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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
95章 夏だからやる気になったのかもね。
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797 イベントどうしようか。4/20

4月20日 金曜(初夏、とても良い季節のしょぱないくさ物騒ぶっそうだったね)

思いのほか、忍者な人達が活躍・・というかきたえた結果が出た。

僕は秘伝書を全部見てるし、修練の様子は見てる。

物語のあの人達はキラキラしているんだけど、実際にすることはひたすら地味。

隠密ってまぎれ込むってことだもの。

僕らのいたとこでもいたスパイもこんな感じなのかなあ。

 野っ原に村や森が出来て、周りの勢力を飲み込んで豊かに暮らしているというウワサが流れているんだって。

 こんな場所なのになんでだろうけど村には足りないものばかりだもの、そういうのを持って来てくれる行商というお仕事をする人達はいる。

 この村はどちらかというと足りてるはずで、逆に物資を提供したんだと思う。

 そのせいで満たされた場所ってイメージになっていた。それはそう。服とかあまり気味だろうし、発色や生地の質が明らかに違うよね。

 貰い物だし、レートは低く交換するだろう。元々ここの人達じゃないから現状を分かっていないし、僕も提供物資に関しては気前が良いらしい・・というか着替え分とか、カトラリーをいくつか使うって想定しているんだから人数に対しては増えた分、増えるだろう分もきっちりで余剰ではないんだけど。

 それが分かって、ここで作ったものの他は勝手に売るなってした。

 きっと問題ごとになる気がする。


 初年度は物資を食い潰して、安易に売った食料や物資ではらぺこして(こご)えた。

 材木は燃やすためではなくて家を建てないといけなかった。夏は良かったスカスカな家の床は土なので冷えるから、せめて草をたくさん集めるべきだった。

 毛布がないと寒いし、ごはんが少ないと身体が温まらない。冬が冷えるって事は大陸のかなり内陸なんだからとか、そういう気候とかは知らないかもしれないけど出会った人にどうなのってするのは当然のことだし、忍者の子孫なんでしょ。

 原っぱは(さえぎ)るものがないから風がとても冷たいよねえ。今までの森のつもりでいたから冬は大変だったろうねとかの同情はしない。

 この寒さがあったから空っぽの自信は粉砕して現実をみることができたみたいだけど、寒さって怖いでしょ。

 森の中にいてハラペコで終わりを迎えてもそのままフェードアウトなだけにすることは受け入れたんだけど、寒さで終わることはイヤって身体も心も拒絶した。

 だから冬を越すことが出来たってこと。


 周辺を引き込むっていうのが手っ取り早い拡大方法だし数はチカラだからね。

 ごはんって言葉で引き込みができるくらいには誰もが生活に困窮(こんきゅう)していて、見たことのない上質な服とか初めての下着とか、タオルに感動する。

 原始人じゃないんだし、服は作るだろうけど誰もが上手に作れるわけではない。

 戦いのところは生産職をバカにするし、生産職の多い村は戦うチカラが弱いから従属を避けるためにも隠れないといけなくなる。

 それを取り持つのが行商人って職業で尊重される。移動を保障しないとモノが手に入らないからね。

 その行商する人に物資を売って、酒とか贅沢品を得たせいでサボっていて、秋にコンチハした時も去年と変わってなかった。

 夏はとても快適だもの。ボンヤリしてて怠惰(たいだ)してても何とかなっちゃうんだけど、せっかく作った畑はボウボウのままで何も()いていないから収穫はないの。


 ムキムキの人達を投入して、バリバリ畑を耕していって緑だったところを麦畑にした。まあ役割ってやつでね。

 それを見ていた後から連れて来た人達が共倒れを避けるために動き出したから、パネルな家セットをどうぞしてしっかりとした家を造りしなはれってしたんだよ。

 今までの人達じゃあ山のまま終わっちゃって、また寒い思いをするという不毛な事を繰り返すだけだから「少しで良いなら」って援助物資を減らしたりした。

 文字を持たない人でも分かるような説明書きにしたし、トンカチやネジの使い方はお馴染みだものね。あっという間に組み立てて家を作り上げて暖かな冬を過ごすことができたし、ちゃんとフミフミして春にはムギが青々と育ったんだよ。

 マトモに成果を出していない先住や戦いの人達。すっかりエラそうなことは言えなくなっていて上下関係がフラット化した。

 生産系の村を遠くからも集めて、行商の人達も取り込んで出発地化。

 手織りだったのをカタンカタンって出来るようにして、糸は持ち込むようにしたり、ヒツジをどうぞしてペラペラ生地だけじゃなく、モコモコも作るようにしようとしてるところ。ヒツジなら肉は取れるし革も素材に出来る。


 倉庫整理して色が変わっていた初期の頃の家のデコ物資をどうぞして、飾り気の無かった安っぽい村が変わっていったし、この前はトリやウシとかも持ち込んだ。

 目標を高くしても大丈夫だろうということで水田を始めるし、一気に畑を拡大することにした。

 ここまで目立ってくるとそろそろ村を要塞化しないといけない・・って思っていたら早速動きがあったんだよね。

 それでこんな風にって門だけ造った。スカスカでもグルッとすれば領土を主張できるって、戦いの人達に訓練がてら柵作りもさせればってね。

 冬の間、ちゃんと反省した尻尾の人達が作戦を考えて、各地に潜り込みも開始。

 この辺は今まで作戦の無かったチカラ技の戦いだったみたいで、作戦したらアッサリ勝っちゃったよ。

 次々と攻め込むって部族が連携したところまでは良かったんだけどツメが甘かったんだよね。

 瓦解(がかい)させる作戦で遺恨を残さず取り込みに成功をしたのがついこの前。


 イベントを残らず拾うってしたけど、行くかどうかはその時による。

 意義がようやく分かっても自分達からしないから、しばらくはするんだけど何年もはしないだろう。宿とか観光地の誕生日はどうでも良いことだし龍宮島は占領された不名誉な日だから余計どうでもいいにしたいだろうね。

 前のボケッとしたカオが気に入らなかっただけで、今の人魚さん達の表情が良いようにみえるといっても前の方が楽しくなかったとはいえない。

 占領した強者ルールで僕の枠に入れただけだし、ニンゲンから悪評をされても気にしなかったけど、ホントはどうだったのかな。

 セッセとイメージを一新しようとしているのは僕らの都合なだけでニンゲンに合わせるのは大多数で広い地域が取られているからってことでもある。

 実際、文化を創ってきたのはニンゲンで他の種族はそれを見て(なら)って文化をしているだけで彼らに合った文化ではないんだけど、今さら新たな文化を創造するのも面倒だし分ける意味がない。

 同じ言葉を話すのは、もう当然の事になっているんだから、こっち寄せるのは当たり前のことにしてね。


 龍宮島のイベントは好評だったようで、愛想を覚えた人魚さん達のホストはすばらしかったみたい。

 元々、見目麗(みめうるわ)しい人達でマニュアルを使って人を教育するのに()けていることもあって、去年はたどたどしかったことが修正されて「楽しませて自分達も楽しむ」ということが出来るようになったみたいに感じる。

 隣町の人達の花火職人というのもしっかり出来たって聞いた。

 僕は何かを始める時にギッチリ予定を入れて、余計なことを考えられないようにする。間を開けないですれば緊張を維持したままノウハウを貯めることが出来るし技術向上のヒントが表面化する。

 花火は盛り上げに都合がいいツールだし、危険なモノだから追い込んでヒューマンエラーがどこに出るかを見つける必要があった。

 それぞれで順番にしたっていうのはね。村、自治体って意識を持って欲しかったというのもある。

 最初に家族がどうなっているのか分からないくらい入れ替えをして、たしか去年にもフルーツバスケットをした。人を適性ってだけでしか見ないようなのが好かれることはないし(あきら)めてもいるから出来るヒドいこと。


 血縁をあまり意識しないっていうのは、隠れん坊達の性質なのかなあと思ったけど、そうでもなさそうなんだよね。

 囲った種族に共通するものから、狩られる側はこだわりを残すと種族が維持できないからとも思ったけど、自由に振る舞っているザ・ニートな龍宮島にそんなのは関係ない。

 トリの刷り込みとか、ケモノが家族を護る本能とかから解放されたってみるのがいいのか、愛情が薄いって切り捨てればいいのか迷った結果。ニンゲンのねちっこさや(うたぐ)り深いことを各種族に覚えてもらうためにイベントを使うことにした。

 ネチョネチョして気持ち悪いってことを分かっていないから、きっと今までは不都合が起きていたんだろう。

 僕にマインドに合う東国はサッパリしてるっていわれる。普通はとなりの大国みたいにねちっこいし、自分を棚上げしてつけ込むというのはよくある。

 つけ込みという意味でプロモーションしたかったのに、何もしないことが理解できなくて混乱した。それはスッカリ遺恨が消えているってことで、過去に気持ちを残してくれないとイベントが成立しないし、本当の意味でニンゲンと仲良く出来ないんだから、イベントを義務でも良いからして知識として分かるようにしようねにしてる。


 本能に従っているだけなら鼻先に指を出すと匂いを()ぐっていう反射に近いものなんだけど色んな部族を見てきて、ねちっこさや厚顔無恥さは後発的に作られる感情だろう。子ども達にはそういう恥ずかしい性質はなかったよ。

 だからキライって感じた気持ちの悪い大人とは切り離して子ども達を育成する。

 それでも成り行きで大人を保護しちゃったのは子どもの()いで。

 (すさ)んだことをしていても優しい心を失わない人達も(ごく)たまにいるらしい。

 中央部には関わりを作りたくなかったんだけど、情報収集の意味で店はあった方が良いかなと復興されない地域にお湯に入るお風呂屋とそういう店を造った。

 儲けるつもりはなくて、かといって大人を拠点に入れたくなかったし、取りあえずキレイにしとけば良いだろうくらい。

 仕事は今までの事しか出来ないってごねるから、お話しや芸を見せたりして楽しむってお店にしただけ。

 同じような人達を救うってつもりはないし汚いのはキライ、それだけ。

 そうしてこの辺の当たり前を無視してしたんだけど大盛況になっちゃって、この地域のローカルルールが通じないことを良い事にしているみたい。へんなの。


 全ての場所で経営権や人事権は手放さないにしていて、仮採用を本採用するかは僕が決めるにしてる。詐欺(さぎ)(かた)りにヒモ付きがいて、将来的に僕らのためになるかを妖精さんに聞いている。

 僕が分かるのは可能性だけで、場所を用意して方法を教えても出来るからやるとは限らないというのは経験で知った。

 それで不採用と採用に援助の3択。お友達だからや兄弟だから、親戚?という縁故採用はしない。スパスパって決めてダメだった理由は言わない。

 僕がアッサリ親子を切り離したとか、親に(かつ)を入れさせて絶縁させる悪魔の所業はみんな見てるから、振り分けに感情を一切入れないのも承知してるだろう。

 環境(生活状況や教育)がすごく影響するというか全て。

 保護した子で改善がムリなくらい染まってしまったのは返品もする。理解はしたくないけど変わらない(良くない環境でいた)方が幸せってこともある。


 大人達は子ども達との関係を修復する努力が必要な方を選ばなかったことで街の人達にノルマを課されて働かされている。これは僕が画策したことではなくて関係を切った方がラクだと思ったんだろうけど、街に都合の良い田舎者だった。

 子どもに戻れる場所を作るつもりで安定職をあてがった。渡した道具に頼っていたくせにそんなこと(僕らを受け入れない)をしたら全部手作業だけに戻るとは思わなかったらしい。子ども達からの渇を理解できない愚か者で、捨てられたのは大人の方というのは気付いてもいない。

 命令に慣れた中央地区の人達に従って働かせられることになったんだけど、結果的にみれば生活が安定して幸せなことになってる。

 (なま)ける(ひま)無く働いていれば、木々は育つし作物は収穫出来る。一時的に大金を得た事に味をしめたってことに依存しなければソコソコな生活だってできたのにね。

 かつてのように木材や作物を安く買われるってことはないんだし、がんばった分の収入を得られるようになった。それに街の人達が監視している。

 でもね。現親世代は大丈夫だろうけど、何十年かすると人口が増えて中央部との棲み分けが曖昧になってくると旧態依然としたやり方では価格の対抗が出来ない。

 これから生まれて来るだろう子ども達がそれに気が付くかどうか。


 肥料や土の成分調整、生産管理に適切な農薬に品種改良を続けているし、工房も努力は内だけじゃなく全体を無駄なく、かつ快適にできるようになりつつある。

 僕ら関係は連携し合って生産力は格段に効率が良いし、これからも向上する。マトモに対抗できるはずがない。

 新政府の「新」が取れる頃には隠れるのを止めているんだからって未来の話をしても誰も聞いてはくれないだろう。

 みんな今を一所懸命生きていて地域はザワザワしているし、まだ余裕がない。

 心の余裕を作る意味でもイベントで浮かれることは必要で、後ろを振り返ることも当分必要かな〜くらいだったけど、今は大事って思う。

 まあ10年くらい様子をみて大丈夫なら止めちゃうし、忘れちゃうようなら撤去もするだろう。

 けどねってことで、明日は盗賊村が「襲われた日」だから慰霊祭をしてね。

 去年までは朝に納品していたんだけど、宿がなくなって気持ちも落ち着いたし、イベントに目的が出来たので少し派手にする。

 シンミリするのは僕ららしくないからお祭りにしちゃう。

 拠点が出来たキッカケみたいなもので「復讐しよう」って誰かに言ったことを実現しているだけ。とっくに対象の人達はいないみたいだから後は幸せになっちゃえば良いんだよ。

イベントは全部拾ってみるつもりだけど、いくつか忘れている気もする。

最近は記憶が抜けるってことはなくなったんだけど、元々僕は忘れん坊だし

待っていない気もするから、やってなくても平気な気もする。

龍宮島も拠点のも企画しただけだし、準備も楽しもうってことで前もって

送ってある。なので僕は用無しってこともあるよ。

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