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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
94章 イベントはしっかり楽しみたいな。
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794 お休みの翌週は運動会。4/6

4月6日 金曜(旧暦初夏、とっても良い季節で幸せいっぱいになるよ)

ちょっと新学期は慌ただしかったから、もう一週ずつ後にしてやった方が

良さそうだなあって思っているところ。

オサカナ飾りに名前が付いたし運動会をするにはとても良い季節だねえ。

 長めのお休みが終わると学校では運動会の準備や練習をする。開催日の金曜までするってことで競技の練習はずっとしていたから全体練習とか準備を重点的に。

 割り当てが多めなだけで一般の授業はちゃんとしているよ。

 僕らでは新学期ってことで、役所も新年度は3月からに合わせてある。たぶん年末で終わって()めて少し猶予(ゆうよ)が必要ってことだろう。

 ガッコは年末でカリキュラムを終わって年明けからは苦手克服とか専門的にしたいこととかのために時間を取るようにしてる。資格試験を3月にしたのは、そういう準備に使ってねってこともある。

 決算だけは3月にズラした方がいいので役所とか会社とかには提案してて、今年は間に合わなかったけど来年からは3末決算に変わる。それに伴って春の提供も4月からにするの。実は日程が厳しかったんだよ。

 経理の決算も3ヶ月ごとに区切って経営判断材料にするんだけど今はまだ半期ごとでそれを僕から資金を調達しているところは全部させる。

 今のうちにこういう流れを作っていけば第一四半期って言った時に月の食い違いが出ないし、学校制度を始める時に食い違うと入学時がズレることになる。

 手習い所や筆学所とかは単位制のようなもので、来年始まる上位コースがそうなる。つまり、いつ入っても問題無いんだけど初期学校は年間カリキュラムで、効果を発揮する設計だから3月入学は必須。

 将来的にはガッコが増えて転校ってことも出来るようになる予定だけど、塾とはちょ〜っと違うからランク設定してどこに入れるかにするのかなあ。


 テント設営は事務局の人達がして納入されたのを指定の場所に置いたりストックしたりする。任意だった有償の花卉業務を満足にできなかったんだからって、業務って完全に組み込んでヤレにしてる。

 頼んだ事もできないってことだもの、ぴっちり各自をスケジュールして内部外部対応についても評価するように変えた。学校の人達が優先すべきもの、順序が分かっていないのは(あや)うい。

 命令口調でマウント取りたい気持ちが出てるのはよくない。ちゃんと出来ていない人達に言われるのは反発しかうまないってデータもある。聖人君子になれとは言わないけど、フリはしっかりしてくれないといけないって意味でキュッとしてる。


 給金にプラスになるってしたのに放り出したんだから、加算は要らないよねって商会が一律ベースアップしたけどガッコは見送りにした。

 個々で採算を考えると何か儲かる事業は欲しい。子ども達の積極的関与を期待したけど最初だけで「家のヤラサレ」仕事だったんだなあって納得しちゃった。

 花を近くで栽培するメリットは大きくて、利益の期待大でつい加算って言ったけどお金ではなく事務のお仕事をもっとにしてほしかったんだよね。

 不適切理由で辞めさせた欠員の補充も見送り。スキマ時間が出ないように調整したから希望通りだろう。ちょっと余裕が出ちゃっているけど、自然減(と不適切行為を言っていいのか)は、たまに出るからそのうちに望む仕事量になるよ。

 そういう理由で辞めたのとか捕まって出されたのとかはマークしてて、設定した距離に対象者が近づくとアラートしてお知らせをする。

 禁止ゾーンに入るとケーサツに通知が入るし、ウチの警備隊が出動する。

 例のボールとか携帯サスマタや自動キャッチロープ、手錠、ビリビリ銃とか使いやすいのをそれぞれ持っている。

 これはスポーツ大会用のシミュレートも兼ねていて、イベントなんだから見栄えっていうのも大事。演出どうしようが大カーブしたのが駅伝の時のアレ。


 一律ではなくて個々に結構露骨に差を付けていて成果が出たっていうのと、がんばったっていうのには厚い。

 切り分けているのには生産量や研究成果が偏執的に多いグルンワルドとシオーネも同じ基準で評価すると地域で大きな差が出てしまうって理由。

 あの人達って無理はしていないけど全体で効率良く出来るから結果が抜群になってしまうし、次々するせいで色々頼んじゃうって事もある。

 だから他所(よそ)に注意を散らすことをしてみたんだけど、それもアッサリやっちゃってどうしようと思っているくらい。そのうち各地の鬼さん村もそういう状態になってくるんだろう。すごいよね。

 個人のスコアでは僕がダントツなんだけど、試作で(まかな)えちゃうから日用品とかを買うって行為がそもそもないし、ゴハンは村で自給自足出来てて、買うものは資料だから経費だしね。過疎(かそ)村の子どものおこづかいくらいじゃないかな。


 運動会で何するかはみんなの投票で決まるんだけど、それだとやった事のあるものばかりになるから一つは新しい競技を入れてにしてる。

 派生して様々な企画催事も請け負って、鬼さんが生産する余裕を分散させて外に目を向けるようにしたら運営の人達にグルンワルドの運動会を体験させて運営マニュアルとブツだけ提供ってことをしてた。

 例のアレは親睦なんかではなくて体験特訓みたいなものだったらしい。

 運営スタッフを出さないにしてスポット受注はお断りにしたのかな。定期でやって欲しいことだし、その方が安いとなるとそれになる。現場は大変だけどやりがいはあるし、新しい競技を入れようねには理解してくれるだろうな。

 唯一だったカーニバルにも提案を差し込んで、伝統なんだからって上品(高額)なものに変えて、花祭りで仮装(安価)をってオススメしてもらっている。

 新生シルタでは花卉(かき)も主力にするから合わせて紹介してね。


 花とかに目を向けてくれるのはまだまだだとは思うけど、今年のスポーツ大会でしっかり花いっぱいをみたらステキって、きっと印象に残る。

 各地でした春の花祭りを覚えているかは分からないけど、家や街にも花やみどりが欲しいって思ってくれるはず。

 殺風景だった城壁の街が少しでも好ましいになってくれれば、古くて(くさ)いだけのところをよくしようと思ってくれるのかな。

 聖国の大使館にって割り当てられた場所はどこも良い場所ってことだったけど、郊外のちょっと離れたところで100倍くらいの広さを売ってもらったし、ちゃんとお金も時価(クズ土地扱いなので安い)で支払っている。さらに街周辺まであって湿地や雑木林だから農地ってきっと誤解してる。

 復興した聖国では盛んに商売を国主導でしてて、今まで無償だった通貨を新造して一新した。スポーツ大会を主導して実施したり、標準器や資格、免許を設定した印象で一番は農業肥料だったらしい。

 通貨はセンセーショナルだったけど、アレはアレって、すんなり当たり前化して残ったのが肥料とは思わなかった。

 食べられる肥料とツナを混同している気もしてるし、アンチョビとかジャムやソース、お酒いっぱいとかで海から遠い国を水産農業国と誤解している。

 技術はまああるし失われた様々な知識だけど書庫には残されている。

 通貨製造を見に来てもアソコでは作っていない。極秘にはしていないけど役人は調達先やどういう工程っていうのは知らないし、知ろうともしない。


 建前だけど首都の1等地は監視みたいに思われて申し訳ないと提供を辞退した。

 駐在の役人達が場所で喜んだのを僕が勝手に無しにして郊外に広大な土地を確保。販促や利便性より水利を選んだせいで畑作りってことになったのかもね。

 実情はブツを売るっていうので、用意されたのが土間しかない倉庫。暖炉(だんろ)にいくら火を()べてもちっとも暖まらないって越冬は大変だったらしい。悪意はないかもだけど好意は感じない。じゃあいいかって。


 春の試験では遠方からの人達ばかりだから街の高い宿には泊まれない。試験を受ける人達には宿泊無料ってしたのも人を集めた理由だろう。

 古くみえるようにした新しい場所には安らぎがあって、楽しさに(あふ)れていて、あちこちに草木が植えられて建物の中にも草花や木がある花だらけで植物いっぱいって印象だったはず。

 試験に受かったらお仕事に誘われて、村の状況にも合わせてオススメをしたり、次に受けられそうな試験の相談もして押し付けないように気を使ったり、ゴハンで楽しませたり上京の不安を軽くするように街の全部でもてなした。

 人が割と来た聖国とは違って、各地のはパラパラだったから100パーの人達の声掛けが成功して高確率で誘いに乗って、ほぼ全員から好反応だったみたいだけど思い込みじゃないかなあって、6割いけば成功ってしてる。

 元の村に着いて行動をしてくれるかどうかは分からない。気が変わるって事もあるから、期待よりも低い実行目標設定だけど大丈夫かなあ。


 もし基礎勉を望むなら教育の仕組みを用意しなきゃになる。

 学校を他に設置出来ないのは、かろうじて授業が出来るのが教授と助手のセットの時で台本や教材付き。他はどこもドリルをやらせて補助するだけで先生役の人達は見ているのが基本というか、ムリだろう。

 構築中の学校メソッドでは裏付けされた研究により子どものメンタルや緊急対応が出来る人が必要なんだけど、知識だけしか満たしていないので必ず2人以上で、台本に沿ってしているからコストが合わないし他ではしていない。

 今までの教育は知識偏重で子どもの成長に必要なのは何かという観点が抜けていて、教え込むというだけだから恐怖を使うのが普通だった。常に罰がセットされて罵倒(ばとう)と体罰、恥を(あお)るようなやり方をする。

 つまりペットに芸を仕込むのと大差ない。恐怖で埋め込んだものでは応用が効かないし、抑え込まれた経験が身体を固くするだけだしイエスマンばかりになる。

 僕はそんなのはイヤだし、楽しくなければ覚える気持ちだってなくなる。

 教わる事で知識や活きるために出来る事が増えなければ意味はないとさえ思う。


 なんてね。

 まず自活出来る事、縫い物やお掃除や料理、当然読み書きは論文を読める書けるレベルまでにする。泳げるし簡単なクスリ知識があった方がいいし、地理を知っていないと遠方に旅立てない。

 こんにちはしてたくさんの人と仲良くして、オゼゼを稼いだり、やりたい事をするためにみんなを巻き込んだりする。そういうのが出来ると楽しいよ。

 僕の教育メソッドの先生役をできる人達が大人からあっさり出るのを期待したんだけど、意欲ある人は変な事したり深く学ぶ方がいいみたい。そういうのは縫い物が出来なかったり、ごはん作れなかったり足りないものが多くて、自立とは無縁の介護が必要だったけど最近やっとマトモになりつつある。

 僕がとても興味を持った仮想論文を描いた人達がその当時の(きら)めきを取り戻してまた活躍してくれるのを待っていて、その日はもうすぐ、なのかな。

 書き散らかしのを誰かが(かす)め取って実現したから、この国やこの街は栄えて来たんだけど、それを自分で実現してみようよというのが子どもを巻き込んだ再生計画になっていて、実は学校の方がオマケだったんだけどウマくはまって今ではどっちも大事になっているの。


 教育っていうのは農業みたいに難しくて面白い。

 なのに今までって簡単に考えて、自分がイヤだったことやこうして欲しかったことを忘れてムチをフリフリしてる。

 自分が苦労したんだからって同じように苦労させる方法しかしないし、安易に始めた筆学所は狭い知識だけで偉そうに教えているんだけど、それは否定しない。

 僕のは手間ばっかり掛かって、実験とか体験とかを大事にするからお金も時間も掛かる。楽しいし身に付く(応用できる)っていう点では満足してる。

 ただまだ構築中でまだカリキュラムが定着してない。思いつきだからアレもコレもって増えていて、どれを削るかでも毎回悩んでいるくらい。その内の高度かなあでハミ出したのが上級クラス用のカリキュラムになっているんだよ。

 来年クラスアップする子はお楽しみに。


 新設の準備はユックリしてて、授業の補助したり実際に担当してみたりね。

 専門化して単位制というカタチに変わる。だから途中から入ることは出来るけど順番に進んでいるんだから、それらをしておかないとなので、やっぱり途中からは無理だろう。

 お金持ちは個別だからいつでも良いだろうし筆学所は読み書きに計算くらいだろうから、こっちもいつでも良い気がする。

 読めていない子に読めは無茶だし、見て書くのでもいきなり表意文字ではただ模写しているだけみたい。

 こういう人達は自分がエラいと思ってするから、寄り添ってくれることはあんまりない。分からないっていうことを高圧的な人には言えないのがほとんどで、ただビクビクする。そういう態度でもなくとも合ってない教え方では効果が薄いから叩くってことでやらせる。

 ケモノが条件反射で芸を覚えるのと似てて、分かっていないけどそれっぽい反応を返しているだけで、言葉が通じるから何とか子どもの方から歩み寄って分かろうとしているだけ。そんななのに相変わらず、筆学所はそこそこ繁盛してるみたい。


 うん? 何もしないよ。定員の7割になっているから集める必要はないの。

 授業料は無いも同然だし無理に増やすことはしない。

 商会員でも筆学所の方を選ぶのはいるし、どこにも通っていないのもいる。

 友達から両方のことを聞いて選択した、あるいはしないをちゃんと選んでいる。

 親がどうこうじゃないことは学校に行っている子からは聞いているだろうし、希望があるなら協力してその通りに動いてくれるだろうけど、筆学所は高いそうだから親がイヤってなったら反感を持ちながら学校に来るのかな。

 教育は自治体の責務だと思うし、子ども全員の就学は公約にも掲げていて、例の事が片付いて検討に入っているはずなんだけど、幼年時ならともかく学ぶ気が無いのに通わせると怠惰(たいだ)になるのは経験済みだからね。とりあえずは学校ではお断り。

 一時期の平均点が満点近くっていうのは段々下がってきてても高得点だし、青田刈り目的の人材育成というのは隠してないんだから(なま)ける素振りが出てきたら、もしもしって話は出てくるよ。

 勉強についていけないというのは有り得なくて、お節介がいっぱいいるから記録会までにはみんなそこそこ泳げるようになっているし、勉強もそう。

 家庭で教えているべきことがほぼ全員抜けているのはそういうことなんだから自活できるようにってしたんだけど、みるみる自信を持つようになった。

 自分の近くにいるのが親だし、他所(よそ)がどうなのかが分からないせいで基準がそうなるのは仕方ないんだけど、それじゃイヤって思えば自分ですればいいし、合わないなら自立したっていい。

 保護者は立場じゃなくて義務だから、基準以下なら保護権利を引き剥がすお手伝いはする。人材を(くさ)らせる環境に置くのはもったいない。

 どんな人になるのかの大事な時期なんだから自ら勝ち取れって、底辺だった僕らは当然のようにいうんだよ。

運動会の回なのに(見てないから)内容がさっぱり。

子どもばっかの学校に行くと捕獲されちゃうから用意だけしとく。

まだ進学するかどうかは聞いてないんだけど、いっぱいだといいな。

カリキュラムはもうできていて、微調整と教師の育成中でその間は

教授達に、しっかり研究をしてもらってるいるよ。

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