、そういうの。
銀行本店のある村、通称銀村でこの前、例の爆走お祭りをした。
今年のは大小あって、いかにも重そうでデッカくて絶対曲がらないって山車を改めてみんながみるとウワ〜ってする。演じてた本人達でさえも、一年ぶりにご対面の時にはそういう反応してて(ムリムリ)(できるわけない)ってタラリしている初見の若者達の反応で気持ちを落ち着かせているのかもしれない。
ここのレイアウトを考えるときにギルドの人達と区域ごと用のってして「見せ」をして対抗するってアイデアを出した。それに隣街も入れてってお願いをしたの。
2つの地域が溶け込むためには一緒に遊ぶのが一番だもの。それが争いのようなカタチはどうかと思うだろうけど、僕は戦うことや争うこと競うことを排除はしないし、むしろ推奨しているっていわれる、自分ではよく分からないけど。
この祭りって元々は曲がるところって一箇所だけで、曲がらないデカい台車をグルンとするのって面白いでしょうってだけのものだった。
それはそう。いっぱいあった区域全部にお祭りを考えたんだもの。着想だけってなるのは当然のことなんだよってことにしてね。
練り込みが甘いから参加するところの人達が付け足せる余地を残していて、それが区域を練り歩く・・じゃなく爆走した。
バカンバカンと家に打つけて、曲がり損ねてド〜ンと倒れたり、あっぶね〜したりっていう危険なのが逆に受けた。
段々と踊り手が増えてってパタ〜ンだけど地元がアッサリ受け入れた。残ったのはそういうところ。
どちらかというと周りの方が多くて、一時期乗っ取られた感じになっていたところもある。ここもそう。あの人達はおいしいとこだけしかしない。準備にちょっとしか来ないし、片付けは全くしなかったんだろうね。
それでも盛り上げありきになっていたから、騒がしい人達が西地区に行って自分達だけになって、僕を無視するから商会の援助も補助もないのがどうなるか。
去年はギルドが僕の傘下になったから僕の仕切りのお祭りをした。メンテして劣化部品があったから構造は再設計してる。
いつものをすると、頑強な男の人と強い女の人しか(危ないから)参加出来ないのがイヤで見かけは同じだけど構造材を変えた軽量版を用意して、参加したかったけど体格的にできなかった普通の男の人と元気な女の人が参加が出来るようにしたし、それをスケールダウンしたものも用意してみた。
いわゆる子どもだまし版にはしたくなくて、コーナー部分には走りながらフックをいくつも掛けてヒモのチカラでターン。それをさっと外すっていう舞台でやっている空中浮遊をここに持ち込んだ。
音響効果と相まって手品みたいなヒモワークはみんな驚いただろう。
チャチなのはイヤだもの。迫力が足りないなら他の事で驚かせればいいんだよ。
盛り上がって良かった良かったしていたんだけど、何か忘れている気はしてた。
それが提灯にヒモを付けたのを回すっていう隣町用に考えたアレ。
今さらだけどそれを日曜の夕方からした。
けどね。忘れていたのがほとんどの人達で待ち構えて用意していたって人はホンのちょっと、というか去年のを大切に持っていたり補修してくれてたって人だけ。
お祭りの計画書にはなかったんだもの。忘れんぼな僕を責めてはいけないよ。
その前の年、僕が考えた時のには当然書いてあって収支、提灯飾りの作り方と費用とか運用方法とか次はこうしたら良いという考察もあった。
お祭り終わってから呼びかけて造りましょうってしたの。地元のお祭りなのに与えられたものを使っているから記憶に残らない。
代案がなければやるしかない。僕にとってお祭りはとても大事な事で必ずする。
繊維、織物業も主力にするんだし、飾るのは端切れをもらってきて付けようってしたんだよ。
出来上がったのをクルクルしてみると、キレイな布がヒラヒラ舞うのがとてもステキって感じる。直接関わらなくても色々な生地に触れる事はいいし、地元の新しい産業を理解する手助けになると思うんだよね。
この国では副収入としてカイコを育てている農家があって、藁葺きの一般的な家屋にある空き部屋を使って飼っていた。ついでに出来ることなのにポツリポツリ程度だったのは受け渡し価格が安すぎたからだろう。王都では高級品だったし、西の僕らがいた土地では超が付く高級品だった。
それで臨海地区の農家に推奨するネタというか、農業ギルドが今までより高く買うよってして糸を紡ぐ必要もなく育てるだけとなれば大いにやってくれる。
カイコのゴハンになるクワは人に優秀な木で、実は美味しいし、お茶にしたりもできる。アレは西にも流れて来ててマルベリーっていうのがクワだった。
シルクはある場所の特産品だったんだけど、虫だけ送ってきて色んな種類の葉を食べさせてみて唯一ムシャムシャしたのがマルベリーだった。
なんの説明も無しに生育できるとは思っていなかっただろうね。
増やそうとがんばっていたんだけど、東に来て普通にいっぱいいた。
あとクスリにも出会った。新しい着想で何でもクスリにする探求心がステキ。
効能は今調べていて、いくつか新薬も開発してて治験の段階のもある。クスリの詳しい本を手に入れたい。
間違っている本ばかりあって、大元の亡国の薬学大全とか草や鉱物を研究した系統の全集を探しているんだよ。そのためのあの地域進出っていうのはダメ元だったんだけど結構いい線行きそうかなあ。
まあ、あの人達の何代目かになるんだろうけど。
東西の視点の違うクスリが出会って新しい発見があったし、意外な治療法の発見とか素行のよろしくない結果のアレのもあって、北の湾の拠点での治療薬の短期治験が終わって中期間の治験中。結果はかなり良くて経過が良いし肉も付いたから治験はもういいよして大人達はいくつかの村にお帰りした。
もう少し経過をみたいって猶予を延長したのに、態度の変化がなくて言葉を覚えようとしないし、畑もサボりがちならって東雲の人達も仕方ないした。
同情の基準は分からないけど捨てるとなると難色を示す。先住だからが理由みたいだけど、僕や人魚さん達はかなりドライにここにとって必要かどうかする。
イイヒトは気分が良いだろうけど子ども達をキケンにするからって事は言わないでパッと来てポイってした。
「遠くに置いてきた」ってだけ、悪者は僕だけでいいの。
それで常駐する大人が必要というのはずっとある課題。もう東雲の人達は交代で良い感じにはなっていたけど、可愛がるばっかりで寄りそうが出来てないし、数ヶ月程度で交代じゃ毎回初めましてからになる。
それに漁がちっとも上手くなってない。黒い大きい魚も捕って欲しいし、大きな貝とか海草とかの漁が苦手なら養殖を・・いやいや。
極北から部族ごと連れてきて交代で関わらせて選ぶにしてたけど、この人達も漁は苦手というか初めてだったみたい。それでも交代してきた時に漁が出来るよう農業が出来るようになろうと一所懸命してた。
生きる意欲が薄かった子ども達が目指す見本を得て言葉覚えようとかお仕事がんばろうとか、グッと成長した。逆におとな達がサボった理由にしたみたい。
猶予中に何したかが大事ってことが分からないならもうダメだろう。
夏なら泳げる海というのは魅力的だったようで3部族とも積極的にアピールしていたのは、ダメだったら「もう元いた場所にも戻れない」って思い込んでいたらしい。地域を空けるために部族を抜いたんだものね。どんなヤバい場所にって、ある意味ではそうかもね。
それで穏健な人達だったからかお互いが仲良くなって交流をするくらいになってて、大人が抜けた(実際は問題のを外した)枠に3部族全部入れることにした。
これで使える大人が増えたし、部族だから初めて見る年寄りがいる。あと子どもも当然いる。いっぱい話してくる言葉に舌打ちがあって何か怖いけど、勉強中の言葉は同じくらい。
あっちは極寒地で、こっちは恐れなだけで海はチャプチャプ程度で一緒、そういう確認が終われば仲良くなるのはすぐってことで、子ども達が架け橋してすぐ打ち解けるだろうね。
尻尾の人達は寒いことに慣れるまで時間が掛かるから、夏の間は良いけど寒くなると厚着過ぎだし、あんまり動かない。無条件に可愛がってくれるのは良いことなんだけど締めるトコはやっぱり欲しい。
というか同じ目線で寄り添ってくれるのが必要だと思うんだよね。
秋にはようやく収穫祭ができるかもしれない。その時は東雲やルミナリエの人達をいっぱい連れてきてお祭りってメモをした。
クスリの検証や開発には治験者は必ず要るからそういう役割をムリヤリ作って予定を延ばしてきたんだけど飲み続けてくれないし、オモテにみえる役割(お仕事)もしないとなると延長する理由が無くなる。
僕は理不尽とされるけど納得できる理由はちゃんとある。外からの人達が石を投げても中のひと・・あったねスパイス村で・・ま、まあ、納得させられるように動くのがいるからバラバラにはなってない。分からせるようにしてるし(僕を)捨てようとしても無理な組織にしてある。
理由が僕の中では必要だし、周りにもあるって事を証明や保証する。
ボンヤリ立っている標識、道に引かれた線っていうものが理由を得て、とても大切なモノになるようにね。
そんなだから、いるための何かを見せてくれないとイラネってなる。誰もにあるような感情、何となくかわいそうは分からないし、それを評価基準に入れることは無いから、猶予を与えてダメならポイしちゃうね。
きっとそれは広まって、当然って思う気持ちとかわいそうって無責任な気持ちがあって、かわいそうが大きくなるのはいつも。
来てエンガチョってしてたとか、憎らしいとか呆れとかを全部どっかにやって「悪魔」って、いつか石を投げられちゃうのかな。
今まで知っていたものに東のクスリが加わって倍以上に増えて、解明も進んでいるから、薬師を受験する人達は最新を毎年チェックしないと受からないかも。
試験範囲には東西のは別々にする予定で、それでも飲み合わせみたいないくつかは覚えてもらった方がいい。
世の中にすごくカライのがまだまだあるみたいってことは、附子みたいなのがまだまだある。アレはとても効くクスリだけど猛毒で知られていて、それに冒された人の顔が崩れたのをブスって言ったって説もあるくらい野山に普通にある。
南の大陸でスゴイのをみつけて冒険者(商人)隊対策に使った。
クスリには副作用があるから、やっぱりそれを抑えておいてもらいたい。
品質が場合によって上下してしまうと感覚的に投与するここの薬師だった人みたいなことになる。さじ加減で大変な事が起きるかもしれない。
常に抽出は正しくすべきだし、調合は環境を整えた上でする。
どのくらいって基準が答えになるくらいどこの誰がしても一定の効能を得るように調節する。さじ加減で毒にも薬にもなるんだから、資格を持たないのは内服薬を処方してはいけないし包帯を巻く程度までだろう。
日々内服するのは患者なんだから、間違えないように飲みやすいように粒にしたり甘くしたり小分けしてる。
クスリは少しずつ増やしていて、コンコンは自分で見てあ〜んできるようになって毎年ある熱病の流行がこの冬や季節の変わり目にはなかったのは庶民だけ。
薬師も薬草調達からになると苦手な人がいるだろうから、やり方は知っているだけで1回の投薬量だけ間違わないように注意すればいいし、ユトリあれば飲み方の注意もやさしく言ってあげられるよね。
実のところ治験はもう少し経過をみたいとこだけど、厳しい北の地で何もせずボンヤリというのは周りの一所懸命さの中ではムリ。怖い病気のがウロウロされても困るし、素行も悪いという細かい事は伝わらない。
治験はこんなものだけど飲む?っていうワラ状態で売る予定。効能が怪しいモノばかりだし、改善した例があるなら使いたいよね。
患者って、とても多いって事知ってるよ。ホントどうしようもない。
爆走のお祭りで良ければそれでも良いんだけど、チョイノリっていう感じがかなりあった。普段キッチリしている人達がはっちゃけている姿って違和感というか、すごく楽しそうにみえたよね。
反面、自分達のではないって気分になっちゃうじゃないとか、え〜マジメェ。
えっとね。楽しそうなら楽しめば良いの。
ちゃんとドウゾって、一緒にやろうねってしてくれたでしょう。そういうの知ってるよ、対抗心って気持ちだよね。
のほほ〜んってしてるって思っていたのに、しっかり楽しみたいって気持ちが芽生えたってことだもの。長距離かけっこのゴールをみんなで楽しむことが出来ても実は不安だった。
ぐらぐらジャバ〜ンってなってから生活がどうなるかって意識しちゃって、先の事まで考えてみたし、誰に聞いても分からなかったよね。
特殊な囲われ方をした人達はよくあるネッチョリやドロ〜ンっていうニンゲンらしさがなくて、とても魅力的だった。
コンチハして危ないよってことにも素直に聞いてくれたから、被害者はケガを含めてゼロという奇跡を起こして、おじさん達は違う意味で気に入って協力してた。
文化レベル的には遅れていたんだけど、素直さは吸収を早めるし復興というか街の転換もスンナリできた。
火薬という原料で大きくなった街だけど、もう戦いに関わるとかそういうのじゃなくて、聖国から来た僕にとって武器としては黒色火薬って古いんだよ。
大量に使う火薬は煙が少ない方が良いし、威力はもっとあった方が良い。
研究ではすっごいのが出来ているんだけど、あえて煙いっぱいで湿気に弱いのしか流通させてないだけ。
戦いに時間が掛かってくれないと間に合わないという理由なのかもしれない。
ドカ〜ンって威力なのを使えば早く片付くって考えもあるんだけど、それはエスカレートしていって、異常な考えをしたくなるのもいる気がする。
それで毒ガスとかは開発はするけど、完成したら封印をしてる。じゃあ作るななんだけど何でもやってみたいし、解毒薬や治療薬っていうのは事が起きてからじゃあ手遅れになるから、それをするまでがセット。
遅かれ早かれいつかは登場するから準備をしてるだけ。マッチポンプはしない。
そういうの知っていたら聖国と戦おうなんて出来ないよねえ。巫女っていうのはどっかおかしいものだし、理由が出来ちゃったら全部無しとかありそうだよ。
ミコが抑えていただけで実はものすごく好戦的ってこと知らなかったのかなあ。
戦うとなったら封印してるのを開放して、強力兵器をドカンドカンして毒ガスでぷ〜ってしちゃう。シミュでいけるとなったらやる人達だろうね。
気にしているようだったから「あれやってなかった」ってお祭りしたの。
クルクルが街いっぱいに広がって灯りがヒラヒラで揺れる。キレイだな楽しそうだなってうれしい。モヤモヤを抱えているような人達ばかりだったけど、もうそんな人はいないよって吹っ切れたならいいな。
この時期に道に広がるカサの花が見たかったけど、だからこれをしたのかもしれない。今度何をしようかなって楽しくなっちゃった。
お祭りの話だったのに、そういえばって北の湾の事になってゴメンネ。
意欲無い人達に順位付けることはできないし、転校生がやってきて
空気の読めなさっぷりでクラスが明るく変わったとかに似てる?
優しさは必要だったけど、もっと寄り添うことが大切だったんだよ。




