793 お休みの楽しみ方。3/25
3月26日 火曜(晩春、お休みまとめてってウレシイよね)
今までどうしてお休みがないってことが平気だったのかが分からないくらい自然。
何日か働いてお休みして遊ぶし、まとまったお休みもポツポツあるのが普通。
当然そうあるべきものって変わっていくんだろうね。
僕はねえ。一人遊びが得意というか周りには誰も近寄ってくれなかったから、遊びの本とかを練習してマスターしたりしてた。いつかお友達と遊ぶ日を想像して練習をして新しいワザを考えたりしていたの。
東の方からきた書物に折り紙っていう文化があって、だからキレイなカミを日常に溢れさせたいってことはちょっとある。
ハリセンとか大きい被れるようなのとか服になっちゃうのは大きいカミが日常にないとダメだもの。今までのニュース誌が小さかったのに、あのサイズにしたのはそういう理由がある・・まさか。ええと、どうだったっけ。
新聞紙を折ってカブトにするのを学校でやって、新聞で折り方を紹介してるから時期的にそういうのを被る子ども達を期待してて、家庭なら新聞買ってって子どもがゴネて定期購読にって都合良くなるとかはないか。
新聞のあのカミって優れもので、服の内側に入れるとかなり温かいし、痛みが心配な野菜や割れ物なんかを一度くしゃってしてから巻くと保護材にもなる。
湿気を吸ってくれるからチェストの中敷きにとかそういう小ネタを紹介して、だけじゃないって理由を付加して日常にニュース誌を浸透させようとしてる。
理由はどうあれ、購入してくれないと文字に触れる機会が少ない。ゴシップばかりだった始まりだけど、世の中の正しい事を知る機会はとても大事だし、外に出ようっていう意味づけにだってなるって、期待してる。
オサカナ飾りがこの休みのテーマ。僕はただ風になびくように古来からある形状にして、それが筒状だからサカナを染め抜きで描いて泳いでいる様にって、それだけだったんだけど街の人達が鯉だって言い出していつの間にか「鯉のぼり」って名前になっていた。
大きい目にウロコを描いてカラフルにしているから、どっちかというと金魚だし龍宮島で見たカラフルなサカナをイメージしてる。
どうやら消えた大国のお話しに滝を登った鯉が龍になるというのがあって、前政権の人達が好きな話らしい。
実際にざっぱんって登っていくのを見たのはヤマメで、サーモンの一種で違う種類だけど、遡上するサカナなら段差くらいは登って行くよ。
この辺は龍伝説があって実際にいたし、古くは想像図のようなドラゴンを見た人もいるんだろうけど、ちょ〜っと結びつかない。
いわれをイメージしてくれるのはありがたいから乗ることにした。サカナ飾りっていうのより良いからだけど、昔話とも違うから僕からは何もいわないよ。
この話が広まりつつあるっていうのを見越して、隣街の最初の大きな染め物がこの鯉のぼり作り。生地は軽くて丈夫な方がいいのでハタと同じ特殊糸を使って練習中の伝統の技で染め抜きをしてもらった。
キラキラのは伝統のにもないし、特別感満点でお金持ちグレードにも対応って最初から大ヒットを確信して作っている。
来たばっかりの隠れ村の人達に負担を掛けているんだけど、数をこなせば慣れて早く戦力になる。今までは地味柄だったのを華やかにとか可愛いのとか、西の方でも受けそうな柄とかをする練習にもなるかなと。
こういう柄を作ってするのにいきなり伝統をすっ飛ばしてヤレってするのじゃあ反発はあるかもだから、その間っぽいカラフル柄で気持ちを切り替えてね。
だから服とは関係無い季節飾りを大量にして西風の柄や新しい素材に親しんだり、素人に教えるのが伝統品じゃないっていうのも必要なのかなって。
言わば練習や環境やお仕事自体に親しむための生産で何でもありって感じの、僕の基本姿勢がそう。あれもこれも全部やりたい。
売り先は一気に沿海部までにして、ずっと残って燻っている暗い雰囲気を吹き飛ばそうとしてる。
どうしても目立ってしまう尻尾の人達の代わりにアチコチにいて溶け込んでいたのがニンゲン忍者さん達。隠れるのを止めて現地のお店を大きくして運営してもらったり、記者ってお仕事にして、僕らの全国向け記事に地元情報を差し込んで現地版ってことも始めている。
尻尾の人が行っていないはずの内陸の情報がチラチラ入って来ていたのはこういう人達がいたかららしくて、少ないから伝達に時間が掛かっていたみたい。
僕らのは色々扱う便利なお店っていうポジションで農村部はオマケ。
町中のはいつの間にかメインストリートにあったのを売って、内陸側の人気が急上昇した反動で安くなった土地を半分以上確保して店とかは海側のはじの方。
人が足りないはずなのにワラワラといた。
街の中心で忙しいとかは困るし、目だたたないためだからと言って重要な店になるわけにはいかない。任務の都合でやっているだけの店が今まであった店の顧客を奪って潰れてしまうとかするとやめられなくでしょ。
扱っているのは僕らのだから良いモノなのは間違いない。駄菓子から野菜、日用品にオシャレ服まである変な店で、知っている人だけが幸せになるよ。
今回の鯉のぼりは卸しとしてのお仕事で、行商人のフリでアチコチに納品をしてねっていうミッション。
良いモノをタマタマ手に入れたから、ヨロシクって来るだけの行商人。
今まで出番がほとんどなくて、人数が少ないから伝達にも時間が掛かってたとかで協力者とは違うニンゲンの忍者って知らなかったよ。
内陸情報はもう要らないので海の方に来てねってしたらしい。
相変わらず道の整備をしていないっていうのは空からみて分かっている。
それぞれが国っていっているくらい自立しているから他と関わりがなくなっても困らなかったってことだろうし、かえって干渉されなくて都合がいいくらいに思っているのかもしれない。
国として保護しているってことはないってことは異常気象の時に何もしてくれなかったことでみんな失望していたんだろう。
そのためのお節介だったんだけど無碍にしたからね。もう助けることはないの。
また戦いの時代になると思ったけど既に平和ボケしてて、ちょこっと仕掛けただけで、どこも簡単に戦線が崩壊した。
周辺の大国がメチャメチャなのに、ここは自治が変わらずに出来ていて逞しい。
大災害だったのに自分のトコだけ復興して連結する街道だけ放置とか、ねらっているよねえ。兄弟仲良しって思っていたけど、さすが貴族ってヤツで策謀だけは好きみたい。統治の才能はほぼ無いみたいだけどね。
自領だけでは手詰まりになるのが分かってない。だからいつまでも発展しなかったのに、税の種類を増やしてどうすんの。個々に産業を作ってきた戦ボケってされてた前政権の人達の方がちゃんと民のためにしてた。
きっと分からない事を受け入れて、適材適所して他領に売って、無いものは買ってして豊かに変わっていったのは事実だもの。
そこに忍者さんたちが貢献していたってことは誰も残していないんだけど、僕はちゃんと知ってるというか見つけてる。やっぱり情報は大事だし、それを活かすために構築したアレコレが前時代の隆盛の元になっていたんだよ。
常連さんはそれを知識で知っていて戻そうと働きかけてくれたんだけど、子ども達はそうでもなかったみたい。
ところで王都から出ていないとか常連さんって戦ってもいないって事実が見つかっていてね。英雄化されているのはなんでが、ずっと聞けてない。いまさらか。
他の大国は政権がどうかなっちゃって救済が必要ってことになってる。戻り兵士の不満が暴発しそうだったから、まあまあってクールダウンが必要なくらいで、それで春まで留め置いたんだけど、ここの人達はそういうことがなかったから、ちょっと待ってもせずにそのまま帰って来て解散した。
その後も混乱がなくて静か。この機に政権倒そうという動きが庶民や兵士からはなかったんだよね。
他の大国みたいに援助も介護も必要でもなかった。大国全部が共謀して僕らを陥れたんだけど、それがトップの考えなのか軍部の暴走なのかは説明されていないし、常連さん達も無関係の態度をしてその件は沈黙してる。
それで興味がドンドン無くなって王弟が震災から逃げたことで現政権とは決別する気持ちにはなったかな。
同じような謂れがあるという旧巨大国の影響下の地域、五輪拠点でいきなり売るのは難しいかもなのでパタパタ飾ってみたら、売れるって子ども達が言った通りにいっぱい売れて、飾りを見てまた売れる。
カラフルな柄が受けるらしくて、立身出世ってテーマはここでもアリみたい。
子どもの成長を祝うことより自分達のためにのようで、先ずは小さいのを買っていつかは大きいのを買うって目標にするみたい。
これの模造品を作るのは難しいだろう。泳がせるためには薄い生地でなければいけないけど麻や綿ではペラペラの生地にするとすぐダメになるし、少し黄ばんでいる。カラフルにするために塗料を塗ったり箔を貼ると重くなって泳がない。
今年チカラを入れてみたのが安〜いお菓子と各地の遊びの復刻で荒んだ平坦な大人ばかりなのは、ちゃんと遊んで来なかったからじゃないかなと思って最近の工房はそういうのも増やしている。
すっごくいっぱい種類があって、入れ替えしながら製造の予定でオモチャって昔は大人が作って教えていたはずのもので、各地用のも盛り立てていけば、おみやげ工芸品とかにならないかなあと。
旅行はして欲しいけど、残っている人の方がずっと多い。そのための日帰り遊び場だし、見所や遊びどころにモノを作っている。
子どもに少ないお金で買い物を学んで、将来のためのお金の使い方を学ぶって意味でも重要かなあと。そうじゃないと余計な事にお金を使って不幸ムーブしている阿呆な大人になってしまう。
おウマさん競争とかクジとかにお金を注ぎ込んで、僕に食い物にされないようにソコソコで楽しめるようにならなくちゃ。
僕はねえ。ウマが走る姿が好きだから、みんなにも好きになってってレースをしてて、それを眺めながらパクパクやゴクゴクをして、ちょっとだけギャンブルを楽しむってつもりだったんだから熱が入りすぎて、ごはん代までやっちゃダメ。
傾向はある程度あるんだけど、その時の調子で違うし乗り手が下手だと速く走らせちゃって疲れて次のレースに出られなくなっちゃうから、調子に乗った騎手役は罰金にしてる。
速足までにしないと一日何レースもできないんだから、少ない頭数を回すためにもウマ見せでグルグル回った後は慣らし走行とかはしない。すでにレースしてて身体が温まった状態なので疲れちゃうよ。
遊びっていうのは出来る人がいて楽しいよって教えてくれることが必要なんだけど、それをしてくれるのがちょっと年上の子だったりするのに受け継がれなかったみたい。決まりっていうのがあるわけではないけど、変質して都合よくされることを繰り返すと謎ルールがどんどん増えて難しくなる・・傾向があって興味深い。
当人はいつか成長して遊びにいなくなるのに付加されまくった決まりが面倒にしてるからこれだけでいいんだよっていうのを学校で教えたりもする。
それ用に用意した遊びっていうのは割と最初の頃に用意して、少しずつ増えていて材料も揃うお店。入り口付近は出来上がりや駄菓子がいっぱいあって、中の方には色んなのが揃う。竹ひごとか凧糸とか貼る紙や布、塗装のアレコレとかね。
今頃から東雲の凧揚げイベントに向けて製作を始める大人達がちょうど休みだからってみんなで集まって製作の会をしたり、凧揚げを湾のところでしたりする。
ちょっとだけ子ども達の相手もしてくれるけど、自分のための次いでなだけの大きな子ども。きっとこういうのが大事なことなんだよね。
何にも予定がない残ってる子達と遊んで来なかった大人達が何となく商店街の広場に集まっている。
子ども達はいつも通りただヒマだし、パートをしないからお金の掛かる遊びができなくて、丘に誘われたけど親にお小遣いをねだるってこともしなかった。
親とは同居しているだけの関係だったり、いなかったりの子がこの辺にいるんなら何かしらの援助を受けた結果でボンヤリさせているはずはないの。
仲良し家族ならお出かけなりをしているはずで、仲が悪ければ自立のために何かをする方法は提示してる。
何かは選択を出来るようにしているだけで選ぶかどうかには関与しない。
お膳立てしたものでは当たり前にしてその人には何も残らないっていうのは、もう確実に近い経験ってヤツ。
おとなも案外ヒマ人が多いけど、休みになって活動的になった人達や目的を得た人達にも乗り遅れて、どうしたらいいか持て余して・・とりあえず外には出てみたってあたり。
最初だけ僕の出番はあって、こうしてこうするって説明を聞いてくれる。
簡単に出来たことがないから、何が困ってドコが分からないって気持ちは良く知っていて、こうしたらイイヨってことが出来ない人達には良く届く。
たいていの人達はできる自分に合わせて、物足りなくなるから僕とは付き合えないをする。成長のペースがとってもスロー、なのでいっぱい練習をして完璧にしてからお披露目をする。そのせいで一緒に成長や習得って思い出がないのも仲間になれない理由なのかもしれない。
みんなで遊んでジュジュッとバーベキューごはんをして楽しいから来てねっていうのも1日だけで、次の日には僕は来ない。
伝えるってことができて他の誰かから正しく遊びを教わるようになれば、同じような役目の僕はもう要らない。他の場所に行って同じように楽しませるっていうのが今回したかったこと。
与えられるばっかりの楽しみじゃあ発展しないし、受け取るのが弱いのは楽しんだ経験が少ないからなのかなって、ケモミミ達の遊び方をみてて思ったんだよ。
戦いばかりを夢想して普段の生活がつまら〜んだから、戦いだけじゃあやってけないになったときに楽しみ方が分からなくなっちゃう。
きっと本当の楽しい生活は慣れてからが本当の楽しさになっていくと思ったりするから、今は与えられた〜になっていてもいつかは楽しめるかなあと、せっせと楽しいを増やしているんだよ。
その先に僕がそこにいるって姿もあるのかなあ・・なんて。
今の人達と仲良くなることは諦めているんだけど
将来、未来には希望はちゃんとある。
そうじゃないと「ヤ〜メタ」になってないのが変だったでしょ。
今の人達は未来のための踏み台になってくれればそれでいいの。
人はそんなに早くは変わらないけど、人になっていく行程には
規則性があるかもなんだよね。




